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わたしが綴りたい物語

concept1が開放されました。

conceptの開放を記念してわたしがどのような物語を書いてみたいかをまとめてみたいと思います。

ものすごくシンプルですが「わたしの作品に触れた方が元気になるお話」
それがわたしが綴りたい物語です。

偉大な芸術作品やすばらしいアニメや音楽の作品。
体験している間はその世界に浸りきって主人公や登場人物に共感し、なりきって物語の世界を楽しむ。
作品が終わったあとには余韻が残って、余韻をじわーっと楽しみながら眠りにつく。

朝起きて、次の日にまだ残る余韻に浸りながら、きょうもまた変わり映えのしない、いつもの日々、繰り返しの現実の毎日に戻る。
学校や会社に行きたくないなーと昨日の体験に後ろ髪をひかれながら家を出る。
足元ばかり眺めながらいつもの道を歩いていると道端の地味な花や見慣れたはずの日々の景色が少しいつもと違って見える。
ふと空を見上げると昨日の空より少し明るい空に気がつく。
昨日の雨とうってかわって雲ひとつない空が大きく広がっていて、空がこんなに広いということに気がつく。
人間関係のことや将来のこと、過去の失敗や後悔、心のどこかに少しの痛みを抱きながらも、でも大きな空に少し前向きな気持ちになれる。

そんなお話を作りたいと思っています。

この物語の主人公、望月響(もちづきひびき)は17歳の高校生。

これから自分がどこへ行くのか、どこに行こうとしているのか、自分が誰になるのかまったくわからなくて期待と不安に入り混じった気持ちで毎日を過ごしています。

【教室のシーン 居眠りをしている響きを英語の教師が指名する】

響「タイム フライズ ライク ア、、、ライク、ア、、(Time flies like a… like a…)」

英語の先生「ライク なんだ 望月」

響「ライク ア ライク ア、、、ライク ア アート!(Like a art!)」

生徒「ハハハハハ(笑)」

これは、英語の授業の時に居眠りをしていた響が突然、先生にさされて、飛び起きたものの、前後の文脈がわからず、教科書に乗っていた「Time flies like an arrows(光陰矢のごとし)」と「 Art is long, Life is short(芸術は長く、人生は短い)」を混同してしまい、アート!「Art!」と叫んでしまい、まわりの生徒たちに笑われるというシーンです。

響は、どうして昔の偉大な人たちは人生は短いとか時間はすぐに過ぎ去ってしまうとか後ろ向きなことばかり言うのだろう、故事や成語というのはもっと前向きな言葉のほうがいいのに、前向きといえばわたしが好きな小説や絵画、音楽、芸術作品はほんとうにすごい、たくさんの人に感動を与えて何十年、何百年、何千年の時を経ても輝き続けている。やっぱりほんとうにすごいのはアートね、それに気がついているわたしのほうが昔の偉い人たちよりもっと偉大だわ、と妄想を膨らませているうちに眠りについてしまいます。

そこで、先生にさされて飛び起きて、思わず、自分が一番好きな言葉「アート!」と叫んでしまいます。

ヒポクラテスは「 Art is long,Life is short(芸術は長く、人生は短い)」という言葉を発した際に、学問の道は果てしなく長く身につけるのに時間がかかるという意味合いを込めたと言われています。Art(アート)の語源はラテン語のArs(アルス)、これは古代ローマ人がtechn(テクネ)を翻訳した言葉です。つまり、元々、Artという言葉は芸術のことを指していたわけでなく、技術のことを指していました。Artificialが「人工的な」と訳されるように、人の手を介して作られたものという意味合いだったのですね。

産業革命の時期に、techne(テクネ)つまりtechnology(テクノロジー)が技術のことを指すようになり、その後、art(アート)は美術や芸術を表すように分かれていったと言われています。

つまりヒポクラテスは、元々、偉大な芸術作品の価値は人生の長さより長いというような意味は込めていませんでした。

Time flies like a art(文法的には正しくはTime flies like an artですが)

寝ぼけ眼の響は「Time」=「時間」、「Flies」=「空を飛ぶ」、時間を超えて、空を飛ぶもの、つまり時間と空間を超えるものってなんだろう、、と回らない頭をなんとか回しながら、それはわたしが一番好きなもの、つまり芸術作品、やっぱり「アート」だ、と連想を働かせ、自分が好きな『モモ』やゴーギャンの絵画、ジャズの偉大なレジェンドたちが空を駆け巡るイメージに辿りつき、思わず「アート!」と叫んでしまいます。

そういう意味では、文法的にはめちゃくちゃですが、響は自分の頭で、現代の人がArt is long(芸術は長い)という言葉に込める意味に自分で辿りついたということもできます。

文法や教科書の捉え方としては間違えかもしれませんが、響は自分の頭とイメージで考え、ひとつの結論に辿りつきました。

英語の発音や発言が他の人や世間のルールと違っていることで笑われたり恥をかいたりすることで、学校に行けなくなったり、あとに残る痛みをかかえてしまうことは世の中にあることかもしれません。

でも、わたしはTime flies like a artを肯定する物語を綴りたいと思います。

なぜなら、自分の頭とイメージで生み出したものは不完全で不器用で決して人目につかない地味な花だとしても、必ずどこかで誰かの空を明るくする創作=アートを生み出す力になると信じているからです。

きょうはここまで

みなさまと一緒にワクワクしながら、この不思議な旅を楽しんでいきたいと思います。

教室のシーン 放課後 イメージ


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