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「 『 脳内アパルトマン 』 箔押し公開立ち会い( 文:前田 編 ) 」

こんにちは、現場の前田です。

2024年2月17日(土)に S_Dさまの脳内が集約されたデザインまとめ本 『 脳内アパルトマン( 略称 脳アパ ) 』 のカバー+本に巻く帯( おび )の全面箔押し加工の公開立ち会いをコスモテックの加工現場を会場とし開催しました。

青木が公開立ち会いについてすでに note ( 下記 )へ公開しておりますので、私は立ち会い当日に実際行った加工に注目して紐解いて書かせていただきます。

昨年( 2023年 )の12月に公開立ち会いの参加者を S_Dさまの X( 旧Twitter )で募集したところ、ありがたいことに約80名さまもご応募いただき、「 ご興味を持ってくださる方がこんなにいらっしゃるのか! 」 と驚き、とても嬉しく思いました。 そして、 S_D さまより約80名の応募者の中から最終的に20名さま まで絞り込み、参加メンバーを決定いたしました。

「 ご応募してくださった皆さま、本当にありがとうございました! 」

公開立ち会い当日は S_Dさまとお互い緊張の高まりを感じながら、参加者の皆さまがいらっしゃるのをドキドキしながらお待ちしておりました。集合時間よりも早く参加者の皆さまが集まってくださり、時間通りに公開立ち会いをはじめることができました。


◉ いざ、箔押し公開立ち会いのはじまり

公開立ち会いでは、箔押し機の説明や私たちコスモテックがどのように箔押し加工を行っているのかなどを説明させていただき、 S_Dさまの 『 脳アパ 』 カバー+帯の加工で使用する金属版を箔押し機にセットして、目の前で実際に箔を押す様子を見ていただきました( 下は参加者 寅太さまが撮影してくださった動画 )

紙は5種類使用。それぞれの紙に対して箔色2色で押し分け、最終的に計10パターンの箔色を S_Dさまが決定しました。

10パターンのカバーにはそれぞれ S_Dさまによりイメージタイトルがつけられており、そのタイトルにぴったり合う紙と箔の組み合わせを参加者の皆さまと一緒に見つけ出す作業を行いました。

さらに、参加してくださった20名さまへの特別企画として、 S_Dさまが選ばれた紙5種類の中から1枚と彩溢れるさまざまな箔の中からお好きな箔1色を選んでいただき、自分だけの 『 脳アパ 』 カバーと帯を製作する体験も行いました。

公開立ち会いで使用した箔は70種類以上にもおよぶ

『 箔剥がし 』 が大人気!
( 参加者 次第さま・桶沢さま の X 投稿より )

S_Dさまもこの体験から、即興で そして参加者の皆さまの感覚から生み出されるまだ見ぬ紙と箔の組み合わせを求めて、「 この箔はどうだろうか? 」 「 わ! この紙と箔の組み合わせはタイトルに合いますね! 」 と参加者の皆さまとの会話を楽しみながら 紙と箔を吟味されていたのが印象的でした。

そして、いろいろな箔で押した中から S_Dさまによって選ばれた10パターンの中には参加者の方が選ばれた紙と箔の組み合わせもあり、公開立ち会いでしか できあがらない 『 脳アパ 』 カバー+帯の紙と箔の組み合わせが完成したのでした!( 下記は S_Dさまの記事 )

「 S_D さまと参加者の皆さまと一緒になって開催することができて本当に良かった! 」 と感じた瞬間です。

◉ 紙の余白を活かしたデザイン

上がカバー・下が帯( おび )
一枚の大きな紙の中でカバーと帯を同時に箔押し


今回のカバー製作の大きなポイントは 「 紙の余白を有効活用する! 」 ということです。 4/6判4切( 545×394mm )という紙のサイズでカバー+帯の全面箔押しを行っているのですが、実は当初はカバーのみの箔押しを予定していたのです( もともと帯はなかったのです )

なぜ帯も加工することになったかというと…
545×394mm の紙に文庫本サイズのカバーを面付け( めんつけ )し、箔押ししても紙に余白がかなりできてしまいます。

「 この余白部分をどうにか有効に活用できないか? 」
と考え、「 カバーに付ける帯を紙の余白部分に面付けし、カバーと一緒に箔押し加工してみてはどうか? 」 と S_Dさまにご提案後、ご快諾いただき、カバー+帯を一緒に製作・加工する流れとなったのでした。

今回は余白部分を用いて帯を加工していますが、余白に入るサイズのものであれば、カードやしおりなど、帯以外のものも一緒に箔押し加工可能なのです! カバーと帯は箔押し機の熱板( 加工で使用する金属版をセットする板 )にそれぞれの金属版を取り付け(※)、同時に一発で箔押ししています。

※ 上の参加者 寅太さまが撮影してくださった写真の奥にちらっと写っているのが熱板に取り付けたカバーと帯の金属版です。

1枚の紙( 4/6判4切のサイズ )にカバーと帯を同じ箔色で同時に箔押ししていることから、断裁し、カバーと帯を1枚の紙から分離することで、カバーの色に対して別の色味の帯との組み合わせを変更することが可能なのです。

『 脳アパ 』 内には S_Dさまが最終決定した計10パターンのカバーが掲載!( 下記はイメージ写真 )

① 白色の紙にそれぞれのイメージタイトルに合わせた箔をセレクト
② 黒色の紙にそれぞれのイメージタイトルに合わせた箔をセレクト
①のカバー と ②の帯 を合わせた時


「 このように、カバーと帯の組み合わせによってイメージをがらりと変えることができるのです! 」( 最終の組み合わせは下記の S_Dさまの note 記事をご覧ください )

◉ 最高の皆さまへ

今回の公開立ち会いを通して、 S_Dさまの 『 脳アパ 』 について、さらには私たちコスモテックの箔押しのこと・加工の現場を知っていただけたら嬉しいという思いから臨ませていただきました。

緊張しながらも開催した公開立ち会いですが、 S_Dさまとの制作のやりとりや参加者の皆さまとの会話は私にとって とても楽しく、そして私にとっても勉強となる時間でした。これから完成する本 『 脳内アパルトマン 』 がどのようになるのか、今からとても本当に楽しみです!

S_Dさま今回、貴重な S_Dさまご自身のまとめ本の箔押し加工のお手伝いをさせていただきまして、本当にありがとうございました!

そして、公開立ち会いに参加してくださった皆さま、お時間をつくっていただき、コスモテックの加工現場にお越しくださり本当にありがとうございました!


【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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