結局、愛に狂う女にはなれないことに気づいた夜


好きな男に振り回されている女の子にスポットライトを当てた小説や映画。
そんな作品に触れる度に、1度はそんな恋愛をしてみたい。心身ボロボロになるほど誰かを好きになってみたい。そう強く思う。
まだ、そういう誰かに出会ってないだけなんじゃないかと考えていた時期もあったけど、私は気づいた。
私は愛に狂う女にはなれない。
結局、自分が1番可愛くて大切なんだ。
誰かに私を邪魔されたくない。

愛に狂う私に酔ってるだけ。
本当にその人に狂っている訳では無い。
とても好きだった人もいたけど、その人の為に自分の時間やお金を全て費やせるかと聞かれたら、多分無理だったと思う。
ただ自分の心が傷つくのを主人公ぶって楽しんでいただけだ。


なんで私が「愛に狂う女」に憧れるのか。
それは「他人に委ねている」からだと思う。
愛に狂う女は男中心の生活になる。
自分で考えなくていい。ただただ「好き」という自分の欲求を優先し、相手に応える。
これはすごく楽だと思う。
その結果として自分が傷つくことになっても、それは全部相手のせいにできる。
私は悪くない。
私は何もしていない。
その選択をとってきたのは、自分なのに被害者ぶることができる。
それが皮肉をこめて羨ましい。
他人軸で生きて、楽をしたい。
自分で考えたくない。責任を負いたくない。

「愛に狂う女」即ち「自分に無責任な女」になりたいんだろう。
でも、なれない。
無責任には生きられない。
これは、もう変えられないと思う。
私はそういう人間なのだ。
だからそろそろ認めたい。受け入れたい。
自分が決してなれない人に、なりたがるのをやめたい。
私を受け入れてあげたい。


そんなことを考えていた夜だった。


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