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キツい言い方で人を傷つけてから、本音を言えなくなっていませんか?

こんにちは!対話の専門家 田口淳之介です。

田口
「ちゃんと部下と本音で話していますか?」

経営幹部
「昔は言っていたんです。けど、最近は部下に本音で話したり厳しいことを言ったりすることはないですね」

田口
「なぜですか?言わなきゃいけないことは、言った方がいいですよ」

経営幹部
「いや~、そうなんですけど、あんまり言うと傷つけてしまうかもしれないじゃないですか…」

リーダーシッププログラムで「対話の方程式」を教えているときに、このくだりを経営者や幹部の方々と幾度となく繰り広げてきました。

「キツい言い方で人を傷つけてから、本音が言えない」は上司と部下の関係性においてのあるあるです。


本音で関わり、時には厳しいことを伝えなくては部下は伸びない、組織が良くならない!

本記事は、過去にキツい言い方で部下を傷つけ、そのことが原因で本音を伝えることを諦めてしまった方に向けての記事です。

部下をもつビジネスパーソンなら本音や厳しいことも、時と場合によっては伝える必要性がありますよね。

そのようなときに、心に葛藤を感じずスムーズに伝えられるようになるための方法を知ると、仲間とのコミュニケーションの質が向上します。

コミュニケーションの質が向上すれば、職場の人間関係が良くなったり、業務が円滑に進んだりします。

本音を話すという行為は人間関係に親密さをもたらし信頼関係の礎になる、本当に大切なことです。


過去に縛られない!過去のコミュニケーションから学び、前進する

結論からお伝えすると、過去に「キツい言い方をしたせいで、他人を傷つけてしまった」と感じている人は、いま現在「自分自身を傷つけている」ことに気がつかなくてはいけません。

これ、どういう意味かというと、過去のできごとはそのとき一回。けど、後悔の念は繰り返し心で感じているという意味です。

「キツい言い方をしたせいで、他人を傷つけてしまった」という事実は何年も前かもしれない。

しかし、そのことでいま現在も自分を責めているなら、それは「自分自身を幾度となく傷つけている」のです。

なぜ、まずは自分自身を傷つけていることに気がつかなくてはいけないのか?

それは、「自分が他人を傷つける人間」という思考パターンに陥っているからです。

この思考パターンが固定化しているときには、本音を語るなんて恐くてできないのが普通です。
もしくは逆に振り切って、故意に他人を傷つける行為を繰り返し、ヒールのように振る舞います。

本音を話すのも、厳しいことを言うのもその方法自体はとても簡単です。子どもでもできます。
というか、子どもの方が上手です。

しかし、大人がどれだけ「伝え方」を学んでも、心が本音を話すモードになっていなければ、その学習は意味をもちません。

「本音を言えば喧嘩になる!」
「厳しいことを言えば、険悪になる!」

このような思い込みは半分正解で、半分間違っています。
半分正解な理由。それは、本音とは人の心を揺さぶるものなので、相手が感情的になることもあります。

半分不正解なのは、本音を語り合ったことで親密感が増すのが人間です。険悪になるとは限りません。

ただし、本音を伝えるにしても厳しいことを伝えるにしても、大切なポイントがあります。


本音を伝えるために大切にすべき3つのポイント!

本音で関わり、厳しいことも伝えられるようになるためには、次の3つのポイントを抑えておいてください。

POINT① 相手とどのような関係性を育みたいのか?自問する
本音を伝える、厳しいことを伝える。どちらにしても、そのことを伝えれば、人間関係にダイレクトに影響します。

そのため、自分が相手とどのような人間関係を育みたいのか?日頃から、繰り返し自問しておくのがオススメです。

自分が望む人間関係を明確にしておくと、行動に迷いがなくなります。

POINT② 本音を話しても、わかってもらえない場合どうするか決めておく
本音を伝えても、相手が共感するとも理解するとも限りません。それは悪いことでもなんでもないのです。ただ価値観が違うだけのこと。

問題はその後です。価値観が違う場合、ときには一緒に働くのが難しいこともあります。そのようなケースの場合、どうするのか事前に決めておくと本音が伝えやすくなります。

POINT③ 事実を隠さない
厳しいこととは、そのほとんどが相手の気づいていない「事実」です。
その事実を知って「相手がショックを受けてしまうかも」というのが、「厳しいことが言えない」の正体です。

しかし、事実を隠して遠回しに伝えても、相手の役には立ちません。部下ならなおさらで、事実を隠すのは、成長を邪魔している行為です。
相手の強さを信頼して、事実を伝えましょう。

厳しいことを言われたと思うかどうかは、相手が判断することで、伝える側がコントロールできることではありません。


まとめ

誰だって良い人と思われたい。優しい上司でありたい。

しかし、部下の成長に貢献したいなら、本音や厳しいことも伝えていかなくてはいけません。また、逆に部下の本音や厳しいフィードバックを受けることもあるでしょう。

お互いに腹を割って話せる関係なら、そこには信頼関係が成立します。

仕事はなんと言っても信頼関係あっての活動ですから、ぜひ本音で部下と対峙できるコミュニケーションを身につけ、イキイキと仕事してください。

ちなみに本音も厳しいことも、自分と相手を大切に想う気持ちがあれば、課題解決を何よりも実現してくれる最高のツールになります。

ぜひ、本記事で記した3つのPOINTを意識してみてくださいね。

組織間のコミュニケーションや人材育成に課題を感じている方は、ぜひ合わせてリーダーシッププログラム記事をご覧ください。

あなたの半径5メートルを対話のある世界に-🎶

最後までお読みいただきありがとうございます。


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