小さい事でも喜んで、息子の自己肯定感をあげた話
敬老の日も続いている息子の自発的な行動!
83歳介護2の姑。毎朝のルーティーンは、午前6時前に仏壇の水を替えてからお経をあげ、その後、椅子に座りながらラジオ体操をすることです。
先日夕飯を食べているときに息子がポツリと言いました。
「おばあちゃん、明日の朝から僕が仏壇の水を替えるから...」
家の中でも杖がないと歩けない姑。
何もないところでもよく転ぶようになりました。
「仏さんの水を替えるのも命がけや!」
(昔からちょっとオーバーな言い方をするおばあちゃんです(^_^;)
息子なりに、なんとか役に立ちたいと思ったのでしょう。
キッチリ数字で表すとできる
息子は、ASD(自閉症スペクトラム障害)とADHD(注意欠如・多動症)の混合だと診断されています。
「だいたいでいいよ」
「適当にやっといて」
は理解できず、混乱します。
仏壇の水を替える際は、
「あさ6時前に仏壇の水を替えといてね」ではなく、
「5時50分に起きて仏壇のコップを洗ってから8割まで水を入れてね」と伝えました。更に1度、私がやって見せました。
決めたら得意の「常同行動」が活かされる
息子は洗ったコップにちょっとでも水滴がつくのが嫌で、丁寧に丁寧にキッチンぺーパーで拭きます。水滴0%です。
コップを洗うのも仏具専用のスポンジで、(ちょっとイライラするほど)丁寧に洗います。
「8割って、これぐらいかな?」
息子はいちいち聞いてきました。
以前は「それぐらい自分で考えて!」と、怒ってしまう私でしたが、今は「OK!」と答えます。
ここで発達障害の特性が活かされるのは、
「5時50分」と言ったら、判で押したように自分の部屋から出てきて手を洗い、水を替えます。1週間経ちましたが、変わりなく続いています。
簡単な作業ですが、終わった後は姑と二人で
「助かった!ありがとう~」と必ず言います。
「僕、隣のミーちゃん(お隣の家で飼っている猫)より役に立ってるね!」
と言いながら、息子はまんざらでもなさそうな顔です。
小さなことでも「役に立っている」喜びを持たせたい
今さら「何歳にもなってまだ...」などと思いません。
発達障害、聴覚処理障害もあることを本人も家族もわからないまま、
正社員として働いたころは、随分苦しかったと思います。
もともと低かった息子の自己肯定感は、ゼロどころかマイナスになっていました。
現在は就労継続支援事業所B型で、主にリモートワークで家にいることが多い息子です。
掃除機をかけたり、ゴミ出ししたり、重いものを運んだり、自分で決めてやるようになりました。いつも息子が言います。
「こんなことぐらい、やったうちに入らないわ。」
「イヤイヤ、何ゆうてんの~!」
と、私と姑でホメホメ作戦です(^^♪
実際に、高齢の姑と、腰に不安がある私だけではできないことが少なくないので、けっこう助かっています。
何もないわけではないが、前より明るくなった
息子は今でも、暗いニュースを見聞きすると、自分のことのように落ち込んで、めんどくさいことになります。人とすれ違うと、「僕のことを笑っていた」と被害妄想的な気持ちになりやすい面もあります。
それでも最近は、マイナスだった自己肯定感が上がってきて、前よりは明るくなりました。
「僕のことではないもんな…」
ブツブツ言いながら、心の切り替えが自分で何とかできるようになってきました。
ゆっくりですが着実な息子の変化を見て、私はニヤッとほくそえんでいます。ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
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