見出し画像

「1人1つの職業って誰が決めた?」ハッピーセットで考えるシゴト

「サイボウズらしいワクワクする子どもの学び場を創ろう」プロジェクトメンバーの前田小百合です。プロジェクトについてはこちら。

この記事では、横浜市立鴨居中学校の和みルームで実施した『「1人1つの職業って誰が決めた?」ハッピーセットで考えるシゴト』イベントについてお伝えします。

このイベントは社長室 中村龍太さんがファシリテートしました。

龍太さんが出演したテレビ番組WBS(ワールドビジネスサテライト)の内容から

■ ハッピーセットとは?

ハッピーセットは、サイボウズでよく使っているツールです。
このツールによって、「自分ができること」「(他の人が)自分にやって欲しいこと」「自分がやりたいこと」の3つの円を使って自分のシゴトを表現できます。

  ー 理想形があるわけではない

特徴的なのが、このハッピーセットは「これら3つの円が重なるといいね」というような、理想的な形を目指すためのものではなく、
「私は、いまどんな状態なんだろう?」と自分を俯瞰して見るための道具であるということ。
実際に取り組んでもらうと、「自分がやりたいことってなんだろう?」「自分ができることってなんだろう?」と自分を見つめるところから始まり
それを周りに共有するために言葉にし、フィードバックをもらうことで、気づきが生まれていました。

例えば下記のハッピーセット。これは図書室の司書さんが書いてくれたハッピーセットです。
自分ができること「図書館司書の資格がある」があり、他の人が自分にやって欲しいこと「図書室の管理をしてほしい」とマッチしていて、「ありがとう」がもらえる。そしてお金ももらえている!
そのお金で自分がやりたいこと「友人と一緒に韓国に行く」ができていて、ハッピー!

 ー 報酬はお金だけではないよね

もう1つ特徴的なのが、報酬はお金だけではないよね?ということ。

例えば、お小遣いアプリを1日かけて作ることができます。でも10分で作ることはできません。
するとお金はもらえないけれど、「すごい!」と思われることができているので満足感を得てハッピー😊これも1つの報酬です。
お金ではない報酬をもらえる、そんなシゴトもありですね。

■ お金がもらえる”職業”に育つかもしれない!?

実は龍太さんは複業家で、合計10個もの職業があります!
どうやってこんなに職業が増えたんでしょう?
それをハッピーセットを使って説明してくれました。

 ー やりたいこと・できることをまずはやってみる

ドローン撮影の例です。
龍太さんは、すごいことをしたいなという好奇心から、ドローンを手に入れました。そのドローンを使って友人の畑を撮影してあげたら、友人から「わーすごい!」という言葉をもらえました。ハッピー😊
ドローン撮影ができるようになった龍太さん。「自分ができること」の円が大きくなりやって欲しいという依頼が来るようになり、「ありがとう」とお金が生まれ、それが職業になりました。
こういう流れで、今は10個の仕事ができたというわけです。

「自分ができること」の円が大きくなり、「自分にやって欲しいこと」との重なりが。

■ 龍太さんが解説する子どものハッピーセット

これは和みルームのお子さんが描いたハッピーセットです。
この絵を元に、龍太さんが解説します。

お子さんが描いたハッピーセット

このハッピーセットはものすごくよく表現されています。大人でもここまで表現できる人はなかなかいません。
どんな点が素晴らしいのかを書いてみます。

  • 円の大きさを上手に表現しています。「絵を描く」など、”できることが大きい”とお子さん自身が認識しています。

  • 円の重なりを丁寧に表現しています。「やりたいこと」と「自分にやって欲しいこと」の重なりが大きく、”小説を書いて欲しい人がいる、書きたいという気持ちがある”ということが表現されています。

  • 今後、「小説のつづきを書いて欲しい」に対して「小説を書きたい」で小説を書いていくと、「できること」に「小説を書ける」が追加されることが想像できます。

このお子さんのハッピーセットは、すてきな未来を予言する素晴らしいものです。

■ まずは自分のハッピーを知る

ハッピーセット、いかがでしたでしょうか。
まずは自分のハッピーを知るところから始めてみるのがオススメです。
あなたはどんなことにハッピーを感じますか?

もし自分だけでやってみるのが難しい場合には、誰かと一緒に、という手もあります。
和みルームでも、先生と一緒に取り組んだお子さんがいました。自分は気づいていなかったけれど、ありがとうが生まれているんだよ、なんてこともありそう。

自分がやりたいこと。自分ができること。
それが即お金や職業に繋がるかは分からないけれど、自分がハッピーだと思えるかがとても大切
そして小さく始めてみることで、ありがとうが生まれたり、新しいチャンスが生まれる可能性もある
これは、エフェクチュエーションで言うところの「許容可能な損失の範囲内でまずはやってみる」という振る舞いです。

龍太さんは言います。
「お金になるかどうかは一旦置いといて、許容可能な損失の範囲内で、自分がやりたいこと・できることを誰かに提供してみる。そうすることで何かしら生まれる(エフェクチュエーションの「クレイジーキルト」)。その結果、周りから「やって欲しい」と頼まれて仕事になるかもしれない。
やって欲しいと言われないことも実は多いけどね。
でも自分が楽しいからハッピー😊」

■ どんなハッピーも全て、シゴトの源!

皆さんがいろんなシチュエーションで提供できるシゴト
その仕事の報酬は?
ハッピー😊?それともお金💰?

報酬がハッピーとすると、どんなハッピー?
「自分がやりたい、それができている!」という自己効力感のハッピー?
それとも
「自分にやって欲しい、自分がやりたい」という、(できないかもしれないけれど)やってあげたい気持ちのハッピー?

どんなハッピーも、全てシゴトの源!ですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?