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デスティネーション・マネジメント / MICE・ビジネスイベント / インバウンド / サステナビリティ Destination management / Business events / Inbound / Sustainability

最近の記事

私にとっての「雪」ーLast Snowから想起したこと

札幌国際芸術祭2024(略称:SIAF2024)が開幕した。1月20日~2月25日 (37日間)の期間、札幌市内の6会場を中心に開催される街の芸術祭で、コロナ禍を挟んで約6年半ぶりに開催されている。市内でもポスターを目したり話題を聞いたりする機会が増え、(観光MICE関係者というバイアスもあるが)注目が集まってきているように感じている。 現地を訪れるにあたり、軽く事前勉強をと思い Wiredによる「SIAF AS A TOOL」を聞いたところ、がっちりと心を掴まれた。 私

    • 観光MICE分野 今後の6つのキーポイント(GDS-Index2023結果レポートより)

      観光やビジネスイベント(MICE)分野で唯一の国際指標である GDS-Index(Global Destination Sustainabitlity Index)。100都市が参加した2023年の結果から見えてきた、今後の更なる推進に向けた6つのキーポイントが公式ウェブサイト上で公開されています。 観光MICE分野に携わる方にとって、参考となる情報だと思います。以下、各項目について簡単に訳する形で紹介していきます。 ※GDS-Indexの概要は下記記事で紹介しています。

      • 2024年はVividな記憶が多い年にしたい

        Voicyの田中慶子さんのチャンネルで取り上げられていた「あとから振り返ったときに2024年をどんな年として記憶したいか」。 目標は通常未来に向けて設定するところ、逆に未来から振り返った場面を思い浮かべてみるという視点が新鮮で面白いなぁと感じ、そのあとぼんやり考え続けていました。 そして思い浮かんだのが、「Vividな記憶」がたくさん残っている年にしたい!ということ。 自分以外の人の記憶を見たことが無いので(笑)、私だけなのか普遍性のある現象なのかは分からないが、私の記憶の

        • "Changing the menu. For Good"

          北アイルランドの首都ベルファスト(Belfast)で、イベント(国際会議などのMICE)の力を使い、貧困や食料廃棄問題にアプローチする興味深い取り組みが行われています。 実は、2022年のGDS-Index(観光視点での都市サステナビリティ指標)において、革新的な取り組みをした都市(Innovation Award)に選ばれたのが、Visit Belfastの「Changing the menu. For Good」でした。 ※GDS-Indexについてはこちらの記事にも

        私にとっての「雪」ーLast Snowから想起したこと

          2024年の漢字&人生初3つのやること

          2023年は、日本国内もコロナ禍からようやく抜け出し、移動や活動が自由にできるようになった年でした。私の仕事環境もコロナ前にほぼ戻り(基本毎日出勤スタイル)、体力的にも元に戻った感がありました。ただ、気持ち的にはやはり変化もあり・・・もう少し働き方を変えたいなという複雑な気持ちも出てきている最近です。 観光関係の仕事をしているので、コロナ前は海外出張が年に2~3回あり、仕事をしているだけで新しいことが経験できていました。そして、それに満足もしていたし、ずっとそんな風に成長し

          2024年の漢字&人生初3つのやること

          観光視点での都市サステナビリティ指標GDS-Index

          サステナビリティに関する指標は数多くありますが、観光やビジネスイベント(MICE)分野での国際指標は、GDS-Index(Global Destination Sustainabitlity Index)が唯一です。 2023年のアセスメントには世界100都市が参加。欧州都市が中心(北欧諸国が発起して設立された経緯から)となり、最近は北米やアジア太平洋地域などの加盟都市も急増し、グローバルな指標に成長しています。 アジア太平洋地域からは全10都市。そのうち日本からは、札幌、

          観光視点での都市サステナビリティ指標GDS-Index

          オーストラリアの多文化社会②ー多文化主義政策の歴史

          NSW州シドニー滞在中、多文化政策と関係ある教育機関や非営利組織をいくつか視察訪問するうち、どの訪問先でも言及される、多文化主義の拠り所となる経緯・政策があることが分かってきた。ここではそれらを取り上げて紹介したい。 1 アル・グラッシビー移民担当大臣による多文化主義宣言(1973年) 「未来に向けた多文化社会(A multicultural society for the future)というスピーチにおいて、政府の公式発言として初めて「多文化社会(multicultu

          オーストラリアの多文化社会②ー多文化主義政策の歴史

          職場研修からの学び ーシェアド・リーダーシップー

          個別ヒアリングから研修当日まで 先日、職場の中間層を対象にしたリーダーシップ研修が開かれた。 私が所属する組織は中小規模の財団法人で、これまでの職員研修では対象者が外部研修会に派遣されるスタイルであった。今回は職場の該当職員十数名集められ、丸一日の研修会が開催された。初めてのことだった。 噂によると、中間層の活気が無く組織に停滞感や閉塞感が漂っていることをマネジメント層が危惧し、開催することとなったようである。 リーダーシップ研修を受講してくださいと言われると、恐らく誰

          職場研修からの学び ーシェアド・リーダーシップー

          オーストラリアの多文化社会について①

          先日、オーストラリア・シドニーにて、多文化主義政策に関する視察プログラムに参加してきた。滞在自体は1週間強と限られた期間であったが、現地の様子を肌で感じながら、多くの関係者や施設を訪問し、直接話を伺ったり質問できた経験は、想像以上に多くの学びがあり、そして何よりも心に響くものがあった。 このまま忘れたくない、そして国内で多文化事業などに係る方にも情報シェアできればと考え、これから複数回に分けてプログラムで学んだことを整理していきたい。 まず①回目として、シドニー到着の第一

          オーストラリアの多文化社会について①

          Fry to Fly Project

          廃食用油から作られる持続可能な航空燃料「SAF(サフ)」。 従来の航空燃料に比べてCO2の排出量を約80%s削減することができる、最近非常に注目を集めているエネルギーだ。 観光業界においても、移動で発生するCO2は大きな課題の一つであり、カーボンオフセットをはじめ様々な取り組みが行われている。その点でも、SAFは桁違いに有望なエネルギーであり、業界としても関心が高まっている。 先日、SAFに取り組む企業の方から「Fry to Fly Project」のことを伺った。まずは

          Fry to Fly Project

          EQUALITYとEQUITYの図

          最近、Voicyで不登校や発達障害などについて取り上げられることが多く、興味深く聴いている。 そして、聴いた後に必ず思い出す図がEQUALITYとEQUITYの違いを説明する図だ。 昨年、観光やビジネスイベント(MICE)従事者を対象とした、10週間にわたるオンライン研修に参加し、そのうちのDEIに関する講義で取りあげられた内容だ。 かなり衝撃を受けた。すぐに同僚や上司と共有したかったが、英語の講義だったので、ちゃんと理解できていないかもと思い、アーカイブも見直した。でも

          EQUALITYとEQUITYの図