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リーダー必見!『1on1の極意』〜その① そもそも1on1で大切にすべきこととは?〜

社内における信頼関係の構築や、メンバーの成長促進、企業の組織力強化などを目的として、多くの企業が導入している「1on1」。今やVUCA時代に欠かせない[対話型の面談]と言われていますが、なんだかうまく活用できておらず、実際に何を話したらいいのか? どんなことを意識しながら話したらよいのかがわからない……と頭を悩ませているリーダーやマネージャーの方々も多いのではないでしょうか。
 
そこでそんな悩めるみなさんに向けて、1on1を実施される際にご活用いただけるテクや情報をご紹介していきます。まず最初は“そもそも”なところのお話からスタートしましょう!


1on1で話すべき内容とは? 相手のなりたい姿を引き出そう!

わたしたちが仕事をするうえで、その目的や成長意欲をしっかりと持ち続けるためには、「自分のなりたい姿」を明確にイメージすることが、何より大切です。 そのために1on1でまず求められることは、丁寧な対話を通し、その人が「真に望む姿」を引き出してあげるということです。「なりたい姿」をともに深掘りし、具現化してあげることこそ、1on1で会話すべき本質的なテーマであるとわたしは考えています。
 
では、その人が本当に望む姿とはどういったものなのでしょう?
 
その姿にたどり着くために必要なのが、相手の原体験に基づいた「感情」へのアクセスです。これまで「どんな時にワクワクしたか?」「どんな時にテンションが上がったか?」「どんな時に楽しくなったのか?」といった対話を通して、何をしている時に「好き」「得意」「楽しい」と感じるのかを一緒に導き出してあげましょう。そうすることで、自ずと「未来へ向けて、どうすればそう感じられそうか」といった中長期的なところにも目を向けられるようになるはずです。


相手は自分とは違う「生きもの」である

これは1on1に限ったことではありませんが、人と人の対話である以上、相手が思い通りに動いてくれないことは往々にしてあります。
 
しかし、思い通りに動かないからといってそこに不満を感じてしまうと、結果として「なぜそうなったのか?」という原因追及型の質問を投げかけてしまうことにもつながりかねません。「他人は自分の思い通りには動かない」という前提で相手と関わり、丁寧な対話を行うことが何より重要です。
 
そして、このように感じる場面でも活用できるのが「ペーシング」というコミュニケーションテクニックです。相手とコミュニケーションのペースを合わせることで信頼関係や親近感を構築していくこの「ペーシング」の基本となるスキルは大きく3つあります。

①ミラーリング
相手の身振りや手振りをマネすることで、視覚情報をペーシングしていきます。自分と似ている行動をしている人に対して無意識に親近感を抱く心理を活用したものです。
 
②マッチング
相手の声のトーン、話し方、話すスピードに合わせることで、聴覚情報をペーシングしていきます。これにより「自分のペースに寄り添ってくれる」と感じてもらうことができ、相手の信用・信頼の獲得へとつながります。
 
③バックトラッキング
相手が言ったことをそのまま、もしくは要約して言い返すことで、言語情報をペーシングしていきます。要約することで「理解してくれている」「わかってくれている」ということを自然に感じてもらう技法です。
 
ペーシングをうまく活用することで、相手に親近感や安心感を感じてもらいつつ、無意識レベルで深い信頼関係を築くことができます。またこの技術は、相手に心を開いてもらうだけでなく、自分自信の他者理解度の向上にもつながります。
 
ペーシングを行ううちにこちらも、「この人って、今はこういう気持ちなんだ」「この人の立場だとやっぱりこう感じてしまうよな」といった気付きと理解が生まれるのです。
 
相互理解が必要な1on1の場においては、非常に有用なスキルだと言えるでしょう。
 
 

1on1は、丁寧に積み重ねていくことで企業の組織力強化といった大きな目的達成につながります。しかし一方で、やり方を間違えるとかえって現場の負担が増してしまう、もしくは形骸化してしまうこともあるため注意しなければなりません。そのため、実施する側の前提意識やある程度のスキルが求められる場であると言えます。
 
1on1の目的をしっかりと意識しつつ、本質的で意義のある対話の実施を目指しましょう!

 
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後も1on1で活用できる情報をどんどんピックアップしていきますので、ご期待ください!


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