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わたしとだれかを大切にするためのくらし

オン眉を取り戻して、人を育てることについて美容師さんとお話しした。熱い人が好きだ。お互いにそう思っている人と、分かち合えることは嬉しい。昨夜のこと。

朝暖房がつくようにセットして眠っておいてよかった。自然に目が覚めて、しばらく分厚い毛布の下にいた。のぼせそうなくらいの温度を作るためたくさん重ねた冬の布団。昼を手前に起き出して、卵を溶いた。とろふわをきのこと水菜にかけて、パンには胡麻ペーストを塗った。定番の、胃袋アンド心の満足。

決意。今日こそ家をきれいにする。洗い物を始めたらスイッチが入った。金土分の洗濯をして、便器にはスプレー、ベッドの下に掃除機をかけ、古い歯ブラシで排水口を擦り、レンジの内天井を拭く。気持ちが乗っていると並行で進められる。年末だもの、余計にやってよかった。部屋の空気が澄んだように感じる。たぶん、気のせいじゃない。

凍ってしまう気がして、洗濯物は全て浴室乾燥機へ。ぎゅうぎゅう感は否めない。けどなんとか乾きそうな並びにほっとする。コーヒーを淹れてパソコンの前に座る。今日は2コマ分授業を受けたい、けれど観ると決めている映画がある。1コマ頑張ったら映画タイムにしよう。夜M-1があると思い出してにやり。苦手な授業のオンデマンドを開くと、今回なんだかおもしろかった。これでいいのかと悩むことも多いけれど、私やっぱり学生続けてよかった。仕事や日々の活動との両立は問題じゃない、そこに楽しさがあるかどうかなのだと思う。

日が落ちる前から、『サイダーハウス・ルール』という映画を観た。ベースとなる舞台は孤児院、そこで育ったホーマーが選んでいく人生が描かれている。タイトルの意味にはっとする。はっとしたら涙が出る。やさしさと愛おしさが詰まっているけれど、扱われる要素ひとつひとつに重量を感じる。人間くさいといえばそう。捉え方は人によるだろう、でも私は好きだ。とてもとても好きだ。

わざと独り言をいいながら、根菜の皮をピーラーで剥く。銀色の大きいお鍋をシンク下から引っ張り出して水から茹でる。最近、お肉を先に炒めることをやめた、ごま油の風味がないのは惜しい気もするけれど。ねぎ忘れたな、でもえのき入れたしいっか。豚汁は冬のよろこび。朝から仕込んだおかずたちを並べ、ハマっている韓国ドラマとともにいただきます。

ここのところ、自分の心持ちに不安があった。十代からの内面のコンプレックスが浮き彫りになるような出来事があったから。変わらない乾いた内側にがっかりして、私よこれでいいのかと問うてみたり、でも感性を騙すことはできないと悟ったり。そんなことばかりが無意識的に繰り返されて、少しだけ消耗していた。だからよかった、くらしを愛おしむ日曜日は、自身を整える癒しの日になった。

生活は逃げない。かならず続く、私はその真ん中にいる。粗雑に日々を過ごしてしまうこともある、それもまた仕方がない。けれど諦めないでくらしを愛そう。それが自分と誰かに優しくできる力になるのだから。

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