しずく

『日日是好日』 最近になって特にこの言葉を実感しています。 楽しい日も、そうでない日…

しずく

『日日是好日』 最近になって特にこの言葉を実感しています。 楽しい日も、そうでない日も一日一日が良き日へ 向かっていると思って暮らしています(*'‐'*)♪

最近の記事

春風に舞う少年 #12

神谷が待ち合わせ場所に遅刻して 来ることが、当たり前になっていた。 最初の頃は咲より前に来ていたり、 ほんの数分程度だったのが 次第に10分、15分、20分… そしてナゼ?か平田も時折、同行するようになった。 そんなある日、咲と園児の頃から仲が良い 『小百合』がテニス部で神谷と親しい 『五十嵐』に告白がしたい!と伝えられる。 前々から小百合が五十嵐に想いを寄せて いると話しは聞いていたが、 その想いが強くなり咲に協力して欲しいと…。 「わかった!神谷くんと仲も良い

    • 春風に舞う少年 #11

      互いの家から中間地点の小さな公園で 待ち合わせをした。 咲が公園に着くと神谷が待っていた。 「ごめんね、待った?」 「いや、さっき着いたところ」 「今日の午前中の部活は運動公園だったよね?」 「詳しいねぇ~(笑)」 それからしばらく、クラスの話しや もちろんこの二人には欠かせない 三人の話題も出た。 少しすると、同級生らが来たので 「場所を移動しようか…」 と、隣町の図書館まで移動し 噴水の前で座り話しをした。 平日、お互いの塾がない日には 電話をして 休日

      • 春風に舞う少年 #10

        翌日、リナと美保が咲のクラスを 尋ねて来た。 「ジンが電話で話しがしたいって!    電話番号を教えておくね(笑)  咲ちゃん塾の日は何曜日だった?    今日の夜は大丈夫?」 家の固定電話しかなかった時代。 男子生徒からの電話に他の家族が出ては いろいろと面倒なので 電話がかかってくる時間になると 電話番をするようになった。 挨拶程度くらいにしか話した事がない 神谷からの電話で 何を話したらいいのか… リナと美保や、平田がいない二人きりの 会話が続くのか…

        • 春風に舞う少年 #9

          給食が終わった昼休み、リナと美保が 咲を尋ねた。 「付き合ってと咲ちゃんが言ってたよ!    と伝えたら、わかった。だって(笑)  今日の部活が終わったら4人で話しを    するから西門を下った場所で待ち合わせね!」 リナと美保の段取りには驚くばかりだった。 実際、リナと美保がいなかったら この告白は上手くいかなかったのだろう… 想いが実を結んでも、それから先を どうしていけばいいのか… それも思い浮かばない咲には二人の 友人には感謝しかなかった。 部活が終わり

        春風に舞う少年 #12

          春風に舞う少年 #8

          突然、告白せざる負えない状況に なったとはいえ この結果になるならば、好きです。 と言わなければ良かった… 咲は心の中で後悔した。 明日、顔を合わせる平田に 冷やかされるのではないか…と思うのも 後悔する一つの要因でもあった。 翌朝、平田を見たら何かを 今にも言いたげな表情をしていた。 咲は今日一日が早く終わることを切に願った。 二時間目の授業が終わった時、リナと美保が 息を切らし咲のクラスに走って来た。 「授業中に美保がジンと昨日の話しをしたら    好きです。

          春風に舞う少年 #8

          春風に舞う少年 #7

          「あれ、ジンはどっちに行った?」 「あっ、見つけた!あっちの道だ!」 リナの力強い手に引っ張られながら走る。 美保も一緒に神谷を追いかける。 「ジーン、ジン!待ってー!」 その声に神谷が振り返り、足を止めた。 バタバタと三人が駆け寄る。 すると力強い手が離れ、リナと美保は 咲と神谷よりも距離を取って佇む。 神谷の前に立たされた咲は、息を整えるのと この状況を理解するのに必死だった。 (この場をどうしたらいいのか…) リナと美保に視線を送るが、知らぬ顔をしている

          春風に舞う少年 #7

          春風に舞う少年 #6

          平田に神谷へ想いを寄せていると 打ち明けてから、しらばくして 夏休みに入った。 夏休み中、咲の部活とテニス部が 同じ時間帯になると 神谷の姿を探してしまうほど 咲の中で、神谷に対する想いは 日に日に強くなっていった。 夏休みも終わり、体育祭の練習が 夕方に始まり別の組で 神谷は応援団員になっていた。 広いグランドの端と端であっても 神谷をすぐに見つけられた。 強くなる想いの中で、この気持ちを もし神谷に伝えたとして その先はどうなるのか… また失恋するのだろう。

          春風に舞う少年 #6

          春風に舞う少年 #5

          週末開けの月曜日、授業中に平田が小声で 「お前、よくテニス部の部活を見に    あちこちにいるけど、誰見に来てるんだ?」 (ギクッ…) 平田には一番聞かれたくない事だった。 「あぁ、リナと美保ちゃんが見に行かないか?     と誘ってくれるから、付き添いだよ!」 「本当はお前、好きなやつ見に来てるんだろ?     誰か教えろよ、協力してやるよ(笑)」 平田のおかげで私は気の強い変な女と 失笑されたので 今、一番お断りしたい協力者であった…。 「うん、あっ、あり

          春風に舞う少年 #5

          春風に舞う少年 #4

          「ねぇねぇ、うちのクラスの神谷くんって     知ってる? 美保の隣の席でテニス部なんだけど。」 「えっ、神谷くん?」 「じゃあさぁ、給食終わったらうちのクラスに来てよ!」 「うん、わかった。」 そう言われて、咲はリナのクラスに向かった。 「ほらっ、美保の隣にいるのが神谷くん。    今うちのクラスの学級委員なんだよ!」 「へぇ~、そうなんだ。」 「さわやかな感じでしょ(笑)     性格も優しいしさぁ~、ねぇ、どお?」  (いや、どお?って言われても…   

          春風に舞う少年 #4

          春風に舞う少年 #3

          あれから数日して、塾へ向かう途中で 犬の散歩へ行く詩織の姿を見つけた。 (モヤモヤしていても仕方がない…      思いきって聞いてみよう。) 「詩織ちゃん」 「あっ、咲ちゃん!今から塾?」 「詩織ちゃん、八木先輩と付き合ってるって     聞いたんだけど… 本当?」 「…うん、八木くんから付き合って欲しいと言われて。    私も八木くん良いなって想ってたんだよね。       咲ちゃんが好きなのは知ってたんだけど…」 「八木先輩、カッコイイもんね!    詩織ち

          春風に舞う少年 #3

          春風に舞う少年 #2

          月日は流れ、咲は中学二年になり リナと美保は同じクラスになった。 春の暖かな陽気が漂う日曜の昼下がり、 テニス部の練習を見に学校でリナと美保と 待ち合わせた。 三人で恋バナに花を咲かせながら それぞれが想いを寄せる先輩の姿を追う。 そんな時間を過ごしていたら、テニス部の 活動が終わりを告げる。 私たちは慌てて隠れるように自転車置き場で 身を隠しながら、テニス部の部室に視線をおくる。 (今日こそ八木先輩に話しかけてみよう!) そんな話しを三人でしていた。 咲の心は騒

          春風に舞う少年 #2

          春風に舞う少年 #1

          これは一人の『咲』という少女が 出会った少年との物語である。 咲が通う中学校は、二つの小学区を 卒業した生徒が集まる学校であった。 少年『神谷』は咲と別の小学校に 在席していたので、中学校で初めて出会った。 神谷はテニス部に所属していて、咲は 彼の存在を知っていたのだが 一目見て以来、一つ年上の 先輩の存在に夢中になっていた。 その先輩『八木』は、咲ら同学年からはもちろん 八木と同年、その他の学年の生徒からも 恋い焦がれ、想いを寄せる 女子生徒が多くアイドル的な存在

          春風に舞う少年 #1

          はじめまして

          今日から投稿をスタートします 『しずく』と申します! 私の名前の由来は 姪っこが、その当時とある作品を観ていて その作品中の登場人物の女の子が 『雫』という名前で 私に似ている! と言っていたのを思い出して お名前を拝借しました。 人生の約95%くらいはたいがい 雫さんと同じ髪型をしています! あと特に午前中に乗り物に乗ると 乗り物酔いをします。 ・車 ・電車、バス ・飛行機 ・フェリー 自分の運転や、乗り慣れた人の運転は 大丈夫です! そして子どもの頃から、夜

          はじめまして