はじめての写真集#5〜2人が買ってみたい写真集3選〜
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8月も終わりに近づいた、太陽の照りつけるある日のこと。この夏、いろんな写真集を見てきた二人ですが、ひとつ悩みがあるようで……。
カホ:写真集への興味は湧いてきたけどさ、一個問題があるんだよね。
さらお:どうしたの?
カホ:写真集って、けっこうお値段が張るんだよ!新しいレンズも欲しいし、カメラまわりってなにかとお金がかかることも多いでしょ?
さらお:それは…たしかにね。でも、2,000円以内でお手頃に買える素敵な写真集もたくさんあるらしいよ?カホの好きなフォトグラファーさんの写真集も、きっとあるよ。先輩がおすすめしてたのはこの本かな。
相沢 亮 著 /出版 玄光社/出版年 2022年
SNSで話題になった写真は、どのように撮られたのか?リアルな撮影状況と撮り方を公開した一冊です。撮影者である相沢さんがそれぞれのシーンでどのように感じて、どのように撮影したのか、リアルな撮影状況を公開。
また、日常の中で心が動いた一瞬を捉えるにはどうしたらいいのか?小説や映画のワンシーンのようにドラマチックに撮影するためには?という疑問に対するヒントも惜しみなく詰め込まれています。「自分だけの視点」で日常を撮りたい人におすすめの写真集です。
カホ:何気ない日常の中で、とくべつな一瞬を撮れたら素敵だよね。写真だけじゃなくて、撮り方まで載ってるのが豪華!
さらお:うんうん、「どうやって撮ったのか」って、写真好きからしたらすごく知りたいポイントだよね。こっちの写真集は、なんと23人もの写真が一冊に収まってるらしいよ!
編集・出版 パイ インターナショナル/出版年 2022年
SNS時代の今、エモーショナルな表現で存在感を放つ写真家23名と、その作品を紹介する写真集。
何気ない街角や愛する人との暮らし、ふるさとの風景、季節のうつろい。そんな、すぐそばの日常にかけがえのない物語を感じさせるエモーショナルな写真にきっと共感してしまうはず。愛おしく、ときに切ない一瞬が、見る人の心を揺さぶります。
いろんな写真家の表現を一度に見たい人、新たな写真家に出会いたい人にぴったりの一冊です。
カホ:写真の上達にはいろんな人の写真を見るのが大事って聞くし、いろんなテイストの写真が一度に知れるのも嬉しいね。
さらお:うんうん、新しい発見がたくさんありそう。エモーショナルといえば、こちらもオススメなんだって。
徐引子(ジョ・インス)著/出版 みらいパブリッシング/出版年 2022年
中国出身の写真家、徐引子が撮る、青春の一コマ。写真はこんなにも自由になれるんだと教えてくれる一冊です。
「自由な写真」を撮ることをモットーにしている作者の、笑顔、疾走、涙、歌、友情が詰まった写真たちは、きらきらとした魅力を放っています。
この写真集に登場する若者たちは、いつの時代の、どの国の、どこにでもいるような、ごく普通の若者たち。日常の中にあるやさしさと愛情のこもった眼差しこそが、写真において大切なことなのだと教えてくれます。
ポートレートに興味のある人や、ノスタルジックな青春の情景が好きな人にぴったりの一冊です。
カホ:3冊ともおもしろそう!写真集だとインスタやTwitterで見るのとはまた違う魅力があるし、じっくり眺められるからいいよね。
さらお:結局全部欲しくなっちゃうね。
カホ:3冊全部、買っちゃいますか!
今日も、いい写真日和になったようです。写真をこよなく愛するさらおちゃんとカホちゃん。写真集の世界を通じて、二人の写真愛は深まっていくばかり。これからも、ふたりの探求は続いていくことでしょう。
企画:CURBON/ライター:片渕ゆり
「はじめての写真集」連載Index
「さらお、カメラ買う。」 連載 Index
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