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"私とコミュニティの話"連載Vol.3<ひかりんさん>

「私とコミュニティの話」連載第三弾!

暮らしのサービスcircleでは、‘‘人と関わり合いながら暮らす‘‘ことについてお話を伺う連載、「私とコミュニティの話」をお届けしています。

今回は、シニアになってから新たにwebライティングを学び、
クラウドワークスが企画運営するオンライン学習コミュニティサービス『みんなのカレッジ』の受講者メンターなども務めているひかりんさんにお話を伺いました!

今回お話を伺った方

ひかりんさん
宮城県気仙沼市在住のフリーランスWebライター、心理カウンセラー。
化粧品会社での美容部員の経験、ジュエリー店経営のご経験を経て、『みんなのカレッジ』でwebライティングを取得。ライターコースの受講者メンターなどでも活躍している。暮らしのサービスcircleでもアンバサダーに就任。

シニアこそ、新しい世界に飛び込むべき

ーひかりんさんは、以前は全く違うお仕事をされていて、60代になってからwebライティングを学び始めたとお聞きしました。

そうなんです。私はwebライティングを始める以前は、結婚して嫁いだ宮城県気仙沼市でジュエリー店を姉妹で経営していたんです。そのお店を始める更に前には、美容部員として販売のお仕事をずっとやっていました。

美容部員のお仕事、そして家族と開業したジュエリー店でのお仕事は、大変でしたが本当に楽しいものでしたね・・・。
お客様のお話をお伺いするのがとにかく楽しくて楽しくて。接客の時間を長めに取り、お客様との雑談を大切にしていました。

自分にとって本当に楽しい仕事だったので、「私は70歳までこの仕事を続ける!」と30代のころから言っていたくらいでした。ただ、立ち仕事が多いという事もあり徐々に膝に来てしまうようになりまして・・・。
60代までは勤め上げましたが、徐々に他の活動を検討し始めるようになりました。

ー60代になり、今まで働いてきたことで膝にも痛みがあり、となると、普通の方は「老後はゆっくり休憩するか・・・。」となりそうなものですが。

そうです。それが一般的なシニアの姿です。でも私は絶対そうはなりたくなかった。「体も大変だし、今までやってきた仕事を終えて、ちょっと休憩するか・・・」とは全く考えませんでした。すぐに、「仮に膝が弱くても、始められる仕事はないか?できることは無いか?」と動き始めました。

ーひかりんさんがそうやって、今まで取り組んできたことに引っ張られず、体のことを理由にせず、新しいチャレンジのために自分ですぐ動き始めることができたのは、一体どこからくるものなのでしょうか・・・?

今までの経験から、”今度”はない、始めるなら今始める、動く、という気持ちが強いからかもしれないです。

私は30代から、周りの家族の介護を4人、経験しました。
自分の両親と旦那の両親です。介護をしていた時期は、子どもが生まれていてちょうど子育ての時期とも重なっています。介護を経て、ひとの人生の最期を看取った経験も多くあります。
その時のことを綴ったひかりんさんのnoteはこちら

家族の介護だけではありません。
私たちがジュエリー店を開業して運営していたのは宮城県気仙沼市で、まさに東日本大震災の影響を受けました。震災で失った友人もいます。

色んな人の最期を、人生を、見てきているから、「自分が夢中になれるもの、取り組むことを失ったとき、どんどん心身が病んでいってしまうんだな・・・」と実感しています。また、「特定の場所や人間関係にこもるようになると、孤立してしまい、弱っていってしまうんだな・・・」ということも、本当の意味で強く感じているんです。ひかりんさんのnote

『自立している』シニアでいたいなとも、強く思っています。
家族の介護を長年経験してきているので、自分のことで家族や周囲に負担をかけたくないんです。
周囲の同年代シニアは、「老後は自分の子供に面倒を見てもらいたい」と話していますが、冗談じゃない!自分で自分の人生を生きていかないと。

そういう風に話すシニアは、現実や社会の変化を直視できていませんよね。
65歳で定年となったとしても、万が一100歳まで生きてしまったらどうしますか?『人生100年時代』という言葉が生まれてもう大分たつというのに・・・。
定年後、死ぬまで40年間も新しいことを何も始めず、誰かのお世話になるつもりなのでしょうか。

新たな場に出て新たに学ぶことは、こんなにも楽しいということを知ってほしい

ージュエリー店でのお仕事を経て、新たにwebライティングを学び始めてみて、当時はどうでしたか。

「膝が弱っていても、PCで作業ができるようになれば色々広がるかもしれない!」と。当時クラウドワークスが地方でワーカー育成をするという取り組みで気仙沼市に来ていたことをきっかけに、ワークショップを見つけてすぐ応募しました。

最初は右も左も分からず・・・何しろweb上のパソコン操作が不慣れで、知らない言葉ばかりで大変でした。

気仙沼市で行われていたワークショップは、最初「子育て支援」の想定だったようなんです。私はもう、子どもも自立し、子育ても終わっている年だけれども・・・チャレンジしてみたい!!!と思い、初めは「この講座、年齢制限はありますか!?是非参加したいのですが!」と思わず確認でお電話したほどです(笑)

ーひかりんさんの、飛び込んでいく勇気、アクションが本当に素敵です。

周りのシニアを見ていると、「よくわからない」「どうせ自分にはできない」と言ってやってみる前から尻込みしてばかりですね。

やってみて、失敗してもいいんです。恥ずかしい思いをして学べることが、沢山あるんですから。
私だって、今までの人生チャレンジしてみて失敗ばかりです。webライティングを学び始めた時もそうでした。パソコンの使い方からよくわからなかったんですから。

講座を受けてやっていくうちに、徐々に「結論からわかりやすく伝える」というwebライティングが自分の気質に合っていると気づいたんです。それから、どんどん面白さにハマっていきました。

若い世代と関わるのが楽しい!

ライターゼミの色んな世代の仲間で集まった時のお写真

ーひかりんさんに入っていただいている『みんなのカレッジ』は、ただ学ぶだけではないコミュニティ型の学習サービスです。オンラインで仲間と関わりながら共に学ぶことができますが、その辺りはいかがでしたか。

まさに、一人ではないからこそ楽しく続けることができています。

また周囲のシニアの話になってしまいますが、定年後・老後は同じような年代で集まりがちです。でも、シニアだからこそ、若い世代が集う新しいコミュニティに飛び込んでみてほしい。

楽しいんですよ!こんなにも楽しいことがあるなんて!と思って日々仲間と一緒に学習しています。きらきらしていて、刺激が沢山で、「こんな視点があるのか」と日々学んでいます。

「若い世代が何を考えているのか分からない」「関わるイメージが湧かない」と言っている場合ではありません。ぜひシニア世代にはどんどん若い方から学んでいってほしいと思っています。

人生は思っている以上に長い。今を生き、新たな場所に飛び出そう

ーwebライティングだけではなく、最近は新たにプログラミングも学び始めたそうですね!

60代以降にプログラミングを学び始め、80代で自らアプリ開発をしたあの若宮正子さんのお話を聞く機会があったんです!
本当に素晴らしくて・・・。私はまだ60代なんだから、もっともっと学ばなきゃ!新しいことにチャレンジしなきゃ!と思えたんです。

何度も言うように、もう私にとって「いつかやる」は無いんです。いつ思うように自分自身が動けなくなるか分からない。自分が問題なくても、パートナーや家族が体調を崩してしまうこともあるわけです。
私にとって、”いま”この時が、一番価値を感じ、慈しみを感じる時間なんです。

60年間生きてきて思いますが、昔は「何か1つを極めるべきだ」「1つのことだけやっていればいい」という価値観でしたよね。会社にせよ仕事にせよ、何にせよ。色んな事に手を出していると、変な目で見られがちでした。

私は昔から色んな事が興味関心がわいて、何でも「やってみたい!」と思う方だったので、その社会の雰囲気にずっと苦しさを感じていました。

でももう、社会は変化しています。1つのことで太刀打ちできる状況ではなくなったのです。色んな事に便利にチャレンジしやすくなった環境!これは私にとってとても嬉しいことです。

ー最後に、読者の方にひかりんさんからメッセージをお願いします!

ここでお伝えしたようなことを、もっともっとシニアの方に発信していきたいですね。シニアの方に向けた発信記事も書いています。そして、自分自身ワクワクするようなことにはもっとチャレンジしていきたいと思っています!

定年になり、老後ゆっくりしようとガーデニングに勤しむ。同年代と集まっておしゃべりする。そうしたいなあという気持ちは、私もよくわかります。

でも想像している以上に老後は長いのです!シニアになってからがむしろ長い。新たな場所に飛び込む、新たなコミュニティに飛び込む!これを今後もお伝えしていきたいと思います。

ーひかりんさん、素敵なお話を本当にありがとうございました!!!