#7これが私の生きる道Part5

大人気シリーズのこれが私の生きる道も気付けばパート5となり今後のネタも決まっていない私はどうやってこのシリーズを引き延ばすか?を考えている!

そして、冒頭から謝罪をしなければならないが、昨日は『明日はいよいよフリーになるところまで・・・』なんて期待を持たせたくせに今書き出した時刻は日付をまたぎ明日ではなくなってしまった。すまぬ読者よ!

通勤中や昼休みにでも読んでくれ!
・・・と、思ったが現代人の朝や昼休みにそんな時間は無いだろうから帰ったら・・・いや、気が向いたら・・・いやいや、もう本当に何もやることがなくなって万が一思い出せたならば読んでくれ!

さて下らない前置きはこのくらいにして、本題へいこう。

東北地方は岩手県にあるリゾートホテルの海外営業部で働き、時に行政の下請けの下手なセールスにげんなりしていた私だが、季節が秋に変わり始める頃に東南アジアへのセールスを10日かけて一度にまわる事にした。

昨日も書いたが世界では旅行博というイベントがそこらじゅうで開催しており日本は日本政府観光局(JNTO)が主導となり国や自治体をあげてものすごい力のいれようなのだ!そしてこの旅行博のほとんどが2月~3月と8月~9月の年2回に集中するのだ!
8月下旬から東南アジア各国のエージェントにセールスしてまわり、9月に帰ってきた時の話だが、
盛岡からタクシーに乗って他愛もない話を運転手としていた時に衝撃の言葉を聞く!

『あんたのとこの会社、親会社が変わったたんだって?今度は中国だろ?』

道中で私の仕事の話をしていたし、確かに岩手では誰もが知るような大きな会社なのだが、私には運転手さんの言う事が全く理解出来ないのだった!

親会社が変わった?
中国ってなんだ?

慌ててネットで検索すると私が海外出張へ行っている間に中国資本になって会社が売られていたのだ!
まぢウケるんだけど!?(笑)
などとは言ってられない事態だ。

末端の社員には何の通達も出ていなかったが、その中でも私は最後の最後に知ることになったのだ!
この、たまたま乗ったタクシーの運転手さんの口から・・・

私の人生において後にも先にもこれ以上の衝撃はなかった!!

翌日からの出勤予定だったがそのままの足で会社に戻り事実確認をした。

上司に聞くと確かに間違いなく売られたらしい!

買い取ったのは日本でも有名な中国企業と中国人投資家の集まるファンドだ!

表向きは中国企業のラオックスが親会社となっている。
彼らは突然うちの会社を買い取ったが会社では全然会う事もなく、特になにも変わらないまま半年が過ぎた!

ついに親会社ラオックス到来!

ラオックスの社長とその奥様、そしてラオックスのもつ日本法人の面々がやってきたのだ!

良くも悪くも閉鎖的な性格で知られる岩手県民は珍しく完全に敵意をむき出しにした!
ドラマ等でよくある光景とでも言おうか?
全然全くちっとも友好的とは思えないし皆胸中穏やかではないのが顔に出てる!
先ずはお互い懐の探り合いといったとこらだろうか!?
取締役という男が挨拶しだした。この男がこれから社長となるらしいが全くといってもいいほどやる気を感じない。
案の定2ヶ月もしないうちに別の男がやって来て新しい社長と名乗りだした。ラオックス側もお抱えの日本法人から出向させる人事でかなり揉めていたようだ!


この新社長、なかなかの曲者で気付けば支配人から料飲部から営業からバッサリと人事異動させていき、ついて行けない古株はかなりの数が退職していった。
海外営業部も例に漏れずその煽りを受けていた。
私を引っ張った直属の上司(本部長)が退職に追い込まれたのだ。大きな企業でよくあるM&Aによる事実上のリストラである。

恐らくだが会社売却の際に現在の雇用は全て残すという条件でもあったのだろう。しかし親会社としてはとにかく赤字を埋めたい。業績が伸びるのを待つ余裕もない!
そこで人事異動を発令して要となる人間であっても全く関係ない部署に飛ばし依願退職に持ち込む恐ろしいやり口をとったのだ。
定年間近だろうがベテランだろうが一切の忖度無し!
田舎の人にはかなり辛い現実だったと思う。
本来ならこのまま定年までのんびり・・・みたいな人生設計は大きく破綻しただろう。

こんな時、都会育ちの私は妙に鼻が利く。
まぁ私の場合は中国人の金持ちだろうが社長だろうが迎合するような事はしない性格で、おかしな事を言えば例え社長であっても指摘する。
それに私には飛ばされない自信もあったので他の者に比べれば比較的強気だったと思う。

このド田舎で英語を話せる人材というのは代わりがきかない貴重なスキルなのだ!
海外営業部からそういう人材を外すという選択はよっぽどの事がなければあり得ないと思ったのだ。

田舎のいち会社員にとってはラオックスのオーナーともなれば弱腰になっても仕方ないレベルの金持ちかもしれないが、我々海外営業部の人間は海外の旅行会社社長やお金持ち専門の旅行会社などもセールスに行くので何気に免疫があるのだ!
虎を飼っている人もいたりした。

私が一番気圧された相手は中国の首相の友人で皇太子様に水墨画を教えたいた呂さんという人くらいだろう!
この人はめちゃくちゃギラギラしたオーラのある人で会っただけで圧倒されのを覚えている。

少し話がそれたが、とにかくまぁハチャメチャな人事で部長や支配人クラスの人間がどんどん辞めていき、私は相手の鼻につかない様に強気になりすぎないくらいの程よい強気を貫きいつの間にかラオックスの社長婦人のお気に入りになっていた。
少し言い方が怪しげになってしまったが、そういう事ではないのでご安心を!!

中国らしいというかなんというか・・・
ラオックス社長婦人は立場を利用してとにかくズバズバ仕事や経営に口を挟んでくるのである。

電話も昼夜も休みも関係なくかけてくる。

東京に行けば私も東京にいるからと呼ばれる。

人脈はハンパじゃないので色々な方を紹介してもらえたし、私個人では行けないお店も連れて行ってもらえたのでそういうところは今でも感謝している。

社内人事のゴタゴタや表面上の数字の話しかしない上司にぼちぼち嫌気がさしてきた頃、社内会議でこの社長婦人に提案をしてみた。
経費を落としたいなら人を切るより良い方法があります!営業にかかる経費を半分にします。

この一言で社長も社長婦人も食いついた。
この手の提案や駆け引きは釣りと一緒で食いつかせてしまえば後は巻くだけ!

私は岩手を離れてタイに行こうと思っています!
これには会議室にいた全員が面喰らっていたが私はまぁまぁ本気だった。

営業の度にかかる東京往復と前後泊、航空券、滞在費!
タイを拠点に東南アジアを回れば飛行機代も何もかもが浮くのです!
東南アジアは家を簡単に借りられるし社宅として給料から相殺して貰えれば滞在費は掛からない。と数字を見せつけてやった。
次の瞬間、今度は私を含めた全員が面喰らう羽目になる。

社長、社長婦人からその場でオッケーが出たのだ!

正にこれが外資のスピード感と決定力である!

この一件により社内で知らない人が居ないほど私は超有名人になった!

田舎から海を越えてタイに行くやつが出てくるとは誰も考えていなかっただろうし、そんな事を全体会議で提案する発想すら持ち合わせてないだろう。

これはハチャメチャ人事で新たに上司に繰り上がった先輩とこっそり計画していた極秘プロジェクトだったので私達二人はしてやったりという感じだった!
未だにこの話は社内の伝説みたいになっているらしくこの先輩とは今でもこの話をツマミに酒を飲む(笑)

さて、本来なら今日はフリーになるところまで書く予定だったのだが流石に眠くなってきてしまった!

いよいよタイに行く事になった私のお話は佳境に差し掛かります。
明日こそはフリーに転身するところまで書けると思うのでお楽しみに🎵

ではでは、おやすみなさい✨

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