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二つの奇跡

5月下旬、ヨーロッパ最大ユースサッカー大会"Cordial cup"がオーストリアのチロル地方で開催され、全40チームが参加した。その多くがプロユースアカデミーの中、我がチームKirchheimer SCも幸運にも参加権利を与えられた。
1日目の開会式は想像以上に本格的でプロのカメラマンや有名バンドなどの演出で盛り上がった。

2日目グループステージは正直勝てると思わなかったが、予想に反して次々と勝ち進んでいった。グループステージを進出できるか決める試合の相手はなんと7月から移籍するアウグスブルグであった。相手は少し疲れていたのか、こっちの勢いに負けたのか2−0で僕のチームが奇跡的に勝ってしまった。嬉しかったが自分が移籍するチームに勝ってしまったのは複雑だ。
兎にも角にも、僕たちはラウンド16へのチケットを見事に勝ち取った。
ただの町チームがラウンド16に行けるのは奇跡的な快挙らしい。

決勝ラウンド一戦目はドイツトップ5のMainz 05”マインツ”だ。マインツ、スイスのアカデミーFC kaiserslauternにも勝ち、まさかの準決勝でバイエルンミュンヘンと対決することになった。
バイエルンの選手は憧れのせいか皆輝いて見えた。ドイツ代表に選ばれている選手がスタメンの中だけで7人もいる。将来のドイツサッカー界ののスターたちだ。結果は惜しくも2−0で負けたが十分な手応えがあった。
僕たちの街チームはなんとヨーロッパ最大ユースサッカー大会で三位に輝いた。とても嬉しいなかもっと嬉しいことがあった。

試合を観戦していた両親に話しかけてきたのはドイツ、デュッセルドルフに支部を置くアジア人専門のスカウターだった。日本代表ユースでプレイできる選手を探しているそうだ。彼は僕のプレーをずっと試合中見て写真もとっていたそうだ。来月移籍後にバルセロナ在住の日本代表ユース総括担当者が僕のプレイを見に来ることになった。嬉しいことが重なった。次戦う相手はバイエルンの中にいた7人のドイツ代表となるかもしれない。

バイエルンと対戦




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