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コミュニティの前提条件(その1)

こんにちは、コミュニティ・トレーナーのすずたです。

私がコミュニティについて興味を持ったワケについては、以前書いた通りですが、最近よく「コミュニティ大事!」とか「コミュニティを作ろう!」といった言葉を様々な場面で耳にします。(個人的には超うれしい)

ただ様々な場面で使われ過ぎているが故に

「じゃあコミュニティって実際のところ何なのよ!」

と聞かれると、うーん。と考え込んでしまいます。
ということで今回から数回にわけて、コミュニティについての私なりの解釈を徒然と書いていこうかと思います。

目 次
・コミュニティの前提条件
・コミュニティの中にいる人は「仲間意識」「われわれ意識」を抱いている

コミュニティの前提条件

まずコミュニティと言われてすぐ浮かぶイメージは何でしょうか。

「ママ友みたいな小さな集団?」
「職場みたいな集団?」
「いやいや好きな者同士で集まった集団!」
「地域みたいな大きな集団そのもの?」

色々出てきすぎて、これでは何でもコミュニティと言えそうです。
人が集まったら全部コミュニティ?これだけで思考が停止しそうなので、とりあえずコミュニティという言葉を辞書で引いてみることにしました。

weblio辞書
Community(名詞)(利害・宗教・国籍・文化などを共有する)共同社会、共同体、コミュニティー、地域社会、(大きな社会の中で共通の特徴を持つ)集団。‥‥
ニコニコ大百科
コミュニティ(英:Community)とは、「同士・同志の集団」「共同体」「目的を共有している仲間」の事である。‥‥
百科事典マイペディア
共同体または地域社会と訳される。結合の形態に力点をおき,コミュニティが一定の地域性と,そこでの生活から派生してくる共同体感情との両者を基礎として成立していると考えられる場合には地域社会と呼ばれる。‥‥
世界大百科事典(第2版)
コミュニティという語は、(1)原始共同体、村落共同体というように歴史学的概念として使われることが最も多いが、(2)社会学的概念としても使われる。‥‥

異なる解釈もあるだろうけれど、概ね
「同じ目的を持った集団」、「共同体」、「地域社会」
といった言葉が出てきます。
なるほど、コミュニティとして集まるメンバー同士には何かしらの共通点があるんだな。

当たり前のことなんだけれども考えてみればそうですよね。サッカーしようぜ!とSNSで呼びかけると、当然「サッカー好き」が集まるし、地元の高校が高校野球の決勝戦に出場していたら、興味なくてもなんとなく結果が気になっちゃうもんね。

ですからコミュニティというのは、
そこに集う人々同士が共通点を持っており、そのことを意識していることが前提となります。逆に言えば、満員電車というのは単に人が集まっているだけの状態なので、コミュニティとは呼べないわけです。

コミュニティの中にいる人は「仲間意識」「われわれ意識」を抱いている

共通点を持った人々というのは、さっき言った通り、好きなもの同士だったり、同じ地域に住んでいたり、という事なんですが、当然その集団を意識する機会が多ければ多いほど集団への帰属意識が高くなるんですよね。集団に対して愛着を持つわけです。

なぜか。

私は、その集団に対して「仲間意識」とか「われわれ意識」という個人の感情が芽生えるからだと考えています。

LINEでも「○○会」とか「××メン」とかいうグループに入っていて頻繁にコミュニケーションを取っていたら、直接何かをするわけではないけれど、なんとなーく、そのグループに対して帰属意識や連帯感が生まれるわけですよ。(最近、なんでもかんでもグループにする人がいて、中には「抜けたいな…」と思っている人も多いみたいなので一概には言えないですが)

一方で、満員電車がただの集団でコミュニティとは呼べない理由は、
「俺たち山手線の乗客なう!うぇーい!」
という仲間意識を持っている人がいないからなんです。

ですから、その集団がただの集団か、それともコミュニティであるかどうかというのは、メンバーが所属する集団に対して「仲間意識」や「われわれ意識」を持っているかどうか、が重要な鍵なんです。

まとめ

これまで、コミュニティという個人的な解釈について端的に書いてきましたが、まとめると以下の通りです。

その集団がコミュニティであるかどうかのポイント
・そこに集まったメンバーが何かしらの共通点(共通項)を有している
・その集団に対してみんなが「仲間意識」「われわれ意識」を持っている

(そう考えてみると、集団には属しているけれどコミュニティに所属してないな‥‥)

そこに集まる、ということですが、必ずしも直接会う必要はなく、インターネットを介していても共通項や帰属意識や連帯感を持っていればコミュニティと呼べそうです。例えばオンラインサロンとか。

まあそんな解釈をしたところで、次回につづきます。


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