久保田 耕司|Photographer & Writer

久保田 耕司(クボタ コウジ Kohzi Kubota) 写真家&著述家。写真においては主観と客観の一致した「心象光景」をテーマに、著述においては全体性から捉えた「現実」をテーマに掲げる。著書に『旅路の果てに: 人生をゆさぶる〈旅〉をすること』(春秋社)がある。

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久保田 耕司(クボタ コウジ Kohzi Kubota) 写真家&著述家。写真においては主観と客観の一致した「心象光景」をテーマに、著述においては全体性から捉えた「現実」をテーマに掲げる。著書に『旅路の果てに: 人生をゆさぶる〈旅〉をすること』(春秋社)がある。

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    自己紹介代わりに自著紹介をしてみる

    本を書いたのでその内容を紹介してみる先月、とある一冊の本が書店に並んだ。 特にどこかで事前に話題になるということもなく、わりとひっそりと書店の棚に並んだ。 その本の名は、 『旅路の果てに: 人生をゆさぶる〈旅〉をすること』(春秋社) 実は筆者が書いた初の著作だったりする。 ということで、ここでは自己紹介のかわりに自著紹介をしておこうと思う。 「旅の本なの、それとも違うの?」という疑問に答えると…… この本、タイトルにある通り<旅>に関する本ではある。 こう書くと「

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      • 埋もれがちな名曲を紹介 その6

        初めて聴いたジプシー・キングスはちょっとした衝撃だった。 それまで歌謡曲やポップス、あるいは普通のロック系の洋楽を聞いてきた僕にとって、ほとんど初めて聴く彼らのスパニッシュ系というかフラメンコ系のギター曲はものすごく斬新に聴こえた。 それまでもブルースとロックのクロスオーバーや、ジャズ系のフュージョン曲というのは存在したが、フラメンコ系のラテン音楽とポップスの融合みたいな曲は彼等が初めてだったんじゃないだろうか? 確か、話題になった当時は、西洋音楽理論から外れた民族音楽

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        • 埋もれがちな名曲を紹介 その5

          僕がまだ中学生くらいだった頃、なぜかTVやラジオを通して耳にする楽曲には、トランペットの演奏曲が今よりは多かったように思う。 理由はよくわからないが、たぶん、当時のバンド構成が、小さなオーケストラ的なものを指向していて、バンドだったら管楽器があって当たり前だよね、的なイメージがあったからかも知れない。 その中でも特にトランペットは、ボーカルがいないバンドでも、主旋律を目立つ形で聴かせる便利な楽器だったからかも知れない。 でも一番大きな要因は、もしかしたらニニ・ロッソとい

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          • ベルリンで天使は翼を広げた 1

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            埋もれがちな名曲を紹介 その4

            邦楽を聴いて「古臭い」と思わなくなったのはいつ頃からだろう。 70年代、僕がまだ中学生だった頃、ステレオのラジカセを買ってもらって洋楽に目覚めてからは、それまで聴いていた、というか自然に耳に入って来ていた、いわゆる歌謡曲とか、TVの音楽番組で流れてくるような流行歌の類は、なんとなくそのスタイルが遅れているというか、古臭く感じられることが多かった。 かなり良い曲を書くシンガーソングライターとかでも、いざそのアルバムを聴いてみると、スタジオミュージシャンの演奏が、なんというか

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            埋もれがちな名曲を紹介 その3

            確か1年くらい前、とある仕事の現場で若い男と一緒に働く機会があった。 休憩時間にその男に話かけてみると、実は普段、バンド活動をしていて、ミュージシャンを目指している人だと分かった。 どんな楽器を演奏してるの?と聞くと、その男は 「ドラマーです」 と答える。 僕は音楽に関しては、聴く専門で、楽器の演奏に関しては、楽器のいかんにかかわらず全く分からない。分からないけど、なんとなく、ちょっとだけ知識はあるよ的に見栄を張りたくて 「ドラマーかぁ。ドラマーと言えば、僕はポリスのメ

            埋もれがちな名曲を紹介 その2

            前回は、アルバムの中でシングルカットされず、名曲なのに知名度が低い曲ということで1曲紹介してみた。 今回は、そもそも最初からジャンルごと知名度が低いので、埋もれがちどころか、どっぷり埋もれている名曲ということで、民族音楽っぽいところから1曲紹介してみようと思う。 その曲の名は「チチカカ(Titicaca)」。 アンデス山中にあるチチカカ湖のチチカカで、いわゆる「フォルクローレ」と呼ばれるジャンルの曲だ。 実は僕自身それほど詳しくないのだが、フォルクローレは、南米(ラテ

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            埋もれがちな名曲を紹介 その1

            ネットで音楽を聴くことが当たり前になってずいぶん経った。 僕が若い頃は、音楽はLPやラジオのエアチェックで聴くのが当たり前で、その後はわりとすぐCDの時代になったけど、それでもお気に入りの音楽は、そのアーティストが発表する<アルバム>単位で聴くのが当たり前という時代がずっと続いた。 アルバムには良い曲もあれば、捨て曲というか、アルバムを埋めるためにだけ作ったみたいな駄曲もたまにはあったけど、全体として聴くと、そのアルバムのコンセプトというか、味わいというか、そのアーティス

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            アンナ・カレーニナの冒頭だけで分かる、文豪トルストイの凄さ

            最近、とある質問&回答系SNSで「幸福はバリエーションがないのに不幸にはバリエーションがあるのはなぜ?」という趣旨の質問があった。 僕にはすぐに答えが分かったが、質問者がなぜこの質問をしたのか、その意図がいまいち分からなかった。 というのも、このような質問が思い浮かぶ時点で、その質問者はすでに答えを知っている可能性が高いからだ。 もしかして回答者たちの哲学的素養を試してるのかな? と思いつつも、僕は「幸福が全体性に属し、不幸は部分的だからです」という趣旨の回答を書き込ん

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            <鶏が先か、卵が先か?> 2000年来の論争が今夜、ついに決着!

            何人も反論できない<正答>を示す !? あまたの知性を悩まし、あるいは惑わし、終わりのない論争と果てしのない考察を経てなお、いまだその結論を見出すことができない難問中の難問である<鶏が先か、卵が先か?>問題。 ついに何人も反論のしようがない明確な正答を示すときがきたようなので、ここにその考察の記録を残しておくことにしようと思う。 、、、というのはまあ、半分冗談ではあるが、この命題は、明らかに最初から、いわゆる<正答>など無い命題であるにもかかわらず、割と真剣に、その持て

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