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#24節気72候
ことのはいけばな‘22 芒種 第25候『蟷螂生』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
蟷螂生ず
*蟷螂の子らあわあわあわと溢れ落つスポンジ卵ちぢむことなく
*幼な子の首をつまみし蟷螂の鎌振り上げて捩らす腹見つ
*産みつけし断熱卵の雪予報切られた枝のかまきりかなし
七竈と枇杷を活ける
*七竈冬には赤い房の実も刺繍の玉の花つくさつき
*ななかまどひよどり啄む赤い
ことのはいけばな’22 芒種 第26候『腐草為蛍』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
今日は言葉を束ねるという歌の作り方をしてみたい。活ける、立てるとはちょっと違う
赤坂氷川神社「はなのみち」にて夏至祭やジューンブライドの話をした。
*夏至祭へ明るさのままかがやいてジューンブライド花吉女咲う
*白百合もしもつけ花も五月晴れ未彩のみどり白に滲ませ
*芍薬の白無垢に
ことのはいけばな’22 小満 第24候『麦秋至』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
五月のおわり、東信濃のとある風景。雲のことづてをきく。
*浮雲のことづてのそら見上げてはおおきお山のなお空みちる
五月雨 夜の雨
*五月雨や夜降り込めておちこちにあをくみだせりしらべにならず
*渾々と泉湧きいでよみがえる黄泉平坂息も切らさず
*そのみづを長雨ているよりすべもな
ことのはいけばな’22小満 22候『蚕起食桑』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*鼓膜触れ起きたばかりのお蚕の眠れぬ夜は天井透かし
*ぬばたまの夜の帷のばりばりと桑の喰み音は底なしの沼
*射干玉の夜の帷をばりばりと桑はむ音の終わることなき
*昼となく夜となく食むお蚕のつぶつぶとして眠りへ堕ちる
*お蚕のましろき肌を砕かれし若き桑葉のいくらか染めて
*お蚕のま
ことのはいけばな ‘22 穀雨 第16侯『葭始生』
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
百穀を潤す雨の降る季節。美し葦牙のくに。
*そこここでつのぐむくにや春惜しむ
*葦牙のももいろに降る穀雨かな
*「穀雨」とふ中華そば屋に抗えず
*葦の牙遠き岸辺につのぐみて
*ユーラシア春はめぐるも憂く暗く
*ウクライナ卯の花腐し黒い雨
*卯の花をかざしてみどりの邦おもう
ことのはいけばな’22 雨水 第4候 『土脉潤起』2/19〜
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
樹々の芽の薄目開けおり春一番真夜中吹ける虎落笛かも
夜の息激しく聞ゆ春一番椹葉こすれ潮の香の飛ぶ
鱗葉の千ゞ石の浪の虎落笛鼓膜のふるえ昏き海みつ
先駆けて土中を奔る春一番芒の牙の紅染めるなり
ことのはいけばな’22 雨水 第5候 『霞始靆』2/24〜
花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
‘22/2/26 編集工学研究所本楼 惜門会にて
「送る」は「贈る」、きっといつかどこかでまためぐりあう。花はそのしるし。
心のかわり。かわるがわるで花を翳してマダムを偲ぶ。
(写真;木藤良沢さん)
ことのはいけばな’22 立春 第3候 『魚氷上(うおこおりをのぼる)』2/14〜
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*春こがね花の粉落ちてさんさんとオフィスは日曜誰もいません
*人知れず豪奢に果つる山ぐみの花誇らしく土に紛れる
*雨ゆきに花粉まじりて春 こがね
*チカチカと山茱萸の花はじけ舞ふ街の霞に花粉まざりて
*満月の珊瑚のごとし山茱萸の春日に爆ぜし花の粉ただよふ
*夕まぐれ赤いつ
ことのはいけばな’22 立春 第一候『東風解氷』2・4〜
花を活けるように、言葉を三十一文字ほかの器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。
*歌つくり人間以外のものとなる
*木蓮の花弁の傷にふれるまい
*木蓮のレンゲで春を掬わんと
*木蓮のコートはだけてことのほか
*木蓮も裳裾ひらいて東風まねく
*如月に衣を脱いで粋だねい!
*木蓮の花弁の立ちて囲いたる厳かに溢る蘂守らんか
*紅季三寒四温で烟り立つ