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復職ドキドキ…①


復職する時は、とても不安ですよね。
「職場の同僚・上司からは、
どう思われてるんだろう?」
「どんな顔して会えばいいんだろう?」
「自分にできることは何だろう?」
「また再発せずに
働き続けることができるだろうか?」
そんな考えが、
頭の中を巡ります。


突然、自分の都合で、
仕事を放り投げてしまったことに対して、
職場の同僚や上司への
引け目や負い目を感じます。
仕事が大変なのは、皆同じ・・・さらに言えば、
自分よりも大変な思いをしながらも
頑張り続けている同僚や上司もいるのに、
自分だけ休んでしまったことに対して、
裏切者のレッテルを貼られているかもしれません。

できれば、その分を返上すべく
思いっきり頑張りたい気持ちもありますが、
でも、いきなり頑張り過ぎて、
再発してしまうのではないか、
という心配もあります。

そもそも、
就業制限が付いていて、
残業できなかったり、
休職していた間のブランクがある自分に、
そんなにバリバリ仕事ができるかどうかも
自信がないでしょう。

変化の激しい職場や業界で、
長く休んでいた場合は、
浦島太郎のように、
いろいろ変わってしまったことに
慣れることから始めないといけないかもしれません。


とはいえ、復職するのです。
自信のなさから、
甘えてばかりもいきません。

失ってしまった信頼回復に努めなくては
自分も辛いままです。


そこで、再発防止をしつつ、
信頼回復をしていく方法を
お伝えしていきたいと思います。

信頼回復に必要なのは、
実は、
仕事をバリバリこなすことでも、
残業することでもありません。

皆さんの周りにもいませんか?
仕事をバリバリしていても、
信頼できない方、危なっかしい方・・・。
仕事ができる方が、
信頼されるわけではないのです。

では、あなたが信頼できるのは
どういう方ですか?
どういう方が、信頼されるのでしょう?

お勧めしたい方法は、
2つありますが、
まず、すぐにできることとして、
身だしなみを整えること、をお勧めします。
身だしなみは、
特に日本人は、無意識だとしても、
信頼に大きく影響している項目の一つです。

これは、簡単なようで、
休職して、家にいることが多かった方は、
意外な盲点となっています。
家で、パジャマのような恰好で一日過ごしていると、
だんだん、それが普通になってきてしまいます。

それが、復職した途端に、
感覚が元に戻るはずがないのです。
復職初日であれば、
制服がない職場の方だとしても、
スーツやジャケットを着用したり、
髪型や、髭剃りや化粧など、
入社式と同様の気合の入れ方を
していってほしいと思います。

そして、窮屈で大変でしょうか、
その気合を一ヶ月以上はキープする覚悟でいてください。
多少、カジュアルになるのは致し方がないことですが、
休職していた自分の感覚を過信せず、
外見だけでも最高のパフォーマンスで、
周囲の人の目を気にしてほしいと思います。

一ヶ月もすれば、
感覚が少しは戻ってくるでしょう。
周囲の人と、外見を合わせていくことも
できるようになると思います。
それまでは、どうか過信せず、
「気にし過ぎかな」というくらいの
清潔でスマートな恰好で、
出社してほしいのです。

言い過ぎだと思いますか?
私がここまで言うのには、
実体験があるからです。
私が人事として就業していた時、
復職者を受け入れた職場の上長に、
復職者の最近の様子をうかがったところ
「仕事は、まだ復職したてで、
フル回転ではないのは仕方ないが・・・
服装だけでも何とかならないだろうか。
毎日だらしのない恰好で出社してきて、
周囲のメンバーにも、体裁が悪い。」と、
言われてしまいました。

復職された方は、
30代も後半で、長く働いてきて、
常識もある方だったのですが、
そのように言われて目をやると、
スウェットのようなトップスで、
遠くからでも毛玉が見えるような、
やや着古した感のある服装で、
お仕事されているのが見えたのでした。

最近は、ハラスメントと言われることを気にして、
なかなか面と向かって注意されることは
憚っている上司が多いのですが、
実は、服装などの身だしなみが、
印象に大きく影響していることが感じられ、
今も深く記憶に残っています。

仕事は、ブランクもありますし、
残業制限もついている以上、
なかなか思うようにいかないでしょう。
また、表情や周囲とのコミュニケーションも、
最初からスムーズにいかないことも
あるかもしれません。

しかし、それらのことは、
周囲も想定内で、理解できるのです。
問題は、想定外のこと。
それが、「身だしなみ」なのではないかと感じました。

管理職研修では、
休職前のメンタルヘルス疾患予備軍として、
身だしなみの乱れがあることを学んでいます。
人間、疲れや大きなストレスを抱えていると、
身だしなみにまで
手が行き届かなくなるのは、
経験上、誰でも知っていることでしょう。

しかし、
復職してきた時には、
周囲からしてみれば、
休職してストレスから解放されていたわけですし、
病気も治癒したから復職してきたのだと思っています。

メンタルヘルス疾患特有の、
寛解という概念や、
休職による世間との価値観のズレなど、
なかなかイメージできないことでしょう。

その中で、
就業制限が付いて、
自分たちよりも早く帰るあなたが、
身だしなみ「すら」、
気を遣えないことについて、
どう感じるか、です。

仕事ができないことは仕方ないと理解できても、
身だしなみに気を遣えない背景については、
理解できない、
つまり、メンタルヘルス疾患とは関係なく、
もともと身だしなみに対して
配慮のできない人間なのではないか、と、
嫌悪感に繋がるわけです。

よって、私は
人事で働いていた時の一件を経験して以来、
私は、復職者には予め、
身だしなみに注意するように伝えるようにしました。
復職者の受入部署の上長や、
その周囲のメンバーには、
仕事や体調が、思うように進まないことと同様に、
身だしなみなどにも影響が残り、
全快するには1年くらいは時間がかかるものだ、
と念押しするようにしました。

しかし、そのようなことを
知っている人ばかりではありません。
復職される方は、
自衛の意味も込めて、
是非身だしなみにも気を配ってほしいと思います。

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