【クリエイターエコノミーニュース】画像生成サービス「mimic」再開へ、インボイス制度による本名・住所バレについて等|9/12〜9/18
こんにちは、クリエイターエコノミーに焦点を当て、クリエイターのためのお金やキャリア、テクノロジーについての事例を紹介する媒体「クリエイターエコノミーラボ」です。
今週も、クリエイターや関連業界の人たちに向けて、1週間分のニュースをまとめてお届けする、「クリエイターエコノミーニュース」を更新します。
▼過去分はこちら。毎週月曜に更新しているので、よろしければnote、Twitterのフォローよろしくお願いいたします!
今週は話題になったニュースがかなり多かったので、気になるトピックのみを、飛ばし飛ばしで読んでもらえると良いかもしれません!
画像生成AI関連のトピック
毎週ずっと、話題が尽きません。
mimic、不正利用対策を強化したベータ版2.0を10月にリリース予定
8月29日にベータ版がリリースされて話題になり、一夜にして全機能停止が発表された、AIに絵柄を学習させてイラストを作成できるサービス「mimic」について続報です(これまでの経緯は先々週のニュースでまとめています)。
正式版リリースに先立ち、10月中に不正利用対策を強化したベータ版2.0の公開を予定しているようです。
上のツイートでは、予定している不正対策について詳細に記載されています。
こちらの件は、ITmediaでも報道されていました。
また、運営者がサービスを開発した背景について語っている動画も見つけたので載せておきます。
Stable Diffusion開発者のインタビュー
画像生成AIが大きく話題になっている要因の一つと言えるAI「Stable Diffusion」の開発者が、ダイヤモンド社運営の「ダイヤモンド・シグナル」でインタビューを受けていました。
聞き手を務めるのは、note CXOであり、自身も画像生成AI関連の発信を行っている深津貴之氏です。
何度か紹介していますが、Stable Diffusionのリリースと同日、「世界変革」をキーワードにTwitterトレンド入りした深津氏の記事はこちら。
イラスト投稿サイトが、AIが生成した画像の投稿禁止を次々に決定
前回のニュースで、画像生成AIが描いた絵が美術品評会で受賞してしまい、アーティストから批判が集まっている件を取り上げましたが、こういった動きもあるようです。
AIアートアワードが開催
その一方で、画像生成AIを利用したアートコンテストが開かれたりという動きも目に入りました。
AIりんなの開発元が、日本語特化のStable Diffusionを公開
日本マイクロソフトが開発した会話ボットであるAIりんな、ご存知の方も多いのではないかと思います。
現在、りんなはマイクロソフトから独立したrinna株式会社が運営しているのですが、同社が日本語特化した「Japanese Stable Diffusion」を公開。
画像生成AIで三国志の武将に自撮りさせる
AIに希望のイラストを描いてもらうために試行錯誤する様子が、たくさんの画像付きで紹介されていて、面白かったです。
KADOKAWAの汚職事件について
衝撃のニュースでしたね。
9月14日(水)、株式会社KADOKAWAの会長である角川暦彦氏が五輪汚職事件で逮捕されました。
同氏は、去年までの3年間で、収賄容疑で逮捕された大会組織委員会の元理事に対し、総額6,900万円の賄賂を提供した疑いがあるようです。
Twitterではすぐに「KADOKAWA」がトレンド入り。
KADOKAWAは、他の大手出版社に対しても、大会組織委員会の元理事へ、「謝礼」の支払いを持ちかけた疑いがあると報道されています。
支払いを持ちかけられた出版社は、「取引が不透明」だと断り、スポンサーを辞退するきっかけになったようです。
これまで、9月6日(火)には、同じく東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件でKADOKAWAの役員2名が逮捕されていました。
また、元首相であり、五輪組織委員会の元会長である森喜朗氏が、参考人聴取を受けたりなど、異例の事態と言える展開を見せていました。
ガジェットなど
iOS16.0で切り抜き機能が公開
iOS16.0で、カメラで撮った写真を簡単に切り抜きできる機能が公開されました。
これでiPhoneをアップデートするだけで、簡単にコラージュが作れますね。
なぜか、猫を切り抜いて幽体離脱させる動画が流行っています。かわいい。
こちらは耳を置き去りにして切り抜かれてしまった例。
一つ前がちょっと眉をひそめるような話題だったので、和むニュースを紹介してみました。
クリエイターエコノミーについての動向
事業家・投資家が語るクリエイターエコノミー
クリエイター自身の話だけでなく、ビジネスを手がける事業家・投資家の視点からの解説も、クリエイターの方たちが未来について考える上で参考になるはずです。
「クリエイターエコノミーの現在地」
これは宣伝になってしまうのですが、経済ジャーナリストの後藤達也さんと、本媒体を運営するアル社代表のけんすうが、noteさんのイベント「クリエイターエコノミーの現在地」というテーマで登壇します!
YouTube、Twitterスペース、TikTokの配信で無料参加できますので、ぜひチェックしてみてください!
「タイパ」が話題
コスパならぬ、タイムパフォーマンスこと「タイパ」が各所で取り上げられている印象があります。
先週公開した、少年ジャンプ+編集部による講演のレポート記事でも、同編集部がタイパを意識していることが言及されています。
WebサービスやIT業界のトピック
ANYCOLOR株式会社の決算が公開
9月14日(水)、バーチャルライバーグループ「にじさんじ」を運営するANYCO LOR株式会社の2023年4月期第1四半期決算が公開。
ITmediaでも順調だとして紹介されています。資料を見ると、英語圏での事業成長が凄まじいようです。
はてなが急落
同じく9月14日(木)、はてなブログや、筆者もこのニュースを書く上でとてもお世話になっているはてなブックマークを運営するはてなの急落も報道されていました。
YouTubeがスキップできない広告5連発をテスト中
「中には11連続のケースも」ということですが、11連続はもはや、見たい動画が始まらなさすぎて笑っちゃいそうですね。
米ツイッター社員に中国工作員が存在、ロイターが報道
「米ツイッター社員」が当のTwitterでトレンド入り。
読者側として、慎重に判断しなければいけない話題ですが、ロイターの報道であり、信頼性は高そうです。
AdobeがFigmaを約2.9兆円で買収
2.9兆円ってものすごい額だな……。
デザインコラボレーションツールの大手であるFigmaを、Adobeが買収したと報道されました。
「Figma」「Adobe」がそれぞれTwitterトレンド入り。
筆者が話題を追う限りでは、Adobe傘下となるFigmaの今後について、不安の声が目立っていたように思います。
法制度関連のトピック
インボイス制度で本名・住所がバレる
集英社オンラインでの記事が話題になっていました。
フリーランスで活動しているクリエイターさんは、目を通しておくと良さそうです。
「大丈夫だ、問題ない」で有名なゲーム『エルシャダイ』の開発者による、クリエイターに仕事を依頼する側からの視点のコメントも、参考になりました。
さまざまな立場からの意見が交錯している話題ですが、いろいろな視点からの主張を参考にしながら、フラットに判断していけると良さそうです。
VTuberみけねこ、弁護士との顧問契約を発表
9月15日(木)、配信者のみけねこさんが、弁護士との顧問契約の締結をTwitterで発表。
経緯は下記のKAI-YOUの記事で詳しく書かれています。
インターネットがより健全になっていくといいですね。
YouTuberラファエル氏、住所特定される
こちらも渋い顔になってしまうニュースですが、有名YouTuberのラファエル氏が、視聴者によって住所を特定されたことを報告。
あわせてYouTubeで投稿された動画では、誹謗中傷対策をサポートするコンサルティング企業に相談に行った様子が公開されています。
多くのフォロワー数を抱えるようなクリエイターさんにとっては、こういった事例にしっかりと目を通しつつ、リスク管理していくことが求められている時代ですね。
そんなことに気を配らないで済めば、一番いいのですが……。
『ブラックジャックによろしく』二次利用フリー化から10年
同作の原作者である佐藤秀峰氏自ら、二次利用フリー化についての結果報告をしています。
記事中に具体的な金額が記載されていますが、電子書籍のロイヤリティがものすごいですね。びっくりしました。
うーん、取材させてもらえないかな……。
漫画のトピック
といっても、話題になっていて、良かった漫画を紹介するだけなんですが……!
読み切り『オナ禁エスパー』が話題 声優・緒方恵美氏も言及
この一週間めちゃくちゃ話題になっていた『オナ禁エスパー』、ちょっと言及しづらさはあるのですが、超面白かったです。
随所に某アニメ作品へのオマージュが見られます。
声優の緒方恵美さんも「これは、、、」とツイート。理由は、読んでもらえると分かるかもしれません。
「長谷川智広の帰ってきたデジタル作画奮闘記〜アンリアルエンジン編〜」第4話が更新
「週刊少年ジャンプ」で『森林王者モリキング』を連載していた長谷川智広先生によるこちらのシリーズ、好きなんです。
ゲーム開発ソフト「アンリアルエンジン」を活かしたデジタル作画について、漫画で分かりやすく、楽しみながら知ることができます。おすすめです。
ゲームのトピック
今週は、ニンテンドーダイレクトと、東京ゲームショウ2022がありましたね!
それぞれで発表された各トピックを紹介し始めると長くなっちゃうので、一部をピックアップしつつ、それぞれのTwitterモーメントを記載しておきます。
こういったイベントは、モーメントをザーッと眺めるのが、一番、全体感を把握しやすいように思います。
Nintendo Direct 2022.9.13
Twitterモーメント
https://twitter.com/i/events/1569878298762813448
待望の『ゼルダの伝説』シリーズの最新作は、略称をめぐって議論が起きていました。
インパクトのあるビジュアルからか、『Fit Boxing北斗の拳』も話題になっていたように思います。
東京ゲームショウ2022
こちらはモーメントのみ!
Twitterモーメント
https://twitter.com/i/events/1562975796523724800
Steam Deckが日本上陸
本体めっちゃでかい。
余談ですが、メディアを見ていると、「スチームデック」とも「スチームデッキ」とも書かれているので、「どっちなんだよ……!」となりました。
『GUILTY GEAR -STRIVE-』人気キャラ・ブリジットの性自認について、開発者が見解を公表
同作の人気キャラクターであるブリジットについて、開発者が公式に見解を述べたことで、Twitterで議論が起こっていました。
良くも悪くも、今の時代らしいトピックだなと感じます。
ブリジットは、8月8日(月)に同作への参加が発表、翌日に配信され、同作のプレイヤー数は約5倍、Steam売り上げランキング1位になるなど、その人気ぶりが話題となっていました。
スプラトゥーンの非同期処理の話 〜なにがラグのせいなのか〜
という記事がすごく話題になっていたので目を通してみたのですが、ゲームにおける通信方式についてとても詳細かつ分かりやすく解説されておりました。
話題の『スプラトゥーン3』、筆者も購入したのですがまだほとんどプレイできておらず、ウデマエは現在B+です。
NFTについてのトピック
Web3やNFTなどについてのトピックも、クリエイターさんに関わりのありそうなニュースを紹介していきます。
音楽プロデューサー・VERBAL氏主催のファッションブランドによるNFTの事例
noteプロデューサーの徳力基彦氏のnoteが目についたので紹介します。
音楽プロデューサーであるVERBAL氏が、自身のファッションブランドであるAMBUSHにおいて取り組むNFTの事例について解説されています。
ファッションブランドとNFTの親和性について書かれており、おもしろいです。
文化のトピック
「文化」というと、ちょっと言葉の当たり判定がかなり広いですが、他に適した言葉がパッと出ませんでした……。
史上初、国宝89件をすべて展示へ
これ、めちゃくちゃ行きたいなと思っているんですが、ものすごい展示が開催されるようです。
Googleカレンダーに予定を入れておこう!
最後の「文化庁メディア芸術祭」
なんと今回で最後のようです。9月26日(月)まで、日本科学未来館で展示が行われています。
展示についての詳細は下記のページをご覧ください。
https://j-mediaarts.jp/festival/
アニメ関連のトピック
『リコリス・リコイル』のアイキャッチをめぐり注意喚起が広がる
今シーズン、人気を博しているアニメ『リコリス・リコイル』。
第11話のアイキャッチで描かれたヒガンバナをくわえるシーンについて、コスプレイヤーの方などに向けて、「真似してはいけない」という注意喚起が話題になっています。
ヒガンバナ、筆者の実家の裏にたくさん生えていてそれなりに馴染み深いのですが、毒があるのを初めて知りました。
『SPY×FAMILY』第二期OPがBUMP OF CHICKENに決定
快進撃を続ける大人気作『SPY×FAMILY』のアニメ第二期について続報です。
楽しみに待っている方も多いのではないでしょうか。
その他おもしろかった、話題になったページ
バンド「くるり」のボーカリストである岸田繁氏の下記のnoteが話題になっていたので読んだんですが、すごく良い文章でした。
筆者は音楽についてまったく詳しくないのですが、あらゆるジャンルでものづくりをする方にとって、参考になるお話だったように思います。
また、ねとらぼで公開されて話題になっていたこの記事もおもしろかったです。アイキャッチの猫もかわいい。
◆
というわけで、今週分のクリエイターエコノミーニュースはここまでです!
今週は、なんだか気になるトピックが多くて、前回の1.5倍くらいの文量になってしまいました。ふー。
参考になった!という方は、今後とも毎週月曜に更新していきますので、ぜひTwitter、noteともにフォローしていただけると嬉しいです!
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ヒットを連発する「少年ジャンプ」の仕組みと、今後の展開について徹底解説。ものすごく濃い内容で、めちゃくちゃ読まれています。
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イベント「クリエイターエコノミーの現在地」
記事中でも紹介しましたが、noteさん主催のイベント「クリエイターエコノミーの現在地」にて、この媒体を運営するアル社の代表・けんすうが登壇します!
今年3月に独立し、現在はYouTubeでチャンネル登録者20万人以上、noteのメンバーシップ登録者数1万人以上を抱える経済ジャーナリストの後藤達也さんと、クリエイターエコノミーについて対談します。
この記事をここまで読んでくださった方とは、親和性のある内容かと思います。
無料で配信をご覧になれますので、ぜひチェックしてみてください!
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