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無条件の肯定的配慮/カウンセラーの基本的態度②2024ver.

傾聴を学ぶとき、まずはじめに教わるのは「カウンセラーの基本的態度」というものです。(ロジャーズの中核三条件)

カウンセラーの基本的なあり方、心構えとして日々意識してきたことを2024ver.として書き直しました。
傾聴を学んでいる方は振り返りにご活用ください☆彡(三条件はひそかな人気記事です)


◆無条件の肯定的配慮とは
パッと見て「どういうこと?」と分かりづらい言葉ですよね。私がしっくりした表現を紹介すると、
「新版 カウンセリングの話」で平木典子さんは、【人間への畏敬の気持ち】と説明しています。

一人ひとり皆が、異なった考え方・感じ方をすること、違う価値観をもっていることなどを心から認めていること。
クライエントがその瞬間に混乱、恨み、恐怖、怒り、勇気、誇りなどの、どの感情が動いたとしても真摯に受け止める態度のこと。
クライエントのあるがままを受け止めること、と言われています。

無条件の肯定的配慮ができていない状態とは、クライエントを評価する、白黒つけたがる、という態度でしょうか。
クライエントが選んだ道を心から応援(賞賛)している、でもそこにちょっとだけ「自分の思う通りになったから喜んでくれてるんだな・・・」と
思わせてしまったら、条件つきの肯定になっていないか、確認しないとですね・・・。


◆「無条件の肯定的配慮」を実現するために私が実践していること
カウンセリングの勉強を始めた当時、三条件の中で一番苦手かな、と思い以下の3つを目標にしました。

・被害者意識の克服
・私を縛り付けているNGを解放してゆく
・エゴグラム診断によるNPを上げる(CPを下げる)

あれから4年経って思うのは、クライエントのあるがままを受け止めるためには、まず自分自身のあるがままを受け止める必要があるのでは?ということです。

つまり「自己一致・純粋性」を本当の意味で実現できていたら、自然に「無条件の肯定的配慮」も実現できるのでは?と感じるようになりました。

4年前の私は、「自己一致・純粋性」は得意なのでは?と思っていましたが、今思うと全然できていませんでした。
それだけ自分自身が見えてくるようになったという意味では、成長したのかもしれません。

「自己一致・純粋性」または「無条件の肯定的配慮」のどちらかが苦手な方は、どちらも一緒に伸びる可能性があるということではないでしょうか。



さて、無条件の肯定的配慮が課題と感じていた私が実践してきたこと・・・

1.自分自身の「~べき」思考を知る
「~べき」思考とは、こうあるべきという価値観・思い込みのことをいいます。
例えば「人には愛想よくするべき」と思っている人は、そうではない人の態度にモヤッとしやすいと言えます。

思わず「カッとなってしまった時」後から反省会をすることが多いですが、「カッとなるからダメな人間なんだ」という考えを
「なぜカッとしたんだろう?」「何が私を反応させたんだろう」と考えるようになりました。

すると「~にイラッとした」「なぜなら~だから」「なぜそう思うのか」「~してはいけないと言われてきたから」
「私は~は許されなかったから」というように、主に両親によって「押さえつけられてきたルール」を破る人を見た時、カッとなることが分かりました。

「それって本当にいけないことなんだろうか?」と自分自身に問いかけていくと
「ダメなことではないかも」「私は羨ましかったんだ」「私はやらないけど、そういう人がいてもいい」と考えが変わってきました。


2.自分自身を癒す
「私はこういう思いをしてきたんだ」「我慢してきたんだ」という気持ちがどこかへ残っていると、
相手のありのままを受け止める、ということが難しいと感じました。

クライエントのすべてを受け止めるためには、まず自分自身を受け止め、癒してあげないと、と感じました。
自分自身がカウンセリングを受け、過去の悲しかった話を聞いてもらううちに自分自身も問題を抱えていると気付きました。

今思うと、完璧な人間なんていないのだから、「自分は大丈夫」と思っていることが危険かもしれませんね。


3.他者に感謝の気持ちを持つトレーニング
エゴグラム診断によるNPを上げる(CPを下げる)ために、下記のことを心がけました。
 *相手の好ましいところ、良いところをほめる
 *「ありがとう」と感謝を伝える
 *「最近どう?」「だいじょうぶ?」と相手を思いやる問いかけをする
 *初対面の人にも笑顔で声をかける
 *もしも○○さんがいなくなったら?と想像して、いなくなると困ることを考える
 *気付いたことを感謝の言葉にして伝える

3年ほど続けていたら、逆N型(身内に甘く、他人に厳しいタイプ)から、M型(スナックのママさんタイプ)へ変化していました。
高かったCP(厳しい父性)が落ち着き、NP(優しい母親)が高まっているようです。
とはいえ、ちょっとした不調で元のタイプが表れやすいので気を付けていきたいと思います。



いかがでしたか?
私がカウンセラーとして活動してきて 「効果があった」と思っている方法について、大きく3つ挙げてみました。
参考になったでしょうか?


▼③共感的理解は後日、発信予定です。ぜひフォローいただけたらと思います!

共感的理解/カウンセラーの基本的態度③2024ver.


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