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温まる鉄火味噌。

cucina T



いよいよ、秋が深まって来ました。
あったかいと思えば、急に上着の間からぴゅうと鋭い寒風が差し込んでくることも。
体調を崩しがちな頃に差し掛かると、たちまち絵に描いたように冷えから首や肩の凝りがきつくなったり、内臓の働きが心細くなったりしています。
夏の冷房と同様に、からだにとって冷えは大敵。

若い時より変化への順応にしばらく時間が掛かるのでしょう。
歳を重ねるごとにそう感じることが増えました。まあ、そんな詮無いことを嘆くより、日々せっせとあっためていけばよいのだ、と考えています。

根菜が少しずつ残った時に作る鉄火味噌は、冷えた身体に良く効いてくれる強い味方。
続けていると体温も上がって来ました。

本来は、弱火でじっくり炒めた野菜に味噌を加えてカラカラになるまで、2時間くらい気長に水分を飛ばして作るもの。
これはマクロビオティックの基本食で、陰陽で言うと極陽性なのですが、
マクロビにも、2時間の仕込みにもストイックに打ち込めそうにない私は、大抵いつもお手軽バージョンです。
多めに作って、調味料として使うのを楽しんでいます。

ごぼう、にんじん、レンコンなど残った根菜を洗って皮ごと粗みじん切りにしたもの1カップ分ほどを、少しのごま油で炒めます。
野菜は1種類でも大丈夫。
鉄の鍋やフライパンで作れば、鉄分もプラス。

弱火で時折転がしながら20〜30分炒めていると、ごぼうなどは特にいい香りがしてきます。
そうしたら八丁味噌半カップほどを上にのせて、全体を馴染ませながらさらに炒め
10分ほどしたら生姜のみじん切りを加えて、さらにさっと火を通します。
勝手ながら我が家の調味料としては、これで仕上がりにさせてもらいます。

牛ひき肉と豆を煮込んだチリコンカンに、これを少しずつ混ぜてみたら
野菜も増え、チリコンカンの辛味と相まってさらにポカポカに。
混ぜただけなのに、長く煮込んだような風味も加わりました。

この鉄火味噌は、そのままご飯にのせたりするには少々しょっぱいです。
なので酒とみりんを同量、好みの固さになるまで少しずつ加えて炒り、すり胡麻も加えてなめ味噌のようにすると食べやすくなります。

焼き油揚げに添えたり、

それをさらに寿司酢で溶いて、イワシやさんまなどの青魚の刺身に絡めれば、より風味豊かな一品に。

ミキサーなどで滑らかにするとさらに使いやすく、タレとしても使えます。

鯖の味噌煮に,2回に分けて入れたり。

生姜をたっぷり入れて茹でただけの塩豚、玉ねぎ、キャベツに添えて。

煮汁も温まるので、スープにして頂けます。
やはり免疫に良いビーツを入れてリメイクしたら、ボルシチ風にも楽しめます。

秋や冬以外でも、
なんとなく身体が冷えるような時に。
自己判断ですが、お腹を触って冷たいな、と感じた時に食べるといつしか温まっていて、驚きました。
食べ物には栄養素だけでは語れないパワーがあると、こういう時にしみじみ実感させられます。

先程、この味噌は陽性の料理と話しましたが、
陰の食材には緩めたり冷やしたりする力、陽の食材は締めたり温めたりする力が備わっています。
陰の食材は,暑い季節に旬を迎えるものや、熱帯気候の国で産出されるもの。
陽は、寒い季節の旬のものや,雪深い地域で食べられているものたち。
どちらが有益、有害ということではなく,
「具合が悪い」というときは、身体が陰か陽に偏っているはずなのです。

それを違う方に戻すのが、免疫を上げる上でも大切なのだと考えると、
真夏の暑い時には夏の野菜やくだものをたくさん食べ、
寒い真冬にはたっぷりの根菜や味噌,醤油の汁ものや鍋を頂く、といったように
日本人が昔から何気なくやっていることが、感染症の拡大や気候変動の激しい今、昔よりずっと大切になっているのでは、と思えてなりません。

そんなことを改めて感じ入る、ひとりの薄ら寒い晩でした。


#note   #料理 #味噌 #鉄火味噌 #マクロビオティック #温活  

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