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本物とはどういうものだろうか?消費されず時代を超えて残っていくもの

「流行」という言葉がありますが流行とはその時代の「ハヤリ廃り」です。

一方で時代を超える本物が世の中には存在しています。

例えば、ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロ、ボッテチェリ。
モネやゴッホ、セザンヌなどの印象派の巨匠。ピカソにマチス、ポロック、マルセル・デュシャンなどの20世紀の巨匠など。
葛飾北斎や伊藤若冲、日本や世界に昔から伝わる仏像や画。
上に挙げた例は、一例にしか過ぎないのですが
これらは「本物」だと思うのです。

なぜなら、それらは多大な「時間の圧力」に耐えてきたものだからです。

流行は一瞬の快楽のようなものです。

半年もすればどんな歌か思い出せないような音楽やお笑いなど。
美術の世界でも流行のものはあります。
これらは、その時は爆発的に世に広まりますがその後はほとんど残りません。

昭和時代に爆発的に売れた小説や音楽をはたして現代に生きる私たちは
どれだけ覚えているでしょうか。

本物は音楽であれ、笑いであれ、美術作品であれ、時代を超えて残ります。

クラシック音楽しかり、黒澤明、小津安二郎の映画しかり、そして古典落語しかりです。
それらは、何十年、何百年もの時間の圧力に耐えて今なお現代に残っているのです。

つまり「本物は時間が経たないとわからないもの」なのです。

僕も自分がつくった品はその時代の流行ではなく
多大な時間に耐えうる本物の作品をつくれるように心がけています。
しかし、いかんせん書いてきたように時間が経たないと
分からないので、時点ではそれが本当に良いか悪いか分からないのが実のところです。

もう一つ大事と思うことは、
必ず誰かの目に触れてもらって他者の手によって
残してもらっていくということです。

なぜかというと、今まで残っている作品は、
他者が大事に管理をしてきたことによって残っているからです。

作家が死んでしまったあとは他者に任せるしかありません。

作家は考えてきたことや自分のリアリティ、現代という時間を
つくっている瞬間、命一杯、作品にこめることしかできず、
その作家が残した痕跡を後世に残していくのは
作家自身ではなく他者がその役割を担っているのです。

マーケットで売れる作品と本当に良い作品はまた別だとか言われることがありますが、
マーケットで売れるものでも残るものは残っていきますし、残らないものは残りません。

ただ作家のアトリエの中に眠っている作品よりは
第三者が作品を所有していく方が残っていく確率が大きくなるのは確かです。

なぜなら誰にも知られていないということはそれは存在しないのと同じことなのですから。

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