無神論者の一家がキリスト教会でブルーズをやった日 〜 2001年11月11日
前説
100年も前、いや100年足らず前に遡れば、ブルーズはキリスト教会の側から観れば(聴けば)、悪魔の音楽かな(笑)。1960年 911 生まれの筆者は当時41歳。息子は小学校3年、9歳の時。妻は永遠の29歳。妻の年齢だけは夫による年齢詐称(笑)。しかし彼女は今も若い!!
そのうち書こうと思っているが、無神論者とはいえ、この年のGW、この時と同じ教会で行なわれたブラック・ゴスペル・ワークショップに通って、最終日には聴衆の前で歌うコンサートにも参加している(コンサートというか「発表会」)。ゴスペルはけっこう人気があるから、筆者のようにノンクリ(学生時代にベストセラーになった田中康夫の「なんとなく、クリスタル」、あれって確か「なんクリ」という略称があったよね、音だけ似てるけど、「ノンクリ」は「ノン・クリスチャン」)であっても、音楽としてのゴスペルが好きで、趣味で歌ってる人は多いと思う。
その翌年、2002年のGW(ゴールデン・ウィーク、上でも使ったけれど、近頃も GW と表記したりするだろうか)の時も、その教会で開催されたブラック・ゴスペル・ワークショップに参加していて(当時 小4の息子も参加した)、その直後に「クリスチャンでない者が、クワイアの一員としてブラック・ゴスペルを歌うことは可能か?」というテキストを書いたことがあるので、そのうちそれを note に投稿するつもりでいる。
「御託」はそのくらいにして(「御託」というのは「御託宣」の略で、「託宣」は確かもともと「神や仏のお告げ」「有難い仰せ」みたいな意味だったはず、無神論者には関係なさそうな語源、こうやって書いているのが「御託を並べる」ってこと、笑)、
自称「闘争的かつ積極的な無神論者」(リチャード・ドーキンスによる Militant Atheism からとった)であるところの筆者と、同じく特定宗教への信仰を持たない妻と、それから現在28歳になっている息子はどうだろう、無宗教であることには変わりないと思うが、そんな家族3人が、今から 19年前の今日、2001年11月11日に、隣街のキリスト教会で行なわれたファミリー・コンサートなるものに参加させてもらい(その年のGWのその教会でのブラック・ゴスペル・ワークショップに通った際、我々が音楽好きで一緒に演奏したりすることを話す機会があったので、それを憶えていた教会の方が誘ってくださったのが経緯)、ブルーズを 2曲演奏した、その時の動画を今日インスタグラムに投稿したので、今日のこの note 投稿の中でも、以下、恥ずかしげもなく、その動画を貼り付けようと思う。
筆者は下手クソながら少年時代からギター(アクースティックとエレキ)は趣味で弾いていて、高校時代はその手のガキとして「御多分に洩れず」バンドをやって、学園祭でライヴをやったりした。というわけで、19年前の今日の家族ライヴではギターとヴォーカル。
妻は子どもの頃クラシック・ピアノを習っていた経験があって、筆者が 20代終わり頃から30代前半にかけて職場でやっていたシュミ趣味ロック・バンドには、キーボード・プレイヤーとして参加していた。妻は、当然、19年前の今日も、ピアノ。
妻はかなり上手い。プロのミュージシャンをしている筆者の実兄がそう言ったから、夫の贔屓目、贔屓耳でなく、確かだと思う。
息子はハーモニカとタンバリンとコーラス。息子も大の音楽好きに育って、その後、中学・高校・大学とバンドでギターを弾いたりしたが、音楽を奏でる才能の方面は母親からよりも父親の方から譲り受けてしまい、父親同様、プロになるような腕前にはならなかった。しかし 3歳の頃から(当時はその後と違って未就学児のコンサート会場入りを制限するような風潮など無かった)両親と共に、Eric Clapton, Eagles, そして Crosby, Stills & Nash, Roger Waters, Buddy Guy, Jeff Beck 等々、数えあげたらキリがないほどロックやブルーズのコンサートに行っていて、家の中でも常に音楽がかかっていたし、とにかく大の音楽好きに育った。プロのミュージシャンとかにはならなかったものの、大学時代からクラブの DJ や音楽ライターをやるようになり、ライターの方は今も続けている(原稿料 .. と言っても今の時代、パソコンやスマホで書いてるわけだけど、まぁギャラもらってるんだからプロのライターと言っていいでしょう)。
筆者は 3歳年上の兄貴の影響のお陰があって、小学生の頃からロックからクラシックに至るまで(上下=カミシモがどっちなどということは当然ない)、良質な音楽を聴いて育つことができた。もともと、92歳になる今も元気な父親が若い頃「のど自慢荒らし」で、要するに NHK のアレ始め、娯楽が少なかった戦後、各地で開催されていた「のど自慢」大会に参戦してことごとく鐘を全部鳴らしていた人で、歌の他にも譜面は読めなくてもハーモニカが上手かったりと明らかにかなりの音楽的才能がある人だったのだが、その素質というか才能は殆ど全て兄貴の方に行ってしまったようで、筆者の兄は高校・大学とバンドを続け、当時毎年行なわれていたヤマハのポプコンのロック版、ライトミュージック・コンテストの東海大会で最優秀ギタリストになったり、全国大会でバンドがグランプリをとったりして(グランプリのご褒美が面白くて、バンド・メンバー全員渡米、ロスであの TOTO のメンバーと会食)、その後、プロになった。レコードを出して個人の名前が全国区で有名になるようなタイプの活動をするミュージシャンではないけれど、今も作曲やアレンジ、ミュージカルの音楽監督などを生業とする生活をしている。
音楽の才能「皆無」で生まれ育った筆者の方は、ガキの頃いくらギターを練習しても兄には到底追いつけず、当時よく聴いていたクラプトン他の曲を耳のみの完コピでガンガン弾いていた兄を、羨ましく思ったものだった。
.. あれ? .. 前置き、前説がどんどん長くなっていたな。と、に、か、く、下手だろうが何だろうが、音楽を好きではいられる。当たり前だけど。
まぁ19年前の今日撮った動画を観ても、上にも書いたけれど、筆者は下手だけど、妻のピアノはかなりイケてると思う。息子も当時 小3だったと思うと、彼のハーモニカやコーラスもかなりのもんだったと、夫バカ、親バカながら、そう思っている。
San Francisco Bay Blues 〜 当時41歳の筆者、9歳の息子、?歳の妻
では、まずは "San Francisco Bay Blues", これは畏れ多くも Eric Clapton の有名な MTV Unplugged Live ヴァージョンを真似たもの。
19年前の今日、2001年11月11日の「無神論者」一家、キリスト教会でのライヴでは 2曲やっていて、当日はこれは 2曲目にやったものだけれど、今日の note 投稿ではこちらを先に。
*一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)より「著作権を有する音楽著作物の著作権を侵害している」旨, 指摘を受けた為, 当初 私の誤認識によりここに掲載していた英語歌詞を削除しました。歌詞に関心のある方は, 公式サイト等に掲載されているものを確認してください(2022.9.1 加筆/削除/編集)。
Nobody Knows You When You're Down and Out 〜 「無神論者」一家、キリスト教会ライヴ(筆者による和訳歌詞付き!)
この曲もブルーズのクラシック、わりと多くのミュージシャンがやっていて、例えば Eric Clapton は、Derek and the Dominos 時代の 1970年リリースのアルバム "Layla and Other Assorted Love Songs" の中で、エレキ・ギターでのヴァージョンを収録している。
筆者も一応エレキ・ギターを弾くけれど(何とまたまた畏れ多くも、自身の腕前に甚だ不釣り合いな Fender USA の Stratocaster Eric Clapton signature model を持っている、でももう随分長いこと弾いていない)、19年前の今日の「無神論者」一家、キリスト教会ライヴの際は、やはり Eric Clapton の 1992年の MTV Unplugged Live のヴァージョンを真似て演奏した。
とりわけ途中のギター・ソロなどは際どい出来だが、まぁご愛嬌(笑)。筆者のスキルからしたら、人前でこのくらいやれたんだから、まぁよい ... と自分では思っている(再笑)。
以下は、この歌の歌詞と、2016年9月6日に筆者が和訳した日本語歌詞(意訳)。
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*因みにこの歌の歌詞・原詞に関しては JASRAC から 本 note 筆者に対して著作権侵害の指摘が為されていない。管理が同法人に委任されていないのか, あるいは古い時代の歌の歌詞で著作権フリーなのか, 具体的な事情については不明。あらためて指摘が届いた場合は削除するが, 現時点では英語歌詞・原詞についても掲載のままとしておく(2022.9.1 加筆/編集)。
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筆者による邦題は、「落ちぶれちまったら みんな知らん顔さ」。
Once I lived the life of a millionaire
Spent all my money, Didn't have any care
Took all my friends out for mighty good time
Bought bootleg liquor, champagne and wine
昔は俺も羽振りが良かったんだ
銭 使い果たそうが何しようが気にならなかったさ
ダチを引き連れちゃ桁外れに遊んだし
密造酒だってシャンパン、ワインだって飲みまくったさ
Then I began to fall so low
Lost all my good friends, and nowhere to go
If I get my hands on a dollar again
I'll hang on to it 'til that eagle grins
だけどそのうち身銭も切れてきたってわけ
そうなるとダチは消えるわ行く当てはないわ ..
また今度 銭 手に入れた日にゃ
今度こそずっと握ったまま離さないぜ
https://arnoldzwicky.org/2012/09/14/until-the-eagle-grins/
Because, nobody knows you
When you're down and out
In your pocket, not one penny
And as for friends, you don't have any
なぜかって? 落ちぶれちまったらみんな知らん顔だってことだよ
あんたのポケットに 1円もなかったら
それはダチだって一人もいないってことなんだよ
When you get back on your feet again
Everybody wants to be your long-lost friend
I said it straight, without any doubt
Nobody knows you when you're down and out
また今度あんたが元気になったら
どいつもこいつもたまたま音信不通だったんだってツラして寄ってくるんだがな
よく聞きな、間違いないからさ
なに、落ちぶれちまったらみんな知らん顔だってことだよ
Oh, nobody knows you
When you're down and out
In your pocket, not one penny
And as for friends, you don't have any
そうなんだ、落ちぶれまったらみんな知らん顔なんだ
あんたのポケットに 1円もないんなら
とどのつまりダチだって一人もいないってことなんだよ
When you get back on your feet again
Everybody wants to be your long-lost friend
I said it straight, without any doubt
Nobody knows you, Nobody knows you,
Nobody knows you, when you're down and out
また今度あんたが元気になったら
どいつもこいつもたまたま音信不通だったんだってツラして寄ってくるんだがな
俺の言うことよく聞きな、間違いないからさ
知らん顔さ、みんな知らん顔なんだよ
落ちぶれちまったら みんな知らん顔だってことさ
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まぁとにかく、楽しいライヴの経験。一生モノの思い出になるものではあった。ニーチェが言わずとも、「音楽がなければ、人生はただの間違いだろう」。
付録 1 〜 音楽がなければ、人生はただの間違いだろう
付録と書いたものの、本題より量が多いマガジン!
付録 2 〜 筆者による 英語歌詞 翻訳 集(今後も追加)
付録と書いたものの、これも本題より量が多いマガジン!
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