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2024年6月に読んだ本&2024年上半期best9(読書記録その32)

 2024年も半分が過ぎました。先日の都知事ー1グランプリもふたを開ければ現職である小池百合子さんが当選。結局そんなもんか、と思わざるをえませんでした。まぁ次点が石丸伸二さんだったのが最大のサプライズでしたが。
  今回は月例の読書記録と上半期best9(今年もDHを含むので10冊)を紹介します。


2024年6月に読んだ本

『コーヒーにミルクを入れるような愛』くどうれいん
『大学の先生と学ぶはじめての地理総合』佐藤廉也
『写真で愉しむ東京「水流」地形散歩』小林紀晴
『ひと言でまとめる技術』勝浦雅彦
『時ひらく』辻村深月・伊坂幸太郎・阿川佐和子・恩田陸・柚木麻子・東野圭吾
『読書革命: 人生を切り開く「読書力」の伸ばし方』沼尻紬
『駅メロものがたり』藤澤志穂子
『変な家』雨穴
『財務諸表分析~ゼロからわかる読み方・活かし方』グロービス、溝口聖規
『強くてうまい!ローカル飲食チェーン』辰井裕紀

2024上半期best9(含DH)

『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈
『いろいろ』上白石萌音
『スピノザの診察室』夏川草介
『存在のすべてを』塩田武士
『水車小屋のネネ』津村記久子
『アリアドネの声』井上真偽
『何故働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆
『コーヒーにミルクを入れるような愛』くどうれいん
『時ひらく』辻村深月・伊坂幸太郎・阿川佐和子・恩田陸・柚木麻子・東野圭吾
『変な家』雨穴

 過去に紹介した本についてはリンクを張っておきます。今回は6月に読んでbest9入りした3冊について紹介します。

過去に紹介した本

『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈
 https://note.com/clock_plum22/n/ncc8982af7615

『いろいろ』上白石萌音
 https://note.com/clock_plum22/n/n5fbee0a50f78

『スピノザの診察室』夏川草介/存在のすべてを』塩田武士/
『水車小屋のネネ』津村記久子
 https://note.com/clock_plum22/n/nd1bdb92ea056

『アリアドネの声』井上真偽/『何故働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆https://note.com/clock_plum22/n/n127dd450eb71

『コーヒーにミルクを入れるような愛』くどうれいん

 くどうれいんさんの新作エッセイ。くどうさんが結婚する前後及び名義を「くどうれいん」に統一する前後のことについて思ったことが描かれている。今回は過去のエッセイと異なり、くどうさんが今までにない大きな変化をする際に抱えた葛藤や悩み、モヤモヤなどが詰まった一冊となっている。
<くどうさんが考える“結婚”とは?「コーヒーと結婚」より>
“結婚というのは「おなかすいたままはよくないね」と言いながら、それぞれに好きなものを買って横並びでおにぎりを食べることなのかもしれない。”
 お互いの“好き”を尊重し、お互いを気にしつつも、普段やっていることを2人で普段通り続けることだ、と言っているのかもしれない。

『時ひらく』辻村深月・伊坂幸太郎・阿川佐和子・恩田陸・柚木麻子・東野圭吾

 創業から350年経つ今もなお愛される老舗百貨店・三越。その三越にまつわる短編小説が6編入っているアンソロジー。伊坂幸太郎著『Have a nice day!』のみ仙台が舞台で、他は日本橋本店が舞台。
 中でも恩田陸著『アニバーサリー』は三越の中にある物が擬人化して歴史を懐古するというもので、コメディチックな作品。
 また、前述の伊坂幸太郎著『Have a nice day!』は女子中学生2人が「誰にも見られることなく三越のライオンに跨がることができれば願い事が叶う」と知り、それを実行。そのときに1人が見た光景が10年後の大騒動を収める鍵となる。
 そして最後に収められている東野圭吾『重命る(かさなる)』はあの人気シリーズのスピンオフ。湯川と草薙がとある事件に挑む。
 ライオン像はすべての三越にあるはずではあるが、少なくとも日本橋と銀座のライオン像はかなりの高さがあり、跨がるのはかなり危険なので止めることをオススメする。
 また、ちょくちょく出てくる日本橋本店本館7階の特別食堂は東京近郊のデパートでは珍しく残っている昔ながらの大食堂ではあるが、如何せん値段がそれなり。基本的に1人当たり5,000~6,000円は覚悟すべし。一番リーズナブルなのは日本橋三越が発祥とされる「御子様洋食(いわばお子様ランチ)」だったりする。

『変な家』雨穴

 作者である雨穴氏の知人が買おうとしていた都内の中古一軒家。しかしその間取りを見ると不自然な点が浮かび上がった。雨穴氏の知り合いである建築士が想像と推理をしていくうちに「子どもかなにかを監禁しているのではないか」という疑念も。そうしているうちにとある女性から一通のメールが。そして想像の斜め上を行くラストとなる。
 小説であるものの、ルポルタージュに近いものがあり、かつ対話形式で書かれているので読みやすい。

さいごに

 今月は上半期まとめ月間となるため、後日ZINEまとめ記事をアップする予定です。
 そちらもぜひご覧ください。

ではでわ

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