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抱く(いだく)。

わたしがあなたを抱くとき、
わたしは、あなたに抱かれている。

両手におさまる光のような
小さなあなたをそっと胸に抱くとき、
まぶしくひろがる光の毛布に
わたしはまるごと抱かれる。

抱いているはずなのに
抱かれている。
光のようなあなたに、
抱かれている。

抱くというのはこんなにも、
抱かれることに似ているのだなあ。

目を閉じたら、
光がまぶしすぎて
もうわからなくなる。
あなたを抱いているのか。
あなたに抱かれているのか。
どこまでがわたしで、
どこからがあなたなのか。

。。。。。。。。。。。

トップの画像は、noteのクリエイターでもいらっしゃる北沢由宇さんの同居猫、タオくんの写真です。
昨年暮れに北沢さんの記事を拝見し、そこに収められた何枚もの光るような写真に出会いました。そのとき、わたしの内側の深いところで突然ぷくっと膨らむように湧きあがり、そのまま上昇してきた言葉を──北沢さんのご了承を得て投稿させてもらいました。

仏師が、木の中に宿る仏様の声に耳を澄まし、それを外に取りだすような氣持ちで木を彫る……というお話をきいたことがありますが、北沢さんのお写真を拝見したときの氣持ちは、少しそれに似ているかもしれません。
「写真の声」が、わたしの内側からきこえてくる。その声を──体の中を漂うように浮上してくるその声を、外に出してあげたい……!
それは、とてもとても幸せな作業でした。

そして、無事外に出てきてくれた言葉を眺めて、
(ああ、その通りだなあ……!)
と感じているわたしがいます。

何か大切なものを抱くときに感じる幸せは、自分が抱かれているときに感じる幸せと……本当によく似ています。
愛らしい動物を抱きしめるときも。
身近な人たちに寄り添うときも。
そして、自分自身の心を温めるときも。
だから、抱こう。大切に抱こう。

抱いたら、抱かれる──。
光のようなその幸せに、みなさんおひとりおひとりが、今日もつつまれますように。

。。。。。。。。。。

最後にもう一度、北沢さんへのお礼と敬意を。
冒頭で詩にした「声」をわたしにきかせてくれたのは、実はトップにお借りしたタオくんの写真そのものではなくて、北沢さんの記事中にある別の写真──子猫に寄り添うご自身の安らかな寝顔でした。
さすがに、わたしの投稿のトップ画面に北沢さんの寝顔を拝借するのはためらわれたので……その幸せな写真をご覧になりたい方は、ぜひ、こちらをぽちっとして、北沢さんのページを訪れてみてくださいね!↓↓↓


追記
こちらの記事に、コングラボードをいただきました。応援してくださったみなさまと、北沢由宇さんに、感謝!↓↓↓


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