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ことのはいけばな’22 立春 第3候 『魚氷上(うおこおりをのぼる)』2/14〜 

花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。

*春こがね花の粉落ちてさんさんとオフィスは日曜誰もいません

*人知れず豪奢に果つる山ぐみの花誇らしく土に紛れる

*雨ゆきに花粉まじりて春 こがね

*チカチカと山茱萸の花はじけ舞ふ街の霞に花粉まざりて

*満月の珊瑚のごとし山茱萸の春日に爆ぜし花の粉ただよふ



*夕まぐれ赤いつばきのみぞれ雪艶の葉夜に花蘂暮るる

*みぞれ雪赤いつばきの夕まぐれ嘴の傷塞ぎゆくなり

*蜜もるるひとたりひとたり醸さるる猩猩神の啜るつばい酒


*蜜おつる椿の花の下映えに花粉かかりて酒は醸せり

*蜜かかる椿の花の下映えてうとうとせしがひよ破れ声

*打たれたるその影法師まみれむは椿の蜜に花粉滲みて


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