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ことのはいけばな’22 雨水 第5候 『霞始靆』2/24〜 

花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。

‘22/2/26 編集工学研究所本楼 惜門会にて 
「送る」は「贈る」、きっといつかどこかでまためぐりあう。花はそのしるし。
心のかわり。かわるがわるで花を翳してマダムを偲ぶ。 

惜門のかなしき母の別れには桃のくれなゐ菜の花灯り
菜の花の雪洞ぼんぼりの火の明るくて背黄青鸚哥セキセイインコ羽打ち歌う
朗らかに菜の花色に羽ばたいてたなごころより和するシャンソン
枇杷色のリップにマリア重ねては結び柳は乳のごとくに
西の果て仙果実りし桃源郷いつかわらってまた逢いましょう
ターバンを巻いてあげたし枇杷色のいたみのわずか優しくなるらん


ふっくらと香りのふふむフリージア小鳥のふりす泪をためて
マダム逝きインコの鳴かぬ春霞金鳳花キンポウゲ咲く岸辺を歩く
歌声はマダムと共に飛び去て春の花木の明るさばかり

(写真;木藤良沢さん)

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