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300日、夢の世界一周の終わり

旅を思い出すことは、人生を二度楽しむことだ
(フェリックス・メンデルスゾーン:作曲家)

冒険の日々を思い出して、少し感傷的になりながら、この文章を書いている。

なんなら涙目になっているので、客観的に見てかなりキモいと思う。

毎日、新しい人と挨拶をした。知らない道をたくさん歩いた。

そんな当たり前と思っていた日々は、振り返ると本当に素晴らしい非日常だったと思う。

僕の旅は5ヶ月20カ国の予定だった。

でも旅をすればするほど行きたいとこが増えて行って、結果的に10ヶ月35カ国も回ってしまった。

正直、インスタとかには良い場面ばっか上げてたけど、旅は楽しいことだけではない。面倒臭い事、トラブルも多かった。

宿を探したり、行き方を調べるのも面倒臭い。しかも毎日この作業をしないといけない。

クレカを紛失すること2回。ちなみに双方ATMで取り忘れた涙。

移動手段も過酷なときもある。
というか、そもそも予約したバスが来ないこともある。インドな!怒

ポーランドでは泥棒にあった。下着を盗まれた。
最終的に3日間笑顔で挨拶してくれた、同ドミのおっさんのベッドから見つかった涙。

ニューデリーで、人生史上最高の体調不良を経験。買った薬では治らない状況。
最後、満を持して行った病院の点滴で一瞬で回復。
あれまじで何が入ってんの?


色々あったなあ。
やっとこの緊張感や辛さから解放されるのかとも思う。

じゃあ、何故旅を続けたのか?
そこまでのめり込んだのか?

それは面倒臭いこと以上に、対価が多かったからだと思う。

振り返ると、旅は僕にいろんなことをもたらしてくれた。


例えば、

旅は、最高にうまい味に出会わせてくれたり。

メジャーの球場で野球を見るという小さい頃からの夢を叶えてくれたり。


悲しい歴史と今の課題を教えてくれたり。


地域ごとに猫の柄が違うことを教えてくれたり(モロッコのエッサウィラが一番猫が可愛い)。


できないと思っていたことに、チャレンジすることの面白さを味あわせてくれたり。


夢だった景色が見れるだけでも、生き続ける意味があることを教えてくれたり。


宗教や政治について考える機会を与えてくれたり。


目の前のお客の満足を追求する宿は、仕事において大事なことを教えてくれたり。


3度の山頂アタックの末に見た世界一の景色、”燃えるフィッツロイ”。一生何かにチャレンジして努力していくという覚悟をくれた。


そんな、いろんな対価をもらった。


旅をしながらずっと考えていたことがある。

「ゴールについた時、僕は何を思うんだろう」

今回の旅の大きな目的は絶景を見ることだったから、それを思い出すんだろうなと思っていた。

旅の最終目的地のケープタウンの喜望峰に着いたのは日本への帰国前日。

喜望峰のビューポイントに登って、眺めのいい場所に座って、音楽を聞いて、今までの旅を思い出そうとした。


思い出したのは、
今まで出会った人達の”笑顔”だった。

分からないけど、その時は何故かそれしか思い浮かばなかった。

色んな場所で、色んな笑顔見れたな。


ウガンダの孤児院で明るく学ぶ、カメラが大好きな子供達とか


ペルーのレストランで「ワイン飲んでみて」と分けてくれたご夫婦とか。


一緒のツアーでサファリを回った仲間とガイドとシェフとか。


インドでヨガを教えてくれた、お節介でお茶目で優しい先生とか。(先生の紹介で行ったおすすめスポットは崖すぎて人生で初めて命の危険を感じたよ。)


コロンビアの街で、「日本人?日本人?」と話しかけて来てくれた子供達とか。


アフリカ3大凶悪都市のダルエスサラームで宿まで護衛してくれた現地のお兄さんとか。(写真は緊張して笑ってくれなかった笑)

ボスニアの街で、これ食べろと缶詰を投げてくれたおじさんとか。


英語を改めて教えてくれたセブの語学学校の先生とか。


メキシコの謎の山を軽装で一緒に登った旅人とか。(トゲに刺さったり、大変だったね。我々、山なめてたね涙)


現地で出会い、旅を共にしてくれた日本人バックパッカーとか。


タンザニアで酷いコロナ差別にあったとき、励ましてくれたカップルとか。

そして、「僕の国へ来てくれて、ありがとう!」と大歓迎してくれた、世界中のみなさんとか。

たくさんの顔がフラッシュバックした。

なんかそれを考えてると、みんなに支えられて、ここまで来たんだと思って、

幸せ幸せで、泣けてきた。

毎朝新しい人と挨拶して、一緒に街を歩いて、毎日バイバイして、感謝した。
そんな日常が1番の旅の好きな場面だったんだとこの時に初めて気づいた。

この旅の1番の対価は、世界中にたくさんの大好きな友達ができたことなんだと思った。

1年前、旅に出る時は不安だった。

事実、いろんなことを犠牲にした。
お金とか、キャリアとか、プライベートなこととか、いろいろ・・

「旅に出て何がしたいの?」

その時は、その問いに何も答えることは出来なかったけど、

旅に出なかったら、死ぬ時、絶対後悔するんじゃないかと思った。

だから旅に出た。

旅を終えて思うのは、旅はこれからの人生を頑張る糧を与えてくれたんだと思う。

これからの人生、今まで以上にもっとチャレンジして、時には遊んで、人生を楽しんでいきたいと思う。


旅については、こんな長期間の旅はしないと思うけど、1年に1回くらいは1週間くらい旅に出れたらと思う。

そして、同じ場所に行くことがあったら、現地の皆さんや旅人と再会できたら最高だな。

世界のどこか再会して、一緒に街を歩いて、山に登って、シュノーケリングして、キッチンで一緒にパスタを作って、買ったビールで乾杯して。

そんな未来が来るとめちゃくちゃ良いなと思う。
そのためには、まずみんなでコロナに打ち勝たないとね!


最後に、、

本当に人に恵まれた旅だった。

SNS越しに応援してくださった友人
快く送り出してくださった前職の方達
日本から心配してくれた家族
出会った旅人達
助けてくれた現地のみんな

みんなのおかげで楽しく安全に旅をすることができたんだと思う。感謝しかない。

一生忘れることのない、素敵な300日だった。
本当にありがとう。

またいつか、どこかで、必ず会いたいな。

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