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「部下のために」と言いながら、部下を腐らすのは今日でヤメにしませんか?

こんにちは、対話の専門家 田口淳之介です。

「部下のために」を主語にする経営層、上司の方は少なくありません。

人のために何かをしてあげたいという想い、それ自体は素敵なことですよね。しかし、その想いが相手のためになっているかどうかは別です。

ボクの経験では「部下のために何かをしてあげたい」と言う上司の8割が、直接的な部下のサポートに目が行き過ぎています。

つまり、脳内が【部下>顧客】になっている。

  • 「顧客に喜んでもらいたい」

  • 「顧客のお役に立ちたい」

この想いを共有し、実践してくれるのが仲間であり部下です。

上司が勝手に部下の生活や成長を心配して「部下のために」できることを探しはじめる必要はありません。ましてや「顧客に喜んでもらいたい」・「顧客のお役に立ちたい」という想いが共有できていなければ、上司が部下のサポートをすることなど不可能。

「部下のために」から発想している上司は、「人を大切にする」という想いが過剰に分泌されすぎています。

その結果、ビジネスの本質からズレてしまい「部下のために」という実ることのない想いを抱えながら、本当に大切にすべき顧客を減らしていくのです。

上司が使う「部下のために」は「部下がさらに顧客に貢献できるように、部下のために〇〇したい」が鉄則です。


顧客あってのビジネスで、顧客あっての組織運営

ビジネスの中心に存在しているのは「顧客」です。顧客からすべてを発想し、行動するのが正解です。

事務やバックオフィスなどの仕事で、直接顧客とのやりとりが少ない部署もあるでしょう。そのような仕事は、仲間を通じて顧客に貢献しています。

直接的ではなくとも、やはり「顧客に貢献できるかどうか」がすべてなことに変わりはありません。


不毛な問題を生み出さない

上司の脳内が【部下>顧客】になっている組織では、問題が絶えません。

こう言うと「どんな組織にも問題があるのは当然だろ!」と言われます。

おっしゃる通りで、どのような組織にも問題は存在します。また「問題がひとつも無い」というのは、チャレンジしていない証にもなり、良くないこと。

しかし、顧客より部下を優先してしまう人が生み出す問題は、そもそも間違えている問いが起こす問題です。間違った問いから生まれるのは、間違った答えです。

つまり不毛な問題と言わざる得ません。


まとめ

「部下のために」は、「部下がさらに顧客に貢献できるように、部下のために〇〇したい」が鉄則です。

ここがずれると組織の人間関係も悪化します。また、無駄な時間やお金がながれていきます。「部下のために何かをしてあげたい」という想いが、本当の意味で部下のためになっているのか?の判断軸は「部下は顧客に貢献できているか?」です。

ぜひ「人を大切にしたい」という信条をお持ちの方は、セルフチェックしてみてください。

行き過ぎた優しさは甘さとなり、部下の成長を止めてしまう原因とさえなってしまいます。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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