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兵法の思考で戦う「孫子野球」

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孫子兵法から高校野球の戦略、戦術を考えます。現場的思考を混ぜながら、実践的プレーを絡めるように心がけています。
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記事一覧

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https://note.com/cozy_sensei/n/nb082b4fe373a
この記事にある 「2死三塁による守備側へのプレッシャー」について、甲子園を観ていて感じたことがあったので話します。

素晴らしき記事の引用から 孫子野球10 「0アウト一三塁の守備〜単純化のススメ〜」

こんばんは。cozyです。

本日はNaoki Kawakamiさんの記事から、
0アウト一三塁の守備を考えてみたいと思います。

まずこちらの共有した記事、ぜひご覧ください。
プレーヤーの視点から、大変実践的に一三塁の守備における二遊間の心構えが説かれています。

特に
「0アウト一三塁はホームアウトを重視、1アウト一三塁はゲッツーチャンスを重視」
という点はセオリーとも言えるポイントです。

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孫子野球9 「2アウトからの攻撃①  2死三塁で相手バッテリーを追い込む」

孫子野球9 「2アウトからの攻撃① 2死三塁で相手バッテリーを追い込む」

こんばんは。ひっさしぶりの投稿となりました。cozyです。

休校時にはyoutubeとzoomで教育活動を続けたり、練習もままならないまま代替大会を戦ったり、入試改革に振り回されながら3年生に真剣勝負の授業していたりしたら、

最後の投稿から半年くらい経ってました。

上記のことから学んだことはいずれ文書にしていきますが、
まずは、今年もよろしくお願いいたします。

さて今回の孫子野球は

「2

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孫子野球8 「送りバント後のプレー 〜定石を逆手に取る奇策とは?〜」

孫子野球8 「送りバント後のプレー 〜定石を逆手に取る奇策とは?〜」

こんばんは!英語と野球の先生cozyです。

今日は作戦を巡っての駆け引きについて考えたいと思います。

突然ですが、無死一塁からの送りバント。
このプレーの成功により1死二塁が作られ、バッターは3番。

想定される次のプレーはもちろん「ヒッティング」だと考えられます。

そもそも、「ランナー二塁を作り、強力な打者2人のうち1人以上がヒットを打ち得点する」ということを期待しているからこそ、日本では

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孫子野球7.5  「成長が大前提」

こんばんは!野球をしばらく指導できていませんが、野球の先生cozyです。

今日は前回の記事、孫子野球7の続きで、孫子の思考よりcozyの所感が多めなので、孫子野球7.5ということで、気軽にお読みください!

孫子野球7では、正攻法、すなわち実力の重要性を考え、
戦術の運用の裏にある本質に迫ろうとしてみましたが、いかがでしたか。

「結局、実力か…」「戦略でなんとかするのが名将なのでは?」
と言わ

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孫子野球7 「奇策だけじゃ勝てない!?正攻法=実力の重要性」

孫子野球7 「奇策だけじゃ勝てない!?正攻法=実力の重要性」

こんにちは! 英語と野球の先生、cozyです。

今回は孫子兵法から奇策と正攻法の関係を探り、
正攻法を運用する実力の重要性に迫りたいと思います。

よく指導者の話を聞いていると、強豪校を相手に戦う時、こういう思考の方は一定数いるように思います。
「今度は格上だから、エースでないサイドスローやサウスポーでかわしたいな」
「セーフティとエンドランで揺さぶって、どさくさでなんとか点が取れれば…」

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孫子兵法6 「相手が奇策を打ってきた!守備はどうする?」

孫子兵法6 「相手が奇策を打ってきた!守備はどうする?」

こんばんは!英語と野球の先生、cozyです。本当に英語もするんですよ?笑

ここまでの記事では、相手に「奇策」仕掛けたり、駆け引きに勝つ方法を考えてきましたが、

本日は「仕掛けられた時はどうしたらいいのか?」ということをテーマに考えていきたいと思います。

野球の試合において、勝利を得たいのは相手も同じ。よって当然相手もこちらを崩す「奇」のプレーを仕掛けてきます。

その時にはどうあればいいのか

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孫子野球5 「良い監督の条件とは?」

孫子野球5 「良い監督の条件とは?」

こんばんは!英語と野球の先生、cozyです!
最近野球の記事ばかりですが笑
野球ができないと野球のことばかり考えてしまうんです。

ところで今日はこんな題材です。すごく悩ましいので一緒に考えましょう。。。

「良い監督とは?」

昔は監督といえば鬼みたいに厳しくて、野球部内には「部則」が存在し、プレーを失敗しようものならぶっ飛ばされるくらいの乱暴さもあったりして、チームは監督を文字通り恐れていた

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孫子野球4 「サインプレーの成功率を上げるには?」

孫子野球4 「サインプレーの成功率を上げるには?」

こんばんは!野球と英語の先生cozyです!

今日のテーマはサインプレーの成功率を上げる思考法についてです。

バントやエンドラン、盗塁など、ゲーム動かし効率的に得点するための「サインプレー」。
成功すればランナーをホームに近づけることができますが、当然相手も警戒する中で行われるので、成功させるタイミングを巡る駆け引きが重要となります。

サインプレーを相手チームとの駆け引きの中でのものと捉えるも

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孫子野球3  「そのケース、どちらが有利?」

孫子野球3  「そのケース、どちらが有利?」

こんにちは、野球と英語の先生cozyです。

今日の孫子野球は次のプレーについて考えます。

「無死一塁の場面でバントをしないで打つ」

こういうことは昨今の高校野球でも当たり前に見られるようになりました。
よっぽどバッティングに自信があるんだなあと思われがちですが、それだけの理由じゃないんです。

そもそも「無死一塁でヒッティングする」のと
「バントしてから一死二塁でヒッティングする」のでは、

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孫子野球2  「試合で駆け引きに勝つには?」

孫子野球2  「試合で駆け引きに勝つには?」

こんにちは!英語と野球のせんせい、cozyです。

今日は孫子野球では、試合において頭を悩ませる、駆け引きつまり頭脳戦について孫子から考えてみます。

孫子の有名な言葉にこのようなものがあります。

「兵は詭道なり」(戦争とはだまし合いである)

戦いには戦力がぶつかり合うことではありますが、その中で相手に優位に立つには だますことが重要であると説いています。
この考え方について以下の項目の順で野

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孫子野球1  優先は守備?攻撃?

孫子野球1 優先は守備?攻撃?

こんばんは!野球と英語の先生、cozyです。

今日の孫子野球は、野球チームづくりの永遠のテーマである、

「チームとして優先して取り組むべきは守備?攻撃?」

について孫子兵法から考えます。

孫子の考えで言えば、

「守備」が優先です。

孫子はこのように言っています。

「勝つべからざるは己にあるも、勝つべきは敵にあり」
(負けない状態を作るのは自分たち次第であるが、勝てるかどうかは敵の状態

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孫子野球0 兵法から野球を考える

孫子野球0 兵法から野球を考える

こんにちは、cozyです。休暇中の高校野球指導者です。
こんなご時世で野球も思い切りできませんが、せめて頭脳面では成長したい時期ですね。
そこで孫子野球と題したシリーズを書き始めることとしました。

孫子野球シリーズでは、
中国の戦国時代の軍師、孫子の兵法(軍事論)から野球の戦術・戦略を探っていきます。
孫子の言葉の引用においての参考文献として、日経新聞出版社の「最高の戦略教科書 孫子」(守屋淳氏

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