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ワクワクの行き先は、自分らしい夢や目標につながっているよ③《キャリア教育講演&ワークの開発ストーリー》

先日、私の住む町の小学校で、「自分らしさを考えることが、夢や目標へ向かう力になる!」というテーマで、「親子が一緒に」参加する講演会とワークショップを開催しました!

私が住む町 <県ホームページの写真より>

実際の講演会とワークショップの様子は別の記事で、今回はそこに至るまでにストーリーをnoteします。 学校の先生と、クロスツリーの思いが1つになって、講演会開催に向けて様々なアイディアをカタチにしていく開発ストーリーを、ぜひ知ってください!!

自分の未来にワクワクする人を増やしたい!
そんな思いで活動するxTReeE(クロスツリー)。

全国の小中学校を中心に、キャリアコンサルタントが子どもたち一人ひとりと対話をすることを通して、「自分のありのままの姿を認め、自分らしさについて考える授業」や、「興味関心を広げてやってみたいことを考える授業」等、キャリア教育プログラムを開発・提供しており、2021年から私もこの活動に参画しています。


「今、目をキラキラさせて何かに夢中になっている子どもはどれくらいいるか?」

これは、その小学校の教頭先生とのお話の中で、私が最も印象に残った言葉です。PTAの事業としては保護者向け講演会を想定していたのですが、「子供向けに講演会をしてほしい」という教頭先生の依頼を受けてヒアリング。先生が今の子どもたちに対して思う課題や、教育への思いを伺う中でおっしゃた言葉でした。

・わが県の子どもの成績は全国でトップクラスだが、将来に夢を持っている子は全国に比べて低い
・理由は分かっていないが、個人的な考えでは子どもの環境にゆるさやアソビがなくなっているのではないか?(カチッとしたところに当てはめる学校の問題もあるのかもしれない)
・朝ドラ「らんまん」の主人公で天才植物学者・槇野万太郎のような子供を生み出す土壌がない。好きなことに打ち込むあの笑顔が子どもにあるか?

・学校の子どもたちはみんな素直でいい子
・でも、何事も平均的。突出することも落ち込むこともない。出る杭は打たれる
この子たちの個性を伸ばせているか…?

率直に語る教頭先生。

日本の子ども全体としても、他の国の子どもに比べて自己肯定感が低く、夢を持っている子の割合が低い※という問題についても取り上げ、私が最も気になっていた、娘が学校で書く、「将来の夢」の話をしてみました。

小学校に通う娘が学校で毎年書く「将来の夢」
自分の良さや興味関心を素直に表現できないのか、自信がないのか、恥ずかしいのか、職業が思いつかないのか、毎年娘はなかなか書けず、消去法で書い提出していました。

そして、
将来の夢って、『プロ野球選手』みたいに何か大きな夢じゃないといけないと思っているのか、職業を書くものだと思って難しいのでしょうか…。
小さなこと、やってみたいだっていいし、就きたい職業が今は分からなくても、焦らなくてもいいなと。将来こんな大人になりたい、という『ありたい姿』でもいい。」

「子どもたちが、自分の好きなことややってみたいこと、そんな素直な願いに気づき、ありのままの自分を自分でいいと認める。
人と比べたり自分の気持ちに蓋をしたりしないで、自分らしさに目を向けることの大切さを伝えたい。」
という熱く語る私を、教頭先生は優しい眼差しで受け止めてくださり、それから講演会実施に向けて多大なご協力をしてくださりました。

「できるだけ多くの子どもたちに話をしてほしい」


予算をできるだけ多くの子供たちに行き渡るように使ってほしいという教頭先生。

「できるだけ多くの子ども」とは?
全校児童100名ちょっとの小さい学校だけど…、1年生も?
話を聞いていられるのは何年生から?
そもそも何十分くらいの時間で?
低学年と高学年に同じ話をして、大丈夫?

いろんな疑問が次々に沸いてきます。

「話を聴いていられるのは60分が限界かな…」
「学校でキャリア教育の授業が始まるのは3年生からです」

という先生のアドバイスにより、クロスツリーの授業ではまだやったことのない試みである、3~6年生の子どもたち向けに講演会を行うこと、その中で「自分らしさ」について考えたり、友達とお互いに対話する「ワークショップ」を取り入れることになりした。

「自分らしさを考えることが、夢や目標に向かう力になる!」というテーマに込められたもの

講演会チラシ

後から「どうしてこの講演テーマにしたんだっけ?」ってみんなで話したくらい、どうしてこのテーマに決めたのか覚えていないのですが、

先生の思いを受けて、クロスツリーの企画メンバー(キタさんあおちゃん、まいこさん)で、どんな内容にするか毎週打ち合わせをする中で、

「自分らしさを考えることが、夢や目標へ向かう力になる!
という力強いタイトルにいつしか決まっていました。

これは、「夢や目標を描いて叶えよう」ってことを言いたいのではないのです。

  • 「自分らしさ」に気づき、認め、それを大切にしてほしいこと。

  • その「自分らしさ」から出発した夢や思いは、自分で行動を起こすエネルギーになること。

  • 夢や目標を持つことがゴールではなく、そこに向かう過程で「試行錯誤したりチャレンジしてみること」が大切なこと、それらの経験から得られたチカラが、やがて未来を切り開くためのチカラになること。

はじめからはっきりと描いていたわけではないのですが、こういったことを、このテーマにいつしか込めていました。もちろんこれは、教頭先生とのお話から湧いてきたイメージを言葉にしているものです。

純粋な思いで活動しているからこそ、いいものができる!


企画メンバーから、
「せっかくだから、保護者の人にも一緒に聴いてもらい、ワークも体験してもらえないかな?」という提案がありました。

さらには、キャリア教育とは何か?、変化の激しく将来の予測が難しい時代に、親として大切なことを知ってもらおうと、
「事前に保護者向けの講演会もできないかな?」
という提案まで。

子どもだけでなく、子どもを育てる親の関わりがとても重要です。親子で同じ話を聴いてワークを体験することで、お互いの興味関心について対話を増やすきっかけにしたいとの思いからなのですが、

さすがはクロスツリーのメンバー。
楽をしようと思えばいくらでもできるのに、よりよいモノをと、純粋な思いで日々活動しています。この人たちは、子どもたちとそこに関わる人の笑顔を見るのがなによりの報酬なんです。

そうして「保護者向けキャリア教育講演会」と、「子どもと保護者が一緒に聴いて体験する、『わくわくワークショップ』」という、合計90分の2本立ての講演&ワークショップを、いよいよ具体化していくことになりました。

対話を通して、ジレンマを良いアイディアに変える、これぞクロスツリーの真骨頂!


クロスツリーの授業は、一人ひとりの子どもに対してじっくりと思いを聴き深めることを大切にしているので、短時間に複数のことを考えるワークというのはあまりありません。
例えば、
「自分のよさに気づく授業」
「自分の好きなことを考えてみる授業」
など、単一のテーマをキャリアコンサルタントと一緒に深める、というスタイル。

だけど、どうしてもこの講演会では、教頭先生のお話にあった、「目をキラキラさせて何かに夢中になっている子どもはいるか?」「カチッとしたところに当てはめる教育、平均的で出る杭は打たれる」という社会課題への挑戦という意味でも

私がクロスツリーに入るきっかけとなった「将来の夢」に戸惑う子どもたちへ、心を開放し、興味関心を広げてチャレンジするための勇気づけをしたい、という意味でも

短時間に2つのテーマ(「自分らしさを掘り下げる」「夢ややってみたいことを考える」)でのワークを行いたい、という思いがありました。

「短い時間のワークだし、欲張らずに1つにしたほうがいいんじゃないか?」という意見もありました。

しかし、ここはどうしてもやりたい!!という難題に対し、みんなで夜遅くまで一緒に知恵を絞り、次の打ち合わせまでにはステキなアイディアを出してくれるあおちゃん。
いいものを作りたい!という思いで乗り越え、すばらしいワーク(わくわくワーク)が出来上がりました。

もう1つのジレンマは、対象者が3~6年と広い層となり、どこに焦点を置くかということでした。
低学年に合わせるワークだと、高学年は物足りなさを感じないか?高学年に合わせると、低学年の理解が追い付かないか?
そうした懸念があり、落としどころが難しかったのですが、「わくわく」という、楽しいシンプルなこの言葉の中に、いろんな視点の質問を作り、自分で自分のワクワクを引き出すという仕掛けで、どの学年も取り組みやすいワークにうまくまとめることができました。

そして、もう1つ。
難しいけど避けては通れない、「夢」というものを子どもにどう伝えるか。メンバーの思いは多分同じ…なのですが、言葉としてどう発信するか、とても大切なところをすり合わせをする必要がありました。

・大きな夢をもってコツコツ頑張り叶えた人
・大きな夢というのはないけれど、目の前のことにチャレンジしながら未来を切り開いた人
・夢を叶えられずに挫折して辛い経験を持っている人
・小さい頃の夢を別の形で追いかけている人

きっと、大人の数だけ、「夢を持つ」「夢を描く」というものに対する考え方があるのでしょう

「夢」あるから、楽しかったりするし、時には辛かったりもする。
そんな「夢や目標」をテーマに扱うに際し、どう子どもたちに伝えるか…。

私たちはキャリアコンサルタントであり、夢を叶えた人の講演会をするわけではないということはハッキリしています。

それを、子どもたちにはできるだけシンプルな言葉で伝えていこう…。

そうして、親子で一緒に聴く「自分らしさを考えることが、夢や目標へ向かう力になる!」講演会の内容と『わくわくワーク』が出来上がりました。

講演会とわくわくワークショップ開催記事はコチラです ↓ ↓ ↓ ↓
★(前編)保護者向けキャリア教育講演会
テーマ:キャリア教育とは~今を知り、未来を予測し必要な力を考える~

★(後編):親子で一緒に参加し体験する講演会と『わくわくワークショップ』 ↓ ↓ ↓




★本講演会とワークショップ、クロスツリーの各種キャリア教育授業について関心のある方、一緒に活動してみたい方、どうぞお気軽にお問合せください!!

代表:キタさん(北川雄久) Mail: beyourself_kita@yahoo.co.jp

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あおちゃんが中心となって子どもたちのらしさ、強みを発掘する「ストサポプロジェクト」↓ ↓ ↓

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