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ちょっとだけ暮らしたメルボルンの話

2019年も明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
ちょっとだけ暮らしていたメルボルンという都市の話。
友人知人に、海外の都市生活の話をすると、それブログにしてよって言われたので書いてみた。誰かの暇つぶしになれば幸いである。その第一弾。

メルボルンはオースラリアという南半球にある国の、ビクトリア州という州の南西部にある。東京から直行便が出ていて、片道10時間くらい。時差は日本と比べると2時間ほど早い。

世界一住みやすい街の穏やかな朝

世界一住みやすいと言われるこの街の朝は、世界一の朝かもしれない。
カフェで朝食を済ませたあと、ヤラ川沿いや、CBD西の公園南西の公園を度々歩いた。治安が良いのか、歩いていて何の不安もなかった。とても開放的で、リラックスしたムードがある。

公園はよく手入れされていて、たくさんの美しい木々や草花が咲き乱れている。芝生のエリアも広く、昼下がりには昼寝している人をよく見かけた。
朝はまだ結構肌寒く、長袖でちょうどいいくらいだが、夏のためか日差しは結構強い。サングラスがないと目が痛くなる。日焼け止めも必須アイテムだろう。すぐに日焼けするので注意が必要だ。
歩いていると鳥のさえずりがたくさん聞こえてくる。日本だと見かけないような鳥ばかり。中には大型のインコのような鳥までいる。

川には黒鳥も泳いでいた。

メルボルンの季節は夏だった。5時くらいには空が明るくなる。
街中にはいたるところに新築、増築、改築中の建造物があって、建設現場は夜明けくらいから動き出していた。様々な高さの高層ビルがひしめき合っている。ガラス張りの建物も多い。


人々が通勤し始めるのは7時くらいから。
だからなのか、7時くらいにオープンするカフェが多い。一番乗りのつもりで足を運んでも、大体先客がいる。
古いカフェも新しいカフェも、大体どこで飲んでもラテが美味しい。
店員さんはだいたいどこも元気で明るく、
「Hi how are you?」
と笑顔でさわやかに挨拶してくれる。

8時くらいになると、スーツ姿のビジネスマンが朝食を食べに押し寄せる。ラップトップを開いて作業したり、打ち合わせをしたりしている人もちらほら。
こうして活気のあるカフェを眺めていると、観光地でありながら、商業の中心地でもあることを実感する。

メルボルンの食事情

街中いたるところに飲食店があるが、それでも足りていないかもしれない。
昼食を食べに宿近くのアジア系のレストランへ入ろうとしたが、予約がないと入れない盛況っぷりだった。
火曜日の11時半である。仕方なく近くの店に変更したが、そこも12時前には満席になった。そのお店のご飯はかなり美味しかった。モダンベトナム料理?という感じ。饅頭(というか肉まんの生地、花巻というのか?すごいふわふわもちもちしてた)みたいな生地で鶏肉の唐揚げをサンドしたやつがやみつきになる旨さだった。


これ単体で商品化したら売れるんでは...

レストランが非常に多く、色んな国の料理が味わえるのがこの都市の特徴だ。日本だと、ある程度日本人に合うようにアレンジされていて、やはり和風な共通項みたいなのがある。
この都市にはそういうのがなかった。皆好き勝手にやっているという印象を受けた。あくまで印象である。自由に自分たちの国の料理を発展させているか、その国の味をそのまま提供している。
そのくらい移民が多いということなのだろう。日本料理屋にもいくつか足を運んだが、その印象をますます強くした。
移民の多さは知られていることだが、本当にアジア人が多い。ゴールドラッシュの頃に中国人が大量に移住してきたらしく、街の中央にはチャイナタウンがある。

料理に共通している事があるとすれば、素材の質の高さだろうか。オーストラリアは食料自給率が200%を超えているだけあって、野菜果物を始め小麦なんかの穀物、肉や魚介類が豊富なためか、どれも新鮮で美味しい。素材で殴りにかかっているような印象がある。

このガーリックトーストからは素材の強さを感じた。めちゃくちゃうまい。

メルボルンはその豊かさ故に物価はかなり高い。日本の平均賃金は430万くらいなのに対して、オーストラリアは660万くらい(レートの変動があるのでもう少し、変動がするかも)はあるから、まあ雑な計算だけど1.5倍くらいの開きがある。
しかしクイーンマーケットまで足を運べば、かなり安い値段で素材を手に入れることができる。同じエリアだとはおもえないくらい食材が安い。レストランで食べると結構高くつくが、自炊すればエンゲル係数を相当低く抑えることができる。

水道水は飲める。フッ素が入っているから虫歯にもなりにくいらしい。レストランでも水はタダで飲める。

交通事情

街の中に大体なんでもあるので、そこから外に出ようと思わなければ徒歩で十分である。
市内にはトラムが走っているし、地下鉄もある。割と本数も多く、駅には人がごった返している。


Mykiという日本で言うSuicaに相当するカードが空港やコンビニで売っていて、基本的にはそのカードを使って乗り降りすることになる。

空港から市内までは、タクシーか、片道20$くらいのSkybusに乗ることになる。電車は通っていない。

UberはもちろんMytaxiも使えるから、タクシーも利用しやすい。自転車も、レンタルできる場所はあるようだ。しかし車の通りが多く、歩行者も多いため、自転車には向かないかもしれない。坂もサンフランシスコ程ではないが、あるといえばある。

路上駐車してある車が多く、どれもホコリを被っているのが印象的だった。洗車するようなスペースがないし、街にそういう施設がないのかもしれない。立体駐車場には毎朝たくさんの車が押し寄せていた。

通りが綺麗で、ゴミ箱がいたるところにあるのでポイ捨てが少ないのだろうと思った。タバコの喫煙所も街のいたるところにあって、そこ以外で吸ってポイ捨てすると違反になるらしい。それでも吸う人は吸うので公園のベンチの周りとか路地裏には吸い殻がわりと落ちていたりする。
歩道はなめらかで歩きやすく、ヨーロッパの古い街によく見られるような石畳の場所はあまりなかった。スーツケースを転がしやすかったので快適だった。


日本で言えば丸の内、銀座や表参道のような場所に相当するからなのか、犬を連れて歩いている人がほとんどいなかった。したがって犬の糞を踏んづけるという恐れが無かった。公園に連れてきている人はいたが、全体的にペットが少ない印象を受けた。
動物は国外からの持ち込みに制限がある他、単に飼育するだけでもかなり制限があるようだ。たとえばビクトリア州でネコを飼育するにはマイクロチップの埋め込みが必要だったりする。

ちなみにオーストラリアは旧大英帝国圏内なので、車は左側通行、つまり日本と同じである。車を借りて外出&自然を満喫するのもいいかもしれない。この滞在期間私はメルボルン市内から一歩も外に出ていないので叶わなかったが、また機会があれば今度は郊外の方へ行ってみたいと思った。

利便性の高さ

作業するにはもってこいなカフェが沢山ある。そういえば街中大体どこにいってもwi-fiが使えるので、インターネットに困ることがなかった。

無料で入れる州立の図書館を度々訪れたが、誰でも入ることができる珍しい図書館だ。館内にはカフェも併設されている。


図書館のwi-fiは、かなりの人が利用するためなのか、殆ど使い物にならなかった。地元の学生が勉強していたり、観光客がソファで暇つぶしに利用したり、色んな人がいた。
各机には電源も備わっているから、その点も抜かりない。到着した日にスマホを充電しようとしてプラグの形が違うことに気づいたのはここだけの話である。慌てて近くの家電量販店に駆け込んで無事プラグをゲットした。

探せば大体なんでもある。よほど変わったものを探すのでない限り、困ることはほぼない。

インフラでいえば、街中に公衆トイレが結構あった。割と古い都市だと、トイレ探しに苦労することが多いのだが、ここは違った。
私は結構な分量の水を飲むので、これには本当助けられた。安心して水分を摂取できる。これは生活する上では重要なことだ。

ただ、電気、ガス、水道と言った料金はシャレにならないくらい高いらしい。単純に人の多さに都市機能が追いついていないみたいなことを現地の人が言っていた。
泊まっていたアパートにも節約を促すメッセージが掲示(電子媒体だが)されていた。

メルボルンの夜と飲み物

夜、暗くなるのが9時を過ぎたあたりからだ。7時頃夕食をとって店を出ても、まだ明るい。なんだか得した気分になれる。
カフェは大体5時過ぎにはしまっている。朝早いお店は閉まるのも早い。
夜遅くまでやっているお店も多く、1時近くまでやっているバーもちらほら。宿の向かいのオフィスビルには、夜通し明かりがついているフロアもあった。


ラーメン屋もちらほらあったから、飲み会のあとにラーメンなんてこともできる。

オーストラリアはワインの生産量も多く、ローカルワインをいくつか試したがとても飲みやすくて美味しかった。お土産にもぴったりだと思う。

オーストラリア産のビールも美味しいものが多かった。印象に残っているのはWhiteRabbitの黒。マジおすすめ。

おわりに

たまーに40度近くなることを除けば、夏でも朝方は涼しいし、日陰にいればクーラーもいらない。街の人は気さくでフレンドリー、治安も良いし交通機関も発達している。
移民も多いし観光客で溢れているから、だれでもウェルカムというリラックスしたムードが流れていて居心地が良い。食文化も豊かだしお店もいっぱいあるから開拓のしがいがある。
一方何でもオッケーというわけではなくて、ちゃんと法整備もしっかりしていて、自分たちの住みやすさを守っていこうという意思も感じられた。
確かに物価は高かったが、短期滞在でもホテルやアパートにキッチンがあれば、かなり安上がりな生活を送ることができるのではないだろうか。
是非叉行きたい。冬の寒い間だけでも、この都市か近郊で過ごすことができたらなと思った。

次回は舞台を変えてポルトガルのリスボンについて投稿予定。

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