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#過去

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新宿

新宿

#この街がすき

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id: From ShortNote
author: こわく
title: 新宿
date: 2017/11/29 02:01
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いや疲れてんのはお前だけじゃないから

目的地に進みたいのはお前だけじゃないから

写真撮るほどの景色でもないから

でなんでここはこんなに臭いの

どこの国からきたのそんな大勢で

ここ東南口‼︎そこ東口‼︎待ち合わせは否タモリい

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空蝉

空蝉

title: 蝉
date: 2018/08/15 00:05
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蝉の羽化に立ち会った

4年とか7年とか

土の中にいてやっと

日の目を見て這い上がり

おそらく本能とは別にある、大空への期待に胸膨らませ

ふるえてはとまり ふるえてはとまり

乳白色のまばゆいグリーンの羽を伸ばして

ぽとり と落ちた。

こんな悲劇はない。

土の中のことを知らないままそこは暗くて息の詰まる

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解毒作用

解毒作用

いやなことが続くと、私は太宰治の本が読みたくなる。なんというかこう、解毒作用的なものがあるのだ。

なんでだろう?って考えてみた。

多分、やさしいんだろう、と思った。

暗いとか駄目とか、弱さとかそういう言葉が連想される節があるけど、はっきりと思い切れなかったり言い切れない感じに、なんとなく優しみがあるような。どうしようも割り切れないゾーンのグラデーションが、どうもあまいグレーに感じられ、親しみ

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惜別

惜別

表情のすべてとか

交わしたことばについてとか

選ぶべきではなかったことへの後悔とか

瞬間に刹那があったとしても

それを超える大きさとかつよさとか、あたたかさがそこに確実に存在していたことを

信じてる

まっすぐにあろうとした姿が

なによりも尊く美しかったことを

白い花と一緒に

ずっとずっと、覚えてる。

また逢うことができたら何を話そう

その時にはとびっきりの笑顔で褒めてもらえる

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わたしのはなし

わたしのはなし

2017/03/28 03:15

少し前に、とあることで相当傷ついたことがある。それはとてつもなく理不尽なことで、"わたしの人生はおわった"のだと、はじめて心底おもった。

でも

"わたしの人生はおわった"と、思い詰めることの苦しさみたいなものを、わたしは誰かに絶対にさせない。わたしはそのようなことをする人間には絶対にならない。

そんな確信をひとつ得た。

そうしたら、わたしを傷めたひとたち

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different

different

2019/04/18 00:34

あの夜のことについて

わたしと、あなたに

特別な差は見当たらなかった

体温は些か

あなたの方が高かったかもしれない

覚えておきたいことは、無い。

忘れて欲しくないことも、無い。

なにもなかったけれど

違いがないという事実だけひとつ

わたしのからだには残ってる

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自己愛

自己愛

2018/06/12 00:51

欲しかったのはこんなものじゃない

なにが欲しいのかは最初からわからない

とりあえずいまが過ぎていくのをやり過ごすことを

ここから、ぼんやり、みている

ここはさむくて、渇いて仕方がない

このざらりとした感触は

僕の求めたものじゃない

求めたものじゃなかったはずで

でもなにが満たしてくれるのかわからないから

だって知らないから

僕がここにいること

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春がきらい

春がきらい

2017/03/09

 春が苦手な理由は朝と夜の寒暖差にふりまわされるから。桜は好き。幹の黒の日本的な枝ぶりに映える小さな花びらのコントラストが良い。しかしあんこが苦手。桜餅は、好き。まわりの皮をはいで、あんこだけのこす。残されたあんこの無惨さ、あれは好きになれない。どうもやりきれない。どうしようもなく、不恰好。自分でやってることだけど。
花粉症は、ずっとない。目を真っ赤に充血させた人、あ

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気持ちをあたためあらためる

気持ちをあたためあらためる

2022.01.02

「気持ちをあたためて、毎日を丁寧に暮らそっと」

今年の目標はこれだ。

どうしようも解決するのが難しそうなことやら、もはや変えられる余白のなさそうな他人の生き方に触れ、それらがもたらしそうな不穏な事柄や予測について畏れ恐れていた昨年後半戦。

正直つかれちゃって実際大変でほんとに詰んだ気分でいた。おかげで年賀状も手付かずにおわったよ。

最後の最後に、自分の気持ちにゆっく

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