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【読書感想】きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたび

今日もLOVEな本の世界へ📖
絵本の合間に読む、気になった本の感想を書きます。



まずは一言

古内一絵さんの『マカン・マラン』シリーズ3冊目。

4冊で完結なのは知ってたのですが、
もしやドラマ化や映画化されてる?と、ちょっとググってみると(今更・・・笑)、NHKのラジオドラマありました。やっぱり~!(映像化も期待しちゃうけど)

そして、マカンマランの原点的な本もあることが発覚!
是非4冊目を読む前に読んでみたい^^


今日の本

『きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたび』

著者 古内一絵
発行所 中央公論新社(2017年)


感想

ネットの古内さんのインタビュー記事を読みました。
「シリーズにしませんか?」とのお話が元々あったマカンマラン。
当初から4冊出版すると決めていたのだそうです。

1冊に春夏秋冬の4話構成なので、合計で16話。
およそ16人のストーリーなんだなぁと考えると、
主要人物で残るは??なんて考えながら、このシリーズに浸っていたくて読み終えてしまいたくない気持ちになっています。


3冊目のストーリーもすべて更に魅力的で、
今回は私の涙腺が刺激されました。
(どうでもいい話。偽りの裏側や隠れた優しさに触れた時に崩壊するらしい笑)

もちろんいつものマクロビオティックの豆知識や
季節に合ったメニューは知識となるし、
今回は日本料理やアーユルヴェーダの話もあり、
詳細に調べられたことが読者に深みを持たせる内容でした。

主要人物の一人、マカンマラン常連の比佐子さんはもうすぐ77才の老婦人。
自分が死んだあとのことを考えはじめ、エンディングノートなるものを購入し、過去を振り返り人生の出来事を記入していきます。


概ね健康なのをいい事にほぼ実家に寄りつかない私ですが、親もその年代。

『今どんな気持ちで日々を送っているんだろうか?
どんな風にこれまでの人生を見つめてるんだろうか?』

ふと気づくと、最近そんなことを思っていました。
そして自分がその世代になった時、
どんな風に毎日を過ごしどんな風に感じているだろうか?と。


先日の絵本の会で読ませてもらって私が一番いいなと思った絵本。

『もしも人生をやりなおせるなら』も、
85歳の海外のおばあちゃんが書いた詩を絵本にしたもので、比佐子さんのストーリーとリンクします。

遺言書を見せようとする比佐子さんに、シャールさんが言った言葉。

「大事なのは、先のことをあれこれ気にかけるより、今をできる限り上機嫌に過ごすことなんじゃないかしら」

『きまぐれな夜食カフェ』より


シャールさんもまた進行性の病気を抱え、明日はどうなるか分からない身体。より説得力があります。

悩むということは、
それだけ自分には感謝できることがあるのにそれに気づかず不安や心配を作り出していることなんですよね。


「カフェインは16時以降は取らない方がいいんだけど、今日は特別ね」と言って差し出される珈琲と、大好きで思い入れの深いお菓子、シャールさん特製タルトタタンを食べながら、比佐子さんは思います。

過去の自分より、この先の自分より、今の自分を大切にすることが、もしかしたら本当の終活なのかもしれないと、初めてそんなふうに考えた。

『きまぐれな夜食カフェ』より


上記の絵本『もしも人生をやりなおせるなら』でも伝えられる、今を生きるという大切さ。

大好きなこと。
心地よい居場所。
あたたかい人とのつながり。

人生は一度きり!
やってみたいことはどんどんチャレンジしていい。
いくつだろうと、いつからでも!!

私もシャールさんや比佐子さんのように、これからを、そして終わりを迎える年代になっても、終活という言葉にとらわれ過ぎずに、今自分が心地よい方を選択してチャレンジしながら今を生きていきたいです。


あまり顔を見せない私は親不孝者だと言われますが、
『両親の一日一日が、心配や不安ではなく、おだやかで自分が楽しい毎日であって欲しい』と、
常々密かに思っています^^



4冊目のお楽しみはちょっと先に取っておいて、
違う本にも寄り道しよう!

アイラインをバッチリ引き3重の睫毛でウインクしながら、
シャールさんはきっとこういってくれるんじゃないかと思う。

「あら、まぁ~それもいいんじゃない。
また気が向いたらいらっしゃいね。」と。


*『マカン・マラン』シリーズ

*シリーズ原点?!


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