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私の仕事-ドローイング -Folded Drawings/フォールド・ドローイング

彫刻家の大黒貴之です。

作品をテキストとInstagramの画像を交えながら紹介していく「私の仕事シリーズ」です。今回はフォールド・ドローイングという作品について紹介致します。

それではどうぞよろしくお願い致します。

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「2018年にベルリンで発表したフォールド・ドローイングを観たドイツ人の歴史学者は、”Palimpsest/パリンプセスト”(先に書かれた文字等を消し、別の内容を上書きした羊皮紙の写本のこと)を彷彿させると言い、また同シリーズの他の作品を観たイタリア人の詩人は、”LOVE”と描かれていると言った。

私の作品は抽象的だと言われるが、言葉の概念もまた抽象的なものである。言葉しての線とドローイングとしての線との境界はどこにあるのだろうか」

2017 年から制作をしているフォールド・ドローイング・シリーズ。

fold(折って)drawing(線を引く)という意味が含まれている。初期の作品は、白と黑のみで構成して いたが、やがて赤、緑、⻘などの色も取り入れるようになった。線というのは通常、鉛筆 やペン、筆などで引くが、このドローイングに描かれている線の一部は「折る」ことによ って描かれている。



その「行為」を行うことによって、フラットな二次元であった紙は、折った箇所を起点にわずかに盛り上がり三次元になる。そして、折って描かれた線の周辺 には、鉛筆や筆で引かれた線の連続がある。

ただ、そのどちらも「線」であることには違 いない。平面と彫刻の境界、そして線の境界はどこにあるのだろうか。

Folded Drawings with dots シリーズでは、いくつもの穴を開けることによって空間が現れる。重ねられたド ットの空間に発生する光と影は、彫刻とドローイングの間を行き来させる。

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