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勝手に鉄道検定:28問目

ご覧いただきまして、ありがとうございます!

【問28】成田スカイアクセス線を経由し、都心と成田空港を最短36分で結ぶ京成スカイライナーの特徴はどれか?

1. 160km/hで走行する
2. 日暮里駅を通過する
3. 白井駅に停車する
4. 東京駅や千葉駅を通る

2010年7月17日は、成田スカイアクセス線(京成成田空港線)が開通した日だそうです。
これを記念して、成田スカイアクセス線を走る京成スカイライナーに関連する問題にしてみました。

成田空港を利用して日本各地や海外を旅される方の参考になれば良いと思い、この問題を作成しました。

明日7/18(土)の11:45頃までは、Twitterにて実際にご解答いただけます。
現在解答できる鉄道検定のツイートは、固定ツイートに設定しています。
https://twitter.com/cosine_travel

問28の解答・解説は、「勝手に鉄道検定:29問目」の記事にて行います。
「勝手に鉄道検定」の詳細は、こちらの記事をご覧ください。


以下、問27の解答・解説です。

正解は、「3. はしだて」です。


選択肢の特急列車は、いずれも北近畿を走ります。
北近畿とは、天橋立城崎温泉福知山を含む但馬、丹波、丹後などの地域の総称です。
以下、北近畿を走る特急列車と周辺の観光について説明します。


・北近畿を走る特急列車

北近畿を走る特急列車を、下の図にまとめました。

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問題の答えである「はしだて」は、桃色の線で描画しています。
薄い緑背景の部分が北近畿です。
一部の停車駅のみを記載しており、特急が停車する駅でも八鹿(ようか)駅や江原(えばら)駅などは省略しています。

参考までに、東海道・山陽新幹線も図中に含めています。
(新神戸駅は省略)

灰色の丸は、一部の列車が停車する駅を表します。
例えば、特急きのさきでも福知山行きの列車があるので、福知山より先の区間は一部が停車としています。

実際の路線や地形などが気になる方は、図に記載されている部分に該当する地図も併せてご確認ください。

北近畿を走る特急列車のうち、「はしだて」のみがJR線から京都丹後鉄道に直通します。

図中では路線名などは省略していますが、天橋立駅などを経由して福知山駅豊岡駅を結ぶ区間が京都丹後鉄道です。
京都丹後鉄道では、

 宮福線(福知山駅~宮津駅)
 宮豊線(宮津駅~豊岡駅)
 宮舞線(宮津駅~西舞鶴駅、図中では省略)

の3路線が運行されています。

観光する際にはあまり関係ない細かい話になりますが、はしだての豊岡行きが特急として運行するのは途中の久美浜駅までです。
久美浜駅~豊岡駅は快速として運行されますが、話がややこしくなるので図中では全区間を特急はしだてとして記載しています。

はしだて・まいづるには、京都丹後鉄道が保有する車両「丹後の海」が運用に入ることがあります。
これまで色々な列車に乗ってきましたが、トップレベルに好きな車両です。

丹後の海は、丹後の美しい海を連想させるメタリックな藍色の車両です。
木の温もりも感じられ、フリースペースでもくつろげる素敵な内装となっています。
主に、特急列車として運用されます。

車両のデザインは、クルーズトレイン「ななつ星in九州」や伊豆の観光列車「THE ROYAL EXPRESS」などのデザインを手がけた水戸岡鋭治氏が担当しました。

上記のツイートにもあるように、丹後の海ははしだて・まいづる以外にも京都丹後鉄道内を走る特急たんごリレー快速大江山などでも運用されます。

たんごリレーはその名の通り、他の特急との接続を行います。
自分が天橋立に行ったときは、京都駅福知山駅きのさき福知山駅天橋立駅たんごリレーを利用しました。
たんごリレーは、全て「丹後の海」による運行です。

丹後の海に関する詳細や運行スケジュールは、こちらをご覧ください。


・北近畿の観光

北近畿にある観光スポットの一部を紹介します。

・日本三景の1つである天橋立(天橋立駅)
・明智光秀ゆかりの城である福知山城(福知山駅)
・皿そばが名物で、但馬の小京都とも呼ばれる出石(豊岡駅)
・小説『城の崎にて』の舞台にもなった城崎温泉(城崎温泉駅)

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天橋立には、船を通すために橋が回転する小天橋(廻旋橋)もあります。

天橋立を歩いた様子は、こちらのブログ記事でもお伝えしています。
興味がある方は、是非ご覧ください。


百人一首には、北近畿にちなんだ歌があります。

大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立
(百人一首 60番 小式部内侍)

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こちらは、京都丹後鉄道宮福線の大江駅停車中に撮影した写真です。
上記の歌が、建物の窓に貼られています。

この歌は、1つの言葉で複数の意味を持たせる掛詞(かけことば)を2か所に用いているレベルの高い歌です。
いく野(行く&生野)、ふみ(踏み&文)が掛詞になっています。

ちなみに、歌で詠まれている生野(いくの)は京都府福知山市の生野です。
特急はまかぜが通るJR播但線にも生野駅がありますが、こちらではないようです。

この歌を詠んだ小式部内侍は、歌合(うたあわせ、和歌の大会のようなもの)に参加することになっていました。
小式部内侍の母である和泉式部は、歌の名人です。
「歌合はもうすぐだけど、北近畿に出掛けているお母さんの助けは借りなくて大丈夫なの?」とからかわれたので、小式部内侍が即興でこの歌を詠んで実力を見せつけたという逸話が残っています。

この歌をざっくり解釈しますと、「京都の洛中から北近畿までは遠いので、実際に足を踏み入れてもいないし、文も貰っていないです。母の助けは借りなくても大丈夫ですよ。」といった内容です。


当時(平安時代)は、自動車もJR山陰本線も京都丹後鉄道も無かったので、京都の洛中から北近畿までは遠かったと思います。
今なら特急はしだてを利用すれば、京都駅から天橋立駅までは2時間ほどで到着します。

是非、この記事で紹介した特急列車を利用して、北近畿へのお出かけをお楽しみください。


最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!
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