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第1話:森の哲学者とリスの出会い

はじめまして。リスです。
僕はこれからこのnoteでこっそりと、ビジネス森の、尊敬する哲学者の話をします。

なぜこっそりとするかって?
崇高で深淵で荘厳な佇まいだからね。

あとは『想像力』を働かせてください。
よろしくお願いします(笑)。

リスが初めて森で哲学者を見たある日。
リスは不思議だった。

哲学者は見るからに怖い顔をしていたし、
厳しい言葉も発していたし、
森にいたウサギもシカも、皆、ぴりぴりしていた。

なのに何故かその森の空気は
静かに澄んでいて、
深くて広くて蒼くて、
ぴりぴりしているのに、
皆が希望の光を感じていたからだ。

リスは哲学者に、
誰も持っていない不思議な力を感じて、
この沢山の力をずっと覗いていようと
木株の陰でそっと誓った。

陰でこそこそしていたリスを、
哲学者は見つけてじろりと睨んで言った。

『世界観』

リスは毎日、自分の巣の周りの小さな世界で、
ただただ木の実を集めたり、
冬をどう越そうかと心配したり、
とにかく目の前のことで必死だった。

「世界観」なんて言葉は
ノアの箱舟に乗るみたいに
途方もなく圧倒的な、
これまでに考えた事もない言葉だったからね。

でもリスは、
心の新しい窓を開きたいと思っていた。
もっと広い世界を見たいと感じていた。

だからまずその言葉に飛び込んで、
とんでもなくでっかいことを考えることから始めてみよう。
そう考えたわけだ。

それはなんだか、それだけでわくわくして
いつもよりもっと速く走れた。
いつもよりもっと大きく大きく目が開いた。
いつもよりもっと違う場所で木の実を探そうと思った。

それが森の哲学者と、リスの出会い。
そしてそれが最初の教え。
それから全ては始まったんだ。

(続く)

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