仲宮サナ

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仲宮サナ

♯小説 ♯ツインレイ ♯アラフィフ  ツインレイとの経験や感じたこととか 小説やエッセイにしています。

最近の記事

星の出ているうちに帰っておいで*統合*epi55【完結】

 出会った時から、無意識のうちにツインレイのプロセスを歩んでいた。  バタフライエフェクトのように、小さな一歩が現実の変化を少しずつ大きくしていくと感じる。  私は、37歳で彼と初めて出逢い人生も価値観も180°変わった。甘く、お互いに激しく惹かれ合っていたのは付き合い最初の半年くらい。それ以降の9年半は、ずっとエゴと手放しの繰り返しだった。コントロール欲求が強い二人。彼は、私よりも強い力で私のエゴをえぐり破壊をしてくる。 ひどく彼を責めて強気でやりかえしてしまうけれど

    • 星の出ているうちに帰っておいで*統合*he said epi54

       カコと共に歩く。カコの小説の手助けができる喜び。俺は、印刷会社で営業部長を続ける傍ら、カコの小説を営業して回っていた。「ネットの普及で、若者も企業も経費削減で紙離れが加速している。受注体制だけでなく、自社から出版もしていきましょう!広告するためのネット媒体もセットで請け負える体制を構築していきませんか?」 と、経営方針を改革。そのプロジェクトマネージャーとしても奮闘している毎日だ。 元々本を読むことが好きだった俺は、ネットで新人発掘もしている。今や、カコの他に数名の著者と

      • 星の出ているうちに帰っておいで*統合*she said epi53

         それから私たちは、ユウの実家の近くにマンションを借りて、一緒に暮らし始めた。お互いの子供ももう大きくなっていて、時々遊びに来てくれる。  私は、変わらずライターの仕事を続ける傍ら、小説を書き続けていた。『星の出ているうちに帰っておいで』という小説を、ユウが推敲してくれた。そして、自費出版としてユウの会社で製本してもらい、私の夢をユウは実現してくれた。  最初はマイナスからのスタート。2人でいても、穏やかなことばかりではない。嫌な気持ちになったり怒ったり…。相変わらずぶつ

        • 星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*she said epi52

           数年ぶりに出会った驚きより、自然体でいられる2人に驚いた。ユウがコーヒーを買いに行くと言ってくれたけど、そのままいなくなっちゃうんじゃないかと思って怖くなる。うっすらとした「怖い」という気持ちは、きっと昔のワタシが顔を出しただけ。気持ちはすぐに落ち着いた。  ユウが缶コーヒーを片手に戻ってくる。 「どうしてこんなところに?」 「ふとドライブがてら、なんとなくだよ。カコだって笑」 「私もなんとなく笑。気持ち良い日だから、何も考えずドライブしたくて。一緒だね笑」 「再会して

        星の出ているうちに帰っておいで*統合*epi55【完結】

          星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*he said epi51

           高揚感と不安が交じり合う。 カコは俺の事が好きだという絶対的な感情と、もしかしたら俺以外の幸せをつかんでいるかもしれないという妄想。  軍配は妄想が勝つことが多い。でも、どっちにしろカコが幸せなら良いことなんだと思うことにしていた。  それでも、なかなかカコに会うための一歩の決心がつかない。早く会いたいのに!それでも怖いと言う感情はなんなんだろう。  そんな時に、ふとネットでツインレイの記事を探していると、ある言葉に行きついた。 「星の出ているうちに帰っておいで」

          星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*he said epi51

          星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*he said epi50

           俺は、離婚と新しい仕事で目まぐるしい流れの渦の中に身を投じていた。自分の意思とは関係なく、環境の変化に引っ張られている感覚。  これまで、何も動こうとしていなかった自分。損得感情ばかりで、 「今はこう動いた方が相手は喜ぶだろう」  「ここはこうした方が利がありそうだ」 「こんな風に見られたくないから」 というような思考で動いてきた。  それが当たり前だと思っていたし、誰だってそうだと信じて疑わなかった。夫婦は愛し合っていなくても家族は成立する。年相応に、家庭を持って子供

          星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*he said epi50

          星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*she said epi49

           ユウも私もS N Sは何もやってないから、連絡が途絶えてからは本当に何をしているのかも知るすべがない。  それでも、心は落ち着いていた。もう、ユウのことを 忘れなきゃいけない 好きでいてはいけない 2人の未来を想像することもいけない という「〇〇しなきゃいけない」気持ちがないから。サイレントの時は、私はユウにとって過去の女性の1人でしかなくなったと思っていた。絶望感の中で目隠しで迷子になっていた。 毎日内観しては、 自分を大事にできている。 ユウの私のいない幸せを心か

          星の出ているうちに帰っておいで*覚醒*she said epi49

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi48

           20年ぶりに会った佐野は、俺と同い年の割には、頭も薄くなりお腹も出ていて随分老けて見えた。 「今、何やってるんだよ。俺は、まだ印刷会社勤めだ。営業畑で30年。今では統括部長だよ。今時の若手の育成は、骨が折れる。怒るとすぐ鬱だなんだと言って、辞めちゃうからさ」  俺はただの営業。何十年勤めても役職はない。男のプライドが俺を無口にさせていた。俺がそのままそこにいたら、俺がそこにいたはずだ。 「最近俺、再婚してさ。今度、嫁さんと一緒に高知に引っ越すつもりなんだ」 「高知?!

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi48

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi47

           息子に言われた言葉を胸に置きながら、自分から何かを起こすことには、慎重すぎる程慎重になってしまう俺。家族にとって一番スムーズな方法はないのか。仕事のことも、決断の時間が迫っている。どうしても、仕事を手放す勇気が持てない。  この前のケンカの時、俺の事を「最低…」と言ったカコ。それが最後になり、いつもなら一週間もすれば「ごめんね。考え直したの。私も悪かったって思う…」って電話かかってきていたのに、今回は全然電話がくる気配が感じられない。俺からはかけずらいし…(負けたくないの

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi47

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi46

           年があけて、少しカコと会えた。それから、またお互いの価値観の違いで言い合いに。やっぱり近づきすぎるとすぐケンカだ…。まだ、離れていないとだめなんだ。どうしても、俺はカコに強く自分を押し付けてしまう。カコもまた、自分を曲げない。全くの正反対の俺たち。でも、嫌いにはなれない。不思議と嫌いにだけはなれないからこそ、苦しく幸せだ。  周りに俺の気持ちを公にした時から、これまで想像もしていなかった方に舵がきられていった。  カコがこの会社を退職してすぐに、会社を一代で創業した社長

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi46

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi45

           ユウが私のこと本当に嫌いになって、なんでカコなんかの事好きだったのか?ってなってるんじゃないかと思ってた。  ユウとはもう終わったかもしれないという寂しさを感じていたけれど、それは自分の中だけの思い込みだった。やっぱり自分をいじめる思考はそう簡単に治るもんじゃないなって、ユウの声を聞いて笑ってしまった。  ユウは再会してからも、「俺が離婚を早めようと思ったのは、カコがいるからだ」って言っていた。私はそれはずっと違うと思っていた。私が居なかったら離婚しないなら、その方がい

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi45

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi44

           心と体の分離状態から抜け出す決心がつく。俺は、やっと離婚に向けて行動し始めた。  これまで、自分の中だけにあった思いを声に出して周りに伝える。  まずは、嫁。 子供だけで繋がる夫婦関係だが、これまでしっかりと離婚の話をしたことはない。2人になることも、話すことすらも逃げていた。 「俺たちの夫婦関係なんて、とうの昔に破綻してるだろう?離婚を真剣に考えてる」 「今さら?別にこれまで通りでいいじゃない?別れて暮らすとお金もかかるし」 「(金?金ばかりだな…)それでも一緒に

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi44

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi43

           いつものケンカとは違う。私はまたユウに拒絶された。 「もう離さない」って約束してくれたのに。  状況が変わっていない中、ユウに戻ることが怖かった。また、昔の傷が疼くと感じていたから。「それでもいい。何度でもぶつけておいで」と言っていたけど、やっぱり手を離したじゃない…。 もうすぐだと思っていたのに。  既読が付かないラインが怖くて、過去のやりとりも全部ウソのような気がしてラインはすべて削除した。ユウばかりの電話の履歴もクリアにする。貰った腕時計も目の届かないところへ閉

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi43

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi42

           カコが俺から離れた時、俺はカコの別フォルダに分類された。 「忘れたわけではない。ずっと心にはあるからね」と。 俺以外のフォルダを作らせてしまった。自分から手を離しておきながら…それが、何よりも辛かった。  カコに背を向けていた時間を取り戻したい。もう、離れたくない。俺は初めてカコと共に生きる人生を本気で考え始めた。これまで、離婚はいずれはするつもりだっただけ。でも、もう少し子供が大きくなるまで…。まだ中学生だから、せめて高校になるまでは一緒にいてやりたい。  状況が変化

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*he said epi42

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi41

           私が居ない世界が幸せならばそれでいい。ただ生きてくれさえいればいい。毎日笑っているかな?ご両親も元気にしてるかな?みんな笑顔で生活していれば、きっとユウも幸せだろうって思っていた。自分のことはわからなくなっていたけど、ユウの幸せを願っていた。  またユウと共に歩ける。 こんなキセキは想像していなかった。私たちは終わったとばかり思っていたから…。心の底からの本当の願いが叶う時はもうすぐなんだ。  「最愛の人と、一緒に暮らす事」 小さい頃から、唯一の誰かを探していたように思

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi41

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi40

           ユウが“ツインレイ”の概念を知らないまま“2個で1個”と言っていたと知って驚いた。  前から、とても次元の高い話しをするなという感覚は時々感じていた。 「一期一会の意味には、俺の中ではもう一つ続きがあって。一生に一度きりの出逢いかもしれない人と同じまで魂が成長していなければ、その大切な出逢いにも気づくことができない。だから、自分の魂を成長させることが大事なんだって思うんだ」 「悪い“気”は、俺のところで止める」 「許したくなかったら、許さなくていい。どうにかしなくていい

          星の出ているうちに帰っておいで*手放し*she said epi40