第4章 罪と罰のレクイエム-1
Vol.1
「あら、もう起きたの。」
ベッドの上ではだけたバスローブを戻しながら少し乱れた黒奈が僕に囁いた。
「うん。なんか目が覚めちゃった。」
黒奈は起き上がると私もコーヒーを飲みたいと言ったので、僕が新しいものを用意した。黒奈の横に座る。二人で飲むコーヒーはなんだか不思議な気持ちになった。黒奈が僕に寄りかかる。黒奈の熱が僕に伝わってくる。僕も黒奈の頭をなぞった。コーヒーをベッド脇のテーブルに置く。そして、朝日が差し込むベッドの上で僕らはキスをした。コーヒーの味のする熱いキ