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ガールズバンドクライ第12話感想…やっぱり井芹仁菜の物語
いよいよ残り2話、昨晩放送の「ガルクラ」12話、感想を書きます。
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第12話「空がまた暗くなる」あらすじ
野外フェスで爪痕を残すことに成功し、事務所と正式に契約した仁菜達。アルバイトを辞め、5人のプロとしての本格的な曲作りが始まる。プロとして生き残っていくためにそれぞれの思いが交錯する。(公式サイトより引用)
前回が盛大なライブ回だったので、今回は静の日常回、な雰囲気ではありました。しかし次週の最終回に向け新しい壁が提示された「ラストエピソード・前編」の役割はしっかり担っていましたね。
バンドもの=ホームドラマ?
もうひと昔前の作品ですが、「美少女&音楽」という組み合わせがアニメのいちジャンルにまで確立したのは「けいおん!」がキッカケだったと思っています。CDビジネスが斜陽を迎えた中で、アニメソングがヒットチャートの上位を席捲し始めたのがあの頃だったと記憶しています。ミュージックステーションでタモリさんがコメントに困っていたのも覚えていますね。
アニメの挿入歌が、一般的なポップス、ロックと遜色ないクオリティで大衆受けする。それまでアニメの販促要素の一つでしかなかった劇中歌が存在感を増してきたことが、「バンドアニメ」の躍進につながったのだと思います。「けいおん!」は、大きな事件や恋愛模様が描かれるわけではないいわゆるほのぼの系日常アニメですが、楽曲はお茶を飲んでばかりの女子高生が演奏しているとは思えないハイクオリティなものでした。そのギャップも人気の理由だったかと思います。
けいおん!!の曲はこれが一番好きでした。
そんなギャップが面白さ、でもあったと思うのですがやはり良い音楽を創り出している主人公のバンドが問題だらけだと違和感が生まれたりします。なので、結局バンドものは基本的に平和な作品、波の小さな物語になりやすいと思っているんですね。断っておきますが、それが面白くないわけではありません。
ガルクラの話に戻りますが、1話から主人公・井芹仁菜の正論モンスター、過激な行動が目を引き「破天荒なバンドもの」として人気を博してきました。音楽的なレベルの高さはプロ経験者である桃香や本格志向だったルパ智コンビが支えていることで説得力を持っていましたが、それは前回11話のフェスである種の到達点に達した感じでしたね。
つまりここまでは順風満帆そのもので、やる・やらないの衝突などはあれ基本的に大きな困難はなかった作品でもあります。
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ここにきて、今一度顔を出す「世間知らず」
ですが今回の12話、事務所との契約など順調に進むバンド活動の傍らで久しぶりに仁菜の「田舎娘」な部分が覗き、やがてこの先の道の厳しさが示唆されていきます。大学進学を諦めるなど色々ありましたが、それだけ音楽に頭から突っ込んでここまで突っ走ってきたものの本質的には変わっていないことを思わせる一幕です。
「あ、やっぱりこれは5人のストーリーではなく、井芹仁菜の物語なんだ」
と、再認識させてくる12話でした。
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実際仁菜の行動力や純粋さがあとの4人を引っ張ってきたので、決して主人公感が薄かったわけではないのですが。オープニングの、4人が仁菜に手を伸ばす構図はこの作品を象徴していますね。
しかしその真っすぐさ、若さが今回、現実に抉られる格好で幕引きとなり初めて「次回に引っ張る」終わり方になりました。
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フェスの手応え、プロ入り、そういったものとのギャップが仁菜にとっては
想像以上に大きかったということなのでしょうね
仁菜の歌で、生きようと思ったメンバーに
勝手な最終回予想ですが、満場一致の神回と称された第8話「もしも君が泣くならば」のクライマックス、仁菜が桃香に感情をぶつけるシーンがあって、
公式がこうしてショート動画を上げてくれるのは本当にありがたい。
私は落胆して自信を失くした仁菜に、今度は他の4人がこの気持ちをぶつけるんじゃないかと思っています。そうして、運命の、ライバルとの対バンに向かう…そんな締め方を予想しています。
4人のメンバーがトゲナシトゲアリに賭けようと思った事に、フロントマンとしての仁菜の輝きがあったことは間違いないですし、そうでなければ即興のバンド名がそのまま採用されたりもしなかったでしょう。内心は不満があるかもしれませんが(笑)。
ちなみに現実のトゲトゲは年内にあと3回のライブと野外フェスの出演まで決まっています。ぼざろの結束バンドもそうですが、作品内よりもリアルの方が「先を行っている」のが凄いですね。先日の記事でライブ映像を観ての感想も少し述べましたが、実力があるので納得ですし是非この先も飛躍してもらいたい。
ゆえにアニメの中でトントン拍子に進んでいてもなんらおかしい訳ではないですし、どうか気持ちの良い終わり方をして欲しいですね。
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まずもう実家に帰ろうとしていたギタリストと、ファンの一人が出会ったところからここまで来ただけでも大躍進なんですよね。
あとは、5人で手を繋いで終わってくれれば、まごうことなき名作として名が残ると思っています。
トゲナシトゲアリの未来に幸あれ。
これまでのガルクラ感想記事です。
番外編
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