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<CEOインタビュー>2024年は第二章の開幕。世界で闘うための9項目

CEOの蝦名(えびな)です。
前回の2023年の振り返り記事を踏まえ、2024年を彩る9項目をご紹介。

世の中の素晴らしい経営者の方々と比べ、まだまだ会社としても経営者としても未熟な段階ではあるので、具体的な事業のアップデート内容というよりは、僕軸でお伝えした方が会社や事業のイメージが伝わりやすいと思うので、以下、ゆるくご覧いただけると嬉しいです。

2024年の目標は以下だ。


日本国内における認知/協業拡大


海外からの訪日観光客増加に伴うチャンス

ご存知の通り、2023年10月に外国人観光客がコロナ前の水準を上回り、日本はインバウンド需要のど真ん中にいる。
その需要にどう答えていくのか。

日本にいるだけではできることは限られ、目線を持つことも不可能に近い。多くの国内企業のインバウンドを任せられた方々から、突如訪れたインバウンド需要への対策に終われ、何も見えない中で奮闘されていると伺い、我々の出番が早々に訪れたことを感じた。
そもそも観光客にどう届けるのか。

もちろん日本に来てもらってからの集客では望みは薄い"旅前"にまずは認知/興味を集め、日本旅行のスケジュールに入れてもらう必要がある
そのためには"旅前"の現地で施策を行うことは必然で、現地で馴染みのある言い回しやフォント、トレンドに紐づけたりしなければ、見知らぬ慣れない土地の情報を見ようともしてくれない。
だが、日本から出てしまうと、日本であればできるような細かいところまでの気回しや、そもそも日本人ではないということも忘れてしまいがちだ。

そして、"旅中"でどんな動線で観光客を迎え入れ、旅行の最中のギリギリまで興味を持ってもらい、最高の思い出の一つを彩る要素になれなければ、次回の来日ではもう再訪はなく、単発の訪問となってしまうだろう。

忘れてはならないのは、観光客にとっての旅行の思い出は、観光客の周囲の人間からするとお土産になる。
韓国人は30%以上が旅行後にInstagramで旅行の思い出をシェアする。これは、友人や知人や家族に共有するよりも割合として多い。
そこで"旅後"のデザインが必要だ。
どうすればSNSで発信してもらえるのか。どんな観点で日本を味わい、
あなたのサービスや商品や場を楽しむのか考えて、"旅前" "旅中"をデザインしなければ、"旅後"に繋げられない。
これらは、現地に法人やパートナーがいながら、長年向き合わなければ掴みきれない感覚だろう。
グローバルマーケティングの業界で15年以上取り組んできたこの専門性を惜しみなく、日本国内の企業様に提供していく。


韓国イズムの日本市場への参入

周知の事実の通り、韓国という国はこの20年間で圧倒的な成長をみせている。
日本の失われた30年となにが違うのか。
そんな韓国の世界で躍進する特徴は大きく3点。

1.新しい価値観や文化やトレンドの吸収力
2.徹底したアウトプット主義/ハイスピード/ハイクオリティ
3.トップを目指し続ける強い意志

1.新しい価値観や文化やトレンドの吸収力
新しいものに常に敏感で、日本と比べるとトレンドが生まれ、去っていくスピードは10倍違うだろう。情報のアンテナがとにかく高いので、世界のトレンドを常にSNSでチェックしている。InstagramやTikTokの活用は世界トップレベルだ。
とにかく流行りが生まれやすくバズりやすいので、あらゆる新しいサービスや商品が常に出てくる新鮮さは羨ましい。
もちろんトレンドが生まれれば、それをまたアレンジしたトレンドが生まれ、気づけば他の国から韓国へ入ったトレンドも、韓国アレンジが加わることにより、まるで韓国発祥のような色で世界へ浸透していく。
新しいものを柔軟に取り込み、自分たちの頭でさらにアップデートし成長していく国と国民の姿は、世界で通用するために必然だ。

2.徹底したアウトプット主義/ハイスピード/ハイクオリティ
新卒で最初に習うように、返信やリアクションはとにかく早くするのは当然だが、アウトプットも同様だ。
とにかく早く進め、即日/翌日/翌々日あたりで提案や調査は行われる。
ただしクオリティの担保も必要となるため、とにかくアウトプットを続け経験を積むしかない。笑
(あくまで個人的な意見だが、市場調査や検討に日本企業は多くの時間を費やし決定を先伸ばし遅れをとっている。)
特に弊社のクライアントは日本以外の企業が9割を超え、グローバルを舞台に展開されているお客様が多いため、日々のコミュニケーションで違いがよくわかる。
皆わかっているだろうが、全て調査や検討はアウトプットするまでの過程での手段やリスク回避に過ぎない
かつ、ある一定以上を超えると、やり始めなきゃわからないということを、海外の企業はよくわかっており、常に挑戦の連続だ。
如実に国の経済や文化の成長の勢いに差が出ているので、結果は言うまでもないだろう。

3.トップを目指し続ける強い意志
上下をはっきりさせるため、常に上昇志向が高いのが韓国だ。
儒教の教えから、年齢が1歳でも上なら「先輩」として敬うように、礼節のもと相手との立場の違いをはっきりさせる国民性である。
韓国ドラマでもよくみますよね?軍隊や学校や仕事など、とにかく上下関係がはっきりしている。
だからこそ、生涯における自分の役割を早々に見極め、それにまっすぐ進んでいく考え方が根づいている
だから成熟が早く、人生がはっきりする。
使命感と野望が両方強いからこそ成功率が高い上に早い。
芸能界もスポーツもビジネスも、運を天に任せるのではなく、何が何でも席を勝ち取るべく必死で取り組む。そういう役割を得るのは容易ではないが、迷いなく生真面目に、その道に挑むことが充実した人生を過ごしているように見えやすいし、魂レベルでも実績でも成功者が多い。
家族愛が強く、友人愛が強い。人間愛が強いと言ってもいい。
非情な頑張りではなく、常に愛を持っての頑張り。
だから人の心を打つものを生める
愛をもって熱くスピードに一所懸命。そりゃ世界が認めるわけだ。
日本人がいつまでも余裕でいられる状態も今のうちだ。


これまで続いてきた日本の当たり前の払拭

上記2点のように、海外と日本との差は歴然だ。日々の行動ひとつとっても明白である。
国の経済を見ればよりわかるように、このまま人口も経済も収縮していくことに慣れていないか。だが、まだまだ日本は世界でもトップ5に入る経済大国だ。まだ諦めてはいけない。

そのためには根本的な意識や行動を変えなければいけない。

日本人でも海外で闘える感覚を持つ人は多いが、面接で来ていただく方のお話を伺うと、組織に押し潰されているとよく感じる。
我々はそんなグローバル人材のさらなる飛躍と成長ができる環境を持つ

そんなグローバルメンバーにより、闘いを挑んでいる一つが日本の広告業界への新規参入だ。
やはり電通・博報堂・CA・ADKの独占状態は強く感じる。
ただ我々が大きく違うのは、言語/文化への理解、意思決定やアウトプットのスピード、柔軟性など、常日頃よりグローバルを舞台に闘っているからこそ備わるクオリティは国内随一だと胸を張れるレベルだ。

特に細かいPDCAを積み上げていくことをグローバルでは重要視されているため、素早い意思決定や柔軟な対応が必要になる。
これらは事業推進においても、最小のリスクで最小の失敗を繰り返すというように、重要視されていると感じる。
そのため我々もそうならざるを得ないわけだが、国内で生まれた企業カルチャーはそうも簡単にグローバルカルチャーに合わせやすくはない。

そのため、我々に相談が来るお客様は、大手のスピードや柔軟性への不信感を持ち我々にたどり着く。

もう一つ重要なのは、言語スキルと文化への理解だ。
よく海外の方が日本人の外国語スキルに言及される。「なぜ日本のエージェンシー(代理店)には、複数の言語を扱える人材がここまで少ないのか」。面白いほどに、どのお客様も他国のエージェンシーも同様に語る。(もはや英語がネイティブであれば国内のエージェンシーで重要なポジションを取りやすいかも?)
毎度MTGや商談の度に、担当役割外の言語スキルを持つ人間が来ても、中身や情報が備わっていないことで、直接判断ができず、結局は何重ものコミュニケーションが生まれ、スピードは遅れ、ディスカッションの内容も自然と薄れる
かれこれ数十年前からこのような話は日本で出ているが、結局解決はされておらず、もろに露見している。(という僕は言語スキルが低く、僕以外の弊社の優秀な仲間たちによる成果のおかげで推進できているので、これ以上偉そうに言えない)
単純な話で、言語がちゃんと通じなければ、ディスカッションはもちろん、仕事を進めたいと思ってもらえないので、土俵にも上がれない。
我々はアジア圏の主要言語はすでに網羅できており、英語はほぼ全てのメンバーが得意としている。(もちろん僕を除いて。。)

15周年パーティの1枚
左からKorea CMO、Japan CMO、Korea CEO、Japan CEO(僕)、Korea CFO


個の力のアップデート


各事業/サービスの基盤/組織固め

2023年はどんどんと湧く需要や期待に応え続けることに夢中だった。
だがしかし、一つ前の記事にも書いた通り、何を成すにも人が重要であるため、組織を固めることの優先順位が高い。
そして今年はいくつか新しいサービスを始めていくため、それぞれのサービスをまずは思考錯誤しながらメンバーが安定して伸ばせるまでの基盤を固める。
基盤を固めながらも、同時並行で採用も進めていくため、現状では組織化もできればいいなと考えている。

もちろん、既存事業のグローバルマーケティングにおけるインバウンド/アウトバウンドが、最もノウハウがあり需要があり成長させたい領域ではあるため、集中/注力しながら、2024年は組織を盤石な体制を目指し、世界中のサービスやプロダクトが自信をもって世の中に届ける支えとなれる組織へ。

インフルエンス力(積極的にSNS動かします)

会社としての認知度もそうだが、個人としての認知度を上げ、より世の中からうちの存在意義や活動内容を見ていただき、世界への扉を開くきっかけとしていただきたい。
また、世の中に対して20代でも世界を舞台に闘えることを、世界を夢見る世の中の人々に届け、希望を与えたい。特に10代後半〜30代前半までの、いまだ心のどこかで世界への夢を諦めていない人々へ。

また、弊社では多くのインフルエンサーの方々のおかげで、ここまであらゆるお客様にご満足いただき、成果に繋げていることができているが、インフルエンサーの方々が常にどんな目線を持ち、どんな企業となら仕事をしたいと思ってくれるのか、どう企業が動いてくれるとより成果にコミットできるのか、より理解を深めるため、インフルエンサー目線を実際に日々持つことを意識していく。

たまにはモデル目線も持つようにしてみたり(ウエディング案件の撮影にて)

採用

最も大変だが、とても重要である。
どんなに忙しくても2023年は必ずスカウトや一次面接は僕が行い、約半年の間で総計400人以上もの素敵な方々に弊社を受けに来ていただいた。
ただし、それでも候補者の方々と弊社、相互の希望を実現するとなると、そう簡単にはいかないのが現実で、とにかくより多くの世の中にまだ眠る素晴らしい才能を持った方々に出会いたい。
友人や知人も含め、共に世界でプロフェッショナルとして闘い、共に夢を叶えてくれる仲間を探し続ける。

J-WAVE HOLIDAY SPECIALの特番でのオープニングトークの様子


あらゆるものを五感で経験する機会を増やす


多産業/市場のトレンドを集約できる体制へ

うちの会社/事業の特性からわかるように、常に世界中のあらゆる産業や市場のお客様と仕事を進めており、あらゆるものに常に触れることができるのが魅力的だ。
特に日本ではそのような企業はほんの一握りだろう。

だからこそ、我々が見て触れて経験してきた目線は唯一無二であり、マーケティンエージェンシーとして常にトレンドや新たな種が生まれることにアンテナを張っているため、いち早く情報を取り込むことが重要だ。
ネットニュースはもちろん、展示会やローンチイベントなどのオフラインで実際に最新情報を目にする機会を増やし、各所で活用を繰り返すことをより意識する。

弊社のお客様の一部。各業界のリーディングカンパニーの方々と日々世の中をアップデート

自分だけのビビッと感覚でアウトドアに動く

上記の、業界におけるうちの立ち位置のメリットとも似てくるが、世の中それぞれ十人十色で、それぞれが触れたり経験する情報は様々ある中で、ネットに落ちている普遍的な情報だけではなく、自分の唯一無二の人生を過ごし身についた感性による直感を大事にしたい。
これまでもその目線で生きてきたおかげで、自分なりの情報の引き出しは多くあるが、振り返ると外に出て触れる機会は少なかったため、アウトドアで実際に見て触れて聞いて嗅いで味わって、オリジナルの生きた情報を常に増やしてあらゆる点と線を増やしていく。

実際に2023年の11月以降はアウトドアに意識を向け、ほぼアウトドアに様々な経験をしたが、これまでネットニュースだけでは、"ほんの一握りの生きているのか死んでいるのかわからないが納得する情報"を中心に頼ってきたことが寂しくなった。
街をふらっと歩くだけであらゆる新鮮な情報と見方を持つことができ、また、あらゆる人々に目を向けることでより多くの価値観や考え方に触れて、人生が大きく前に進む音がした。

これが世界と共存している楽しさなのかと気づけた。

年始に劇団四季を観劇。エンタメは世界も人生も変える。。

人と体験/経験過ごす時間を意識して声に耳を傾ける

前回の記事にも書いたが、人と本質的に向き合うことの魅力を2023年でよく知った。
これだけ多くの人があらゆる才能を持っていて、それを日々の選択や行動に繋げていることを見るようにすると、人付き合いがより楽しく好きになった。
これまでは自分の人生だけに一直線で向き合い続けてきたことで、今となっては良いことも悪いことも様々あるが、ある体験を自分1人で味わい考えうことと、複数人で味わい共有することで、あらゆる見方や価値観や考え方がここまで存在するものかと驚いている。
もしかするとこれだけ気づくのが遅いのは僕だけかもしれないが、、
ようやく人間になれてきた気がする。

それからの日々が色鮮やかに見え、多くの発見があることは今の僕のトレンドだ。

2024年はわざわざ体験を共有せずとも、人々と本質的に向き合うことで、どんな新たな気づきや変化が自分に生まれ、世の中に恩返しできるのか楽しみだ。


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