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愛亀、動物病院へ行く

※今現在、深刻な状態ではありません。飼い主の備忘録として書きます。

3週間ほど前、愛亀は、大きい水槽に移ったものの、ご飯を食べなくなってしまいました。水中ヒーターの設備が整っていなかったため、夜中に水温が低下してしまうのが原因かと。

今までの小さな飼育水槽の方が、水温管理が楽なので、本格的な夏を迎えて、気温が安定的に高くなるまで、そっちで過ごしてもらうことにしました。

約2週間前に、今までの飼育環境に戻ってから、暴れることなく、大人しく過ごしている姿に、すっかり安心していた飼い主。全身のチェックも、少し甘くなっていたかもしれない。

今週は、金曜日が休日だった飼い主。午前中にご飯をあげて(いつも通り食べた)水替えのために、愛亀を水槽から出す。すると、向かって右側の首に、白いニキビ(直径2~3ミリ)のようなできものを見つけた。

水棲亀は、中耳炎になりやすいと聞くが、耳が膨れているわけではない。本当に、人間の白ニキビみたいなのがポツリと出来ていた。

3週間前、愛亀の反抗期と大騒ぎしてたときにはなかった。おそらく、ここ1~2週間のうちに出来ていたものに違いない。今までは、カサブタが出来ているだけで、腫瘍のような様相を呈していたわけではないので、病院に連れて行かなかった。

でも、皮膚が盛り上がるようなできものとなれば、わけが違う。しかも、皮膚炎が起きるのが、全て首元というのも、いよいよ気になる。

急いで、動物病院のWEB問診票を送信。これで来院すれば、初診でもスムーズに診察してくれる。万が一に備えて、爬虫類を診察してくれる病院を調べておいて良かった。グッジョブ飼い主。褒めている場合ではない。

午前診療ギリギリの時間になっていたため、ひどい顔して、急いで自宅を飛び出す。愛亀はというと、ブランケットに包まって寝ている。まあいい、このまま連れて行こう。

ナビに連れられて、運転すること30分。

病院に着くと、犬も猫も鳥も、みんなみんないる。動物病院に入ったのは初めてだったので、ちょっとワクってする。

いやいや、そんな場合ではない、受付で問診票を送ったことを伝えると、食堂でブーブー鳴る、あのブザーが渡されて、車の中で待っていていいですよとのこと。なるほど、猛犬もいるもんなと、このシステムに納得。

「手を洗いたいので少し預かってもらえますか」と、虫かごに入ったブランケット(の中の亀)を受付に預ける。

一旦、車に退散。昨日は各地で真夏日だったらしい、飼い主の住む地域も暑くて暑くて、眠る愛亀が暑くないように、クーラー全開で待機。クーラーガンガンにかかっている部屋で、毛布に包まって寝るって至福よね、そこの亀さん。

15分ほど経つと、ブザーが鳴る。虫かごブランケットを抱えて、再度病院内へ。そのまま、診察室に通される。

院長先生「カブトニオイガメをこちらへ」ブランケットから寝ている亀取り出す飼い主。先生「あまり乾燥させない方が良いですよ」本日のごめんなさい①

愛亀、院長先生の前で寝ている。普段食べているご飯の種類や水温、年齢、今の体調を問診される。愛亀、まだ寝ている。体重計に乗せられる、100グラム。なにそれ可愛い。

院長先生が愛亀を起こす。甲羅をトントン、起きない。前足の付け根に指入れる、体の構造上、愛亀の首出る。(亀体の不思議)起こされて知らない人が目の前にいるのに、意外にも冷静な愛亀。たぶん寝ぼけてる。

爬虫類の扱いに慣れている先生で本当に安心です、手指に無数の傷があるのが気になります、誰に噛まれましたか?

首の診察のため、前足の付け根に指突っ込まれると、さすがに口開けて威嚇。(ンガー)それ1回きりで、威嚇終了。

子亀のうちは、皮膚炎を起こしやすい、飼育環境を鑑みると、水位が低すぎて、手足腹を底に擦っている可能性がある、脱走しようとして、水槽の壁に体を擦ってしまい、それで出来た小さな傷から、細菌感染を起こしている可能性があるとのこと。

たしかに、腹甲も、ところどころ赤みが出ている。背中の甲羅は、ある程度の硬度があるけど、腹甲を拭くときの力も強かったのかもしれない。本日のごめんなさい②

水槽も大きい方で飼育すること、水位をもっと高くすること、ろ過機は入れなくていいから、多めの水量で2~3日に一度の水替えで大丈夫なこと、餌は出来たら複数種類を食べさせること(一種類を食べ続けると、それが終売になった途端、食べなくなってしまうリスクを回避するため)などなど、貴重なアドバイスをもらった。

肝心のできものの件について、甲羅は問題ないし、目もしっかり開いているから、全身状態は悪くない。飼育環境も水位が低いこと以外、大きな問題はないので、抗生物質を注射して、3週間後にまた来院してくださいとのこと。飼い主、自責の念と、治療の安心とで泣く。先生、無言で注射取りに行く。

亀の場合、ワンちゃん猫ちゃんと違って、毎日、抗生物質を食べさせる(塗る)のが難しいので、今回は、2週間効果が持続する抗生物質を注射するらしい。

愛亀、後ろ足の付け根に、注射打たれる。注射打たれる瞬間、釘付けで見つめる邪魔な飼い主。そして、いつも主役より先に泣く飼い主に「いい子いい子」と言われる愛亀(主役ヨリ先ニ泣クナ)ケリケリケリケリケ…したものの、無事に終了。

今日、ハッキリと分かった。愛亀は、とても大人しい。無理やり寝起きを起こされて、一度は口を開けて威嚇したものの、先生を噛もうとしたり、暴れたりそんなことは全くなかった。偉いぞ、我が愛亀よ。

帰りは、虫かごに水を入れさせてもらって、乾燥しないように持ち帰ることに。お会計のとき、水に浸った亀を、受付に置く。「甲羅綺麗ですね」と看護師の方に褒められる。ワンちゃん連れてきているご婦人が、珍しそうに愛亀を見ていた。ソフビみたいでしょ。

愛亀頑張ったねぇとお会計中で泣く、優しい看護師さんがティッシュくれる、決して医療費に泣いたわけではありません。

帰り、水に浸った状態が嫌で嫌でたまらない愛亀は、病院では封印していた暴れっぷりを見せ付ける。おぬし、ここから脱走したら、周り田んぼだぞ。でも、これで全身も擦って、傷が出来ては本末転倒。

考えあぐねた飼い主は、愛亀をブランケットに包んで、膝の上に乗せる。甲羅トントンしたら、ご所望叶ったのか、膝の上で寝ました。

本当は、ブランケットに包んで寝かせるのは、過乾燥になるから良くないのだろう。子供はお菓子大好きだけど、そればかり与えると良くないのと同じ。本人(亀)が喜んでいるからって、本人(亀)にとって良いとは限らない。部屋んぽも、乾燥した体に傷が付いてしまう可能性が高い。本日のごめんなさい③

帰ってきてから、さっそく、大きい方の水槽に水を入れて、飼育環境を整えた。今まで使っていたパネルヒーターは意外と強力で、夜でも水温が維持できることに気付いた。本日のごめんなさい④

愛亀の適応力はすごい。水深を深くしても、浮島に手をかけて器用に息継ぎをしているし、さっそく、浮島に登って、寝ていた。体がフワッと浮くくらいの水位だと、お腹や首を、水槽の底や壁に擦るようなことも減りそうだ。

じゃーーん

可愛さのあまり、なんでも過剰にしていけない。今回、愛亀を病院に連れて行ったことも、飼い主の自己満足や大袈裟だったのではないかと、未だに自問自答している。こんな小さい体に、注射なんてしなくても、自己治癒したかもしれないと思ったりする。

でも、飼い主がずっと不安定な気持ちで過ごすより、獣医師にしっかり診てもらって、冷静な状態で、愛亀と接する方が良いはずと思うようにしている。

この子にとって、今まで以上に良い環境を用意できたこと、喜んでいるのが、なんとなく分かることに、今は愛おしさが増しています。これからも、最大限の幸せを作ってあげたい。

多産多死の亀の生存戦略は、結構厳しい。頑張ろう、愛亀。

ちなみに、大きい水槽で、パネルヒーターを敷いて、適温を保った状態で迎えた翌朝、愛亀、たくさんご飯食べました。

やはり、水温が低いことには敏感なようです。すまん、愛亀。

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