ドイツ在住中学生日記

バイオリニストとサッカー選手を目指すドイツ在住4年目の15歳。日本ではFc Tokyo…

ドイツ在住中学生日記

バイオリニストとサッカー選手を目指すドイツ在住4年目の15歳。日本ではFc Tokyo在籍、横浜マリノスからスカウト。現在ブンデスリーガのアカデミーFCアウグスブルグに所属。 Germany since 2019. Violinist and Footballer. 15yr.

最近の記事

日本一時帰国の思い出

川崎フロンターレ5日間の練習参加後、もう一つの今回の帰国の楽しみは5年前ドイツに来る寸前まで習っていたバイオリンの西谷国登先生のレッスンを受けるとだ。 ドイツで新しい先生の元で5年間練習してきた成果を見て欲しかった。 電車で人の多い池袋駅で乗り換えたとき駅通路でストリートミュージシャンに突然誘われて、弾き始めたばかりのチャールダッシュを弾いたのを思い出した。石神井公園駅についた。いつも通っていた商店街には、レッスンの帰り必ず寄っていた古本屋がまだあって嬉しかった。レッスン後は

    • 9ヶ月ぶりの日記

      ネットの接続が悪いので暇ができたのでまたブログを再開することにした。FCAugsburg在籍一年が経った。 この一年を振り返ろうと思う。 2023-2024シーズンはチーム最多出場時間を記録することができて、チームをこの5年で最高の順位(4位 Bayernliga u17)に導くことが出来た。 僕の長所、守備とパスと左足のドリブルを存分に生かして、コーチもそれを大いに認めてくれたのが、最多出場時間の理由だと思う。 ツーボランチの一人Davidと中盤を安定させ、他の選手も安心し

      • FCアウグスブルグ本契約

        ドイツに寒い冬がやってきた。大雪で雪かきが大変だ。この間は-15度とサッカーやるには流石に寒すぎた。 7月にFCアウグスブルグに入団して、半年が経った。チームメイトとも仲良くなってきて、毎日のトレーニングが楽しい。技術も確実に成長してきていて、最近はプレッシャーが速い相手でもボールを落ち着いて持てるような感覚もある。 そして嬉しい知らせがあった。アウグスブルグのユース担当のサイモンが僕に2年間半の契約を申し出た。ドイツでは15歳からチームは選手と契約することができる。現チーム

        • 心境報告

          今日から秋休み。朝起きるとまだ7時なのにいつもより明るかった。今日から冬時間に変わり、一時間儲かった気分だ。スッキリ目が覚めて調子が良い。プラス一時間の睡眠でこんなに違うものか。サッカー選手としていつもの睡眠は大事だと再確認した。 忙しい毎日から急に解放されて、ミュンヘンの親友に会いに行こうと連絡したら、最近彼女ができたと仲良さそうな2人の写真を送ってきた。  自分の親友に彼女ができたのは初めてだ。とても複雑な気分だ。最近連絡がこない理由がわかった。とてもだるい。親友とのあの

          新天地

          ミュンヘンの小さなマンションからアウグスブルグの中心から10km程の人口3000人の小さな村の広い一軒家に引っ越してきてから1ヶ月が経った。環境が大きく変わった。村の一軒家では近所付き合いが違う。僕たちが引っ越してくる前から大家さんから話を聞いて僕たちが引っ越してくることを知っていた。村一帯でSNSで繋がっているらしく、助けてほしい時や伝えたい情報があると情報が出回るらしい。引っ越してすぐ隣人が家に招き入れてくれたり、僕の存在を知って同い年の近所の男の子が早速遊びに来たりした

          学校最終日 The last school day in Munich der letzte Schultag in München

          日本語 アウグスブルクに引っ越す前のミュンヘンでの最後の学校の日だった。 気の合う友達もできた。 学校に近づくにつれて寂しさが込み上げてきた。 全校集会で、お別れのバイオリンを弾こうと思った。 集会の 3 日前に音楽の先生にピアノの伴奏をお願いした。 もちろんいいわよと喜んで引き受けてくれると思ったが先生は私忙しいし3日前に何よあんたみたいなことを言われて驚いたが更に30ユーロ持ってきたら引き受けるよと言われ冗談なのか真剣なのかわからなかった。当日、本番直前練習で30ユー

          学校最終日 The last school day in Munich der letzte Schultag in München

          二つの奇跡

          5月下旬、ヨーロッパ最大ユースサッカー大会"Cordial cup"がオーストリアのチロル地方で開催され、全40チームが参加した。その多くがプロユースアカデミーの中、我がチームKirchheimer SCも幸運にも参加権利を与えられた。 1日目の開会式は想像以上に本格的でプロのカメラマンや有名バンドなどの演出で盛り上がった。 2日目グループステージは正直勝てると思わなかったが、予想に反して次々と勝ち進んでいった。グループステージを進出できるか決める試合の相手はなんと7月から

          二兎を追うものは三兎を得る?!

          StarnbergでのバイオリンマスタークラスでAna chumachenco先生に教えてもらったことで僕のバイオリンの音質は次の次元に行った。自分でもはっきりとその違いを体全体で感じた。それは意外にも簡単なことだった。 シークレットだと言われたけれど簡単に説明すると、床に寝転びながら、もしくは床に座って壁に背中をつけてバイオリン弾く。ただそれだけなのだが、こうすることで肩の力が抜けて、手で持ってるというより、まるでバイオリンが肩に勝手に乗っかっている感覚になれる。それによっ

          二兎を追うものは三兎を得る?!

          二つの舞台への一歩

          FCアウグスブルグと契約を交わした後初めてのバイオリンのレッスンに行った。先生は以前にバイエルンミュンヘンに呼ばれたらバイオリンを趣味にしていいけれど、それ以外だったらバイオリニストを目指せと言っていた。 僕はアウグスブルグと契約を結んだことを伝えた。すると、先生は椅子の上で上半身をのけぞりながら、細い目で僕を見て一瞬時間が止まった。”アウグスブルグのコーチと話をしたのか、コーチの指導方法を知っているのか?そのコーチに習いたいから行くのか?”と聞いてきた。鋭い質問だ。実は昨夏

          二つの舞台への一歩

          FCアウグスブルグとの契約

          昨夜は夜中に何度も目が覚めた。今日は来シーズン(7月)から入団が決まっているFCアウグスブルグと現チームKirchheimer SCとの親善試合があった。結局現チームから3人がトライアウトを受けたが、受かったのは僕だけだった。呼ばれなかったうちの1人、ノアは”俺は一番うまかったのに理解できない” と悔しがり、もう1人のパウルは無言だった。だからこの2人にとって、今日の試合はその悔しさを晴らすために負けるわけにはいかない。 全実力を発揮して選ばなかったことを後悔させようと言って

          FCアウグスブルグとの契約

          ブンデスリーガ トライアウトの結果

          今朝起きてから何度もトイレに行った。僕は緊張するといつもこうなる。 今日はFCアウグスブルグの2回目のトライアウトだ。学校が休みだったので、午前中はメンテナンス中のバイオリンを受け取りに行った。 午後はトライアウトに呼ばれたチームメイトと一緒にアウグスブルグのアカデミーに向かった。 トレーニングは4対4のボールポゼッションから始まり、その後3対2の攻撃の練習。最後は7人制のミニゲームが行われた。僕は最初の二つの科目は上出来だったが、最後のミニゲームはチームとうまく連携できなか

          ブンデスリーガ トライアウトの結果

          ブンデスリーガからの誘い

          金曜日のトレーニングの後コーチから僕を含めた三人が呼ばれた。コーチは早口で何かを言った。後の2人の顔を見るとにやにやしている。僕はよく聞き取れなかったので、もう一度言ってくださいと頼んだ。すると、僕たち三人にFC Augsburgからのプライベートトライアウトの誘いが来ているということがわかった。1人は他のブンデスリーガのチームからも誘いを受けている超瞬足のウィンガー、ノア。もう1人は華麗なドリブルが持ち味の天才肌のウィンガーのパウル。そして迫力のある左利きのドリブルと的確な

          ブンデスリーガからの誘い

          ドイツでの僕の1日

          冬休みが終わり、今日やっと日記を書く時間ができた。 僕の1日はこんな感じ。  7:40 起床  8:00 車で学校に出発(お母さん運転)       バイオリンの曲を聴きながら指を動かす。(合間に藤井風)  8:55 学校到着 16:00 お母さんがバイオリンを持って学校到着       空いてる教室でバイオリン練習 17:20 学校を出てサッカートレーニングに向かう       移動中にお弁当を食べる 18:10 サッカーグランド到着/練習 20:15 トレーニング終了 

          ドイツでの僕の1日

          バイオリンを習うようになったきっかけ

          僕は今までにマスタークラスなどの短期間の先生を抜かすと5人のバイオリンの先生に習ってきた。初めての先生は僕の幼稚園の友達のお母さんだった。そのお母さんの娘はバイオリンを3歳から習っていて、1日6時間くらい練習していた。5歳にしてすでにとても上手だった。うちに遊びにきたときにバイオリンを持ってきて弾いてくれた。お母さんはとても感激して、すぐに僕にもバイオリンを習って欲しいと思ったらしい。そのお友達のお母さんはとっても元気でエネルギッシュな人で僕のお母さんはこんな人が先生だったら

          バイオリンを習うようになったきっかけ

          送る先のないクリスマスカード

          11月の終わりには、ミュンヘンはクリスマスムード一色になる。街のあちこちでクリスマスマーケットが開き、大勢の人がクリスマス柄の可愛らしい陶器でできたカップに入った Grunwein(グリューンワイン)を片手に嬉しそうだ。お店でとっても可愛いクリスマスカードが並んでいたので日本のバイオリンの先生に送ろうと思いつき、購入した。 家に帰り、早速クリスマスカードを書き始めた。前の日記にも書いた通り、先生はレッスンのたびに僕を褒めてくれた。毎週先生に褒めてもらうのが嬉しくて、毎日頑張っ

          送る先のないクリスマスカード

          ヨーロッパの中心に位置するミュンヘン

          ミュンヘンから車で数時間行くと色々な国に行くことができる。お母さんが好きなピアニストがウィーンで演奏するという情報が入り、急に前日に行くことに決めた。うちから電車で10分の中央駅から世界各国への電車が出ている。そこから4時間で音楽の都ウィーンに着いた。たった4時間で違う世界に入った。街並みはさらにゴージャスで馬車が街を闊歩し、今にも王子様やお姫様が出てきそうな世界が広がっている。コンサートホールの目の前のホテルにチェックインをして、すぐホールに入った。神殿のような建物の中で演

          ヨーロッパの中心に位置するミュンヘン