Z世代を握るカギは、音!?
皆さんこんにちは。デジタル系広告代理店D2C Rで音マーケティングを担当していますクリエイティブディレクターの郡(こおり)です。
マーケティングにおいてキーワードの“Z世代”。彼らの取り込みが命題になっている今、Z世代のライフスタイルや嗜好にフィットする“音”との相性が注目され出してきています。
今回はそんなお話をしていきます。
■Z世代への音への関心
まず、Z世代が音への関心を高めているいくつかのデータをご紹介します。
世の中に定着した感がある音声コンテンツ。実はZ世代も音声コンテンツを昨年から聞く機会が増えた傾向にあるそうです…
そして以下は、主要メディアの1日の利用時間の年代別グラフです。
Z世代を内包する10代の音声サービスの利用時間は30分(音声コンテンツ25分+音声SNS5分)。他の年代より抜きに出ています。
これは10代のテレビの利用時間32分とほぼ一緒。新興メディアとしてテレビと同等の接触時間と考えると、Z世代に音声が受け入れられている勢いをお感じいただけるのではないでしょうか?
また以下のグラフは、Z世代に対して「情報収集を積極的に行っているか?」のアンケートデータです。Z世代の中でもラジオコア層の方が、より積極的な結果となっています。
Z世代の中でもラジオコア層は音声から情報収集していることから、音声が彼らにとって非常に重要な情報源になっていることがわかります。
続いて、Z世代と音のリアルな実態を見ていきます。
■Z世代への音への接し方
以下のグラフを見ていただくと、彼らは音楽・音声コンテンツを聴きながら、テレビや動画などの視聴デバイスも同時に楽しんでいるようです。
Z世代は非常に器用な世代とも言え、このような「W音声」で日常的にコンテンツに触れているのです。
そして、以下のグラフからお分かりいただける通り、Z世代のコミュニケーションにおいても、中心は「音」なのです。通話の方が文字よりも楽であり音声の方が本やネットよりも頭に入りやすい彼らの実態がわかります。
以上のことからも、Z世代の生活に深く音が入り込んでいるのがわかります。
続いてZ世代×音の最近のトレンドを見てきましょう。
■”Z世代×音”のトレンド
●Z世代向けイヤフォン
SONYがZ世代向けに発売した「LinkBuds」。見てお分かりのように真ん中に穴が開いているのが特徴です。あえて、外音が聞こえる設計にしているのです。
ながら聴きを好むZ世代ニーズに対応し、イヤホンを装着した状態でも自然に外音が聞こえる商品開発をされたようです。
●Z世代に人気のゲーム1位は「音楽ゲーム」
そして、「Z世代がプレイしているゲームジャンル」のアンケートでは、音楽ゲームが60.5%とダントツ1位です。
ボカロ全盛期で育ったZ世代は、収録曲の熱さがツボる傾向も。さきほどの「W音声」のように、同時間に最大限効果を発揮したい傾向にある彼ら。ゲームでも音楽を同時に楽しみたいニーズなのかもしれませんね。
●グミ音をASMR動画で!
今、Z世代にはグミが流行っています。味よりも音を楽しむために。ASMR動画で咀嚼音を撮り、仲間とシェアすることが楽しみのようです。
ASMRという手法を、「音」のコミュニケーションツールとして捉えているようですね。
続いて、Z世代に向けた音施策をご紹介します。
■”Z世代×音”のプロモーション
●博多阪急で”ASMR”体験型イベント
こちらは博多阪急で開催されたASMRのリアルイベント。各ブースには咀嚼音が楽しめる食べ物があり、参加者は実際にASMR動画を撮れるように。
リンゴ飴など、音映えする食べ物を中心に置いてあるようです。
体験型・自分事化がキーワードのZ世代をうまく取り込んだリアルイベントでした。
●エモ”音”付き文具
こちらはCOE365というZ世代向けの文具です。Z世代にウケそうなエモーショナルなイラストなどが散りばめられています。
実はこの文具、エモい動画と連動した「エモ音付き」の文具なのです。以下の動画と連動している仕組みになっていて、動画にはエモい情景が伝わる音が流れてきます。
部活の声援や学校の廊下を走る音など・・・学生ならではのセンチメンタルな感情を想い起こさせる環境音を楽しめる動画になっています。動画ですがあくまで音を楽しめるように設計されています。
さらにこの動画は科学的に脳波を測定し、癒しの音源など、気分に合わせてテーマ毎の動画を楽しむことができるようになっています。
まさに脳波連動した音の施策、ブレインテックが使われていて、効果的に音の特性を浸透させるようになっていますね。
以上、いかがだったでしょう?Z世代と音の親和性が伝わってきますね。
■まとめ
最後にこれまでの流れから<Z世代×音の関係性>をまとめてみました。 Z世代にとって「音」は、、、
①「ながら聴き」「W音声」の中で、器用に効率よく情報を得れるもの。
②「エンタメ性」「自己発信」などの演出に利用しやすい
③「エモさ」「センチメンタル」など自分の感情の代弁になっている
そして、以上の事柄を自己完結ではなく「共感」を通して、他者との「つながり」を求めています。そういった彼らのニーズや想いにフィットするのが<音>であり、媒介ツールとしての<音>が受け入れられているのようです。
取り込みが命題なZ世代。今、彼らに来ている<音>をうまく使ったプロモーションの参考になれれば幸いです。D2C Rでは今後も音マーケティングに関する情報をたくさん発信していきますので、ぜひお楽しみに!
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投稿:株式会社D2C R 音マーケティング 郡 茜
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