コーヒーハウス

大学のとき同じ社会学のゼミにいた「こし」と「千晶」。就職して忙しくなったけれど、大学の…

コーヒーハウス

大学のとき同じ社会学のゼミにいた「こし」と「千晶」。就職して忙しくなったけれど、大学のころやっていたように、社会について考えたり、行動したりすることを諦められない、諦めたくない……。そんなふたりの「働きながらする社会参加」を探す旅の記録。

最近の記事

専門書を買って書店・出版社・研究者を応援してみる

Twitterに研究者がいて、リアルタイムの発信を目にすることができる。ネットで検索すれば論文もサクサクと出てくる。電子書籍もある。そんな現代、書店に専門書がある状態というのはそこまで求められなくなっているのかもしれません。そもそも専門書は製作に時間がかかるし、部数は少なく、単価は高い。出版社や書店からしても決して「売れる本」ではないと思われます。取り扱いが少なかったり、更に減ってしまったりするのも仕方ないのかもしれない。 そんななか、この記事では、敢えて本屋さんで専門書を

    • 給付金を生活困窮者支援に寄付してみた

      給付金、どう使っていいのやら給付金は貯金するつもりでした。貯金をしていなかったのですが、昨今の状況をみて思いもよらぬことも起きると知り、初めて貯金がないことを心もとなく感じたからです。 なんとなく「自分のお金」という感じが薄かったこともあります。私自身は、職を失ったり給与が減ったり、ということはありませんでした。たまたま拾ってしまった、みたいな感覚が抜けないまま置きっ放しにしていました。 ひょんなことから「抱樸」のクラファンに寄付をしてみる給付金何に使う?という話題の流行

      • REINGのアンダーウェアで「女性らしさ」から私の身体を解放する

        REINGって?REINGは「Every relationship is beautiful. - 私たちが紡ぐ、すべての関係性は美しい -」というフィロソフィーをもって活動するクリエイティブスタジオです。 オフィシャルサイトに掲載されているステイトメントの一部を引用します。 人は生まれたその日から、見えないラベルを貼り続けられている。 男性か女性か、いつどこで生まれたか。 それは、私たちが何者かを決めるものではない。 好きなものをまとい、好きな人と、好きな場所で 暮らし

        • わたしがプライド月間にやってみたこと

          今年のプライド月間は、それにかこつけていろいろなことをやってみようと思っていました。レインボーパレードへの参加はもちろん、いつも一緒に考えてくれる職場のひとたちを集めて食事会を開いてもいいし、たくさん開催されるイベントに参加してもいい。普段あんまり時間をもてない人とも、年に1回くらい、一緒に多様性を祝福できたらいい。 イベントはなくなり、外にも出られないしかし、事はそう簡単にいかなくなった2020年。各種イベントは中止になり、対面で言葉をかわしたり、やりたいね!と誰かと話す

        専門書を買って書店・出版社・研究者を応援してみる

          キム・ヘジン『中央駅』〜路上生活の物語として読む場合〜③

          ※ネタバレあります。 ①この記事を書く前提/『中央駅』で読む、所有することについて ②『中央駅』で読む、選択することと支援について ①②の続きです。 焼酎で守った自尊心とその喪失物語の序盤、「俺」は買ったばかりの焼酎を年老いた女にせがまれる描写があります。「俺」がまだカバンを失っていないときです。 いいか、俺はここに属する人間ではないのだ。金や酒なんか人にねだったりしないのだ。俺は残った自尊心と焼酎二本を喜んで交換する。(P.23) 「自尊心」という言葉が、この物

          キム・ヘジン『中央駅』〜路上生活の物語として読む場合〜③

          キム・ヘジン『中央駅』感想文~路上生活の物語として読む場合~②

          ※ネタバレあります。 前回の記事の続きです。 療養所に送られた「女」物語は進み、「俺」は「女」と再会して関係を深めます。しかしある日、アルコール依存で腹水が溜まっている「女」は「俺」のいない間に療養所に送られてしまいます。 訳あって医療費の補助金がおりない「女」は、治療するには地方の指定された民間病院にいくしかありませんでした。受け入れ先の病院が政府から助成を受ける仕組みになっているとのこと。 「女」を送った支援センターのチーム長は「強制ではない、本人の同意の上でだ」

          キム・ヘジン『中央駅』感想文~路上生活の物語として読む場合~②

          キム・ヘジン『中央駅』感想文~路上生活の物語として読む場合~①

          ※ネタバレあります。『中央駅』をなにも知らない状態でお読みになりたければ、こちらはソッと閉じてください。読まれた後またこのページを開いてもらえると喜びます。 『中央駅』ってどんな話?『中央駅』(キム・ヘジン著、生田美保訳、彩流社、2019)は、韓国を舞台とする、路上生活となった若い男=「俺」の物語です。 彩流社のホームページでは以下のように紹介されています。 路上生活者となった若い男、同じく路上で暮らしながら、毎晩、際限なく酒をあおる病気持ちの女。ホームレスがたむろする

          キム・ヘジン『中央駅』感想文~路上生活の物語として読む場合~①

          職場でセクシュアリティの多様性についての勉強会をひらく

          職場でセクシュアリティの多様性の勉強会をひらく職場では、仕事以外やってはいけません。利益、事業、業務に集中しましょう。そうはいっても「金にはならないかもしれないけど、ちょっとこれヤダな…」みたいなことはありませんか。私の場合、それは「セクシャルマイノリティに対する偏見や差別」でした。 私は、IT企業のマーケティング部門で、製品を世に広めることを仕事にしています。職場に「セクシュアルマイノリティに対する偏見や差別」があったとして、その解決に取り組むのは少なくとも私の仕事ではあ

          職場でセクシュアリティの多様性についての勉強会をひらく

          夜回り参加しましたレポ

          千晶さんが前回の記事で紹介した雑誌ビッグイシューは、認定NPO法人ビッグイシュー基金により様々なサポートがなされています。 このビッグイシュー基金が一般社団法人つくろい東京ファンド(セーフティネットの充実を目指して活動する支援団体。詳細はリンクで✔︎)と合同で実施している「夜回り」に参加したときのことを、今回はお伝えしたいと思います! ※夜回り:路上生活の方の暮らす場所に出向き、食べものなどをお渡しするタイプの生活支援。渡す際に困りごとなども聞き、必要に応じる場になってい

          夜回り参加しましたレポ

          服を断捨離して、ビッグイシューに替える

          こしちゃんが年越し大人食堂でお手伝いをしている間、わたしは断捨離をしていました。就職をきっかけに東京に越してきたのですが、会社員生活には不要で、東京の部屋にはおさまらないものたちに部屋を侵食されています。 服を燃えるゴミに出すことが苦手なので、断捨離した服は駅前のリサイクルショップに持って行きました。数百円ほどで買い取ってもらいました。 最寄りの駅前では、ビックイシューが350円(※現在は450円)で販売中。服と交換したお金は、その足でビッグイシューに替えました。 ビッ

          服を断捨離して、ビッグイシューに替える

          年越し大人食堂お手伝いレポ

          はじめにこんばんは。こしです。 今年度から初めて東京で暮らしているのですが、年末年始は帰省せず東京で過ごしました。 理由は、飛行機代がばかみたいに高かったからです。びびりました。 そんなわけで年末年始は時間がたっぷりできてしまい、何かしたいな〜と思っていたところ、生活にお困りの方や安定した住まいがない方に向けた「大人食堂」が開催されるとの情報をキャッチ。えいやっと行ってみることにしました。 この記事では、大人食堂のあらましや当日の様子について、簡単にご報告します! 大人食

          年越し大人食堂お手伝いレポ

          いらっしゃいませ、コーヒーハウスです

          コーヒーハウス?大学のとき同じ社会学のゼミにいた「こし」と「千晶」。 就職して忙しくなったけれど、大学のころやっていたように、 社会について考えたり、行動したりすることを諦められない、諦めたくない……。 そんなふたりの「働きながらする社会参加」を探す旅の記録。 書いているひとこし 病院で採用にかかわる仕事をしています。生存権の保障について職場の人たちと考え、医学生との勉強会を開くなどしています。大学では、日本における貧困問題とソーシャルアクションについて勉強していました。

          いらっしゃいませ、コーヒーハウスです