スマートシティとキノコとブッダ

スマートシティとキノコとブッダ

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  • 日本語版「スマートシティとキノコとブッダ」

    さまざまな形状と移動能力を備えた機械知能/知性と人々が付き合いそれらに囲まれて暮らしていく中で、人々の経験や価値観はどのように変容するのか。ひいてはどのような身体性と知性を引き出すのか。実際に家具型ロボットと遊具型ロボットを設計開発し研究を行いつつ、「スマートシティとキノコとブッダ」と名付けたこのプロジェクトでは、多様なジャンルの研究者やデザイナーとそうしたディスカッションを行っています。2020年からnoteにて連載中。

  • Smart City,Fungi and Budda

    When as we interact with and live surrounded by mobile intelligent machines of various shapes and sizes, how will our experiences of spaces or sense of values change? What kind of physicality and intelligence will they elicit? In this project, we consider these questions in parallel with the design and development of furniture robots or robotic rides and research on human-robot interaction.

最近の記事

京都工芸繊維大学KYOTO Design Labにて人間中心性を再考する公開シンポジウムを開催します

12月6日(金)の17時半より、京都工芸繊維大学KYOTO Design Labにて、 人間中心性の再考 — スマートシティとキノコとブッダ、デザイン・フューチャリング、多元世界に向けたデザインを介して と題した公開シンポジウムを行います。 今年BNNから出版された3冊のデザイン書を通して、これからのデザインのあり方について「多元世界に向けたデザイン」の日本語版を監修された水野大二郎さん、水内智英さんと「スマートシティとキノコとブッダ」の著者三人とで議論したいと思います

    • 「スマートシティとキノコとブッダ」が書籍になりました

      このプロジェクトでのインタビュー記事をベースにした書籍をBNNさんから出版できることになりました! このプロジェクトをスタートする時に書いた文章はこのように始まっています。 プロジェクトをスタートしたのは4年前ですが、その頃に想像していた以上に機械知能としてのAIやロボットの進歩は早まっています。それらが「道具」としてだけでなく「他者」や「他種」として人々を取り囲む環境の中で、私たちが暮らしていくという風景はもう目の前にやってきています。そうした環境の中で人間が発揮すべき

      • 風景のメカニズム - 家具型ロボット達が作りだす多義的で動的な空間

        「スマートシティとキノコとブッダ」と題したこのインタビュー・ディスカッションのプロジェクトと並行して、家具型ロボット・遊具型ロボットの設計・開発を通じて多義的で動的な物理環境を生成する研究を行っています。 その研究成果の展示を10月20日(金)から始まりましたDESIGNART TOKYO 2023の一環として、渋谷の西武百貨店A館7Fで研究成果の展示を行っています(↑の写真は実際の展示の様子の写真です)。 https://designart.jp/designarttok

        • Will Smart Cities Still Have Room for People to Plant Pansies? A "Next-Ecosystem" Pushing Against a 'Third Landscape' Engulfed by Technology.

          As technology burgeons and potentially overruns our smart cities, how will humans push back? Considering the concept of the "third landscape" put forth by Gilles Clement and the practice of planting pansies in disaster-affected areas, we've

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        • 日本語版「スマートシティとキノコとブッダ」
          13本
        • Smart City,Fungi and Budda
          6本

        記事

          Intelligence of Fungi and Forest, a Network of Knowledge Beyond Human Imagination Transforms Our Vision about City.

          In planning a smart city, the vision might be limited by our human intelligence. To design a city that is not merely convenient or efficient, it would be a way to incorporate intelligence beyond humans. In this discussion, we invited Dr. Yu

          Intelligence of Fungi and Forest, a Network of Knowledge Beyond Human Imagination Transforms Our Vision about City.

          Invisible Smart Cities Emerging from Information Decomposition. Guest: Keisuke Toyoda on "SmartCity, Fungi and Buddha"

          Photo by Michael Dziedzic on Unsplash The implementation of common ground should be necessary in order to build a city that coexists with non-human agents like AI or robots. Keisuke Toyoda, an architect involved in the planning of the Osa

          Invisible Smart Cities Emerging from Information Decomposition. Guest: Keisuke Toyoda on "SmartCity, Fungi and Buddha"

          Imagination for alternative intelligence and the possibility of design to invert anthropocentrism. Guest: Akihiro Kubota on "Smart City, Fungi and Buddha".

          How can design change when the term "others” includes super intelligence and extra terrestrial intelligence to its scope? The post-human era will soon be upon us, and designers must prepare for it and reverse the fate of human-centered desi

          Imagination for alternative intelligence and the possibility of design to invert anthropocentrism. Guest: Akihiro Kubota on "Smart City, Fungi and Buddha".

          Will "Smart City" augment intelligence and virtue of Humankind? :"Smart City, Fungi and Buddha" Kickoff discussion by Yasuto Nakanishi, Masashige Motoe, and Hajime Ishikawa.

          Smart City, Fungi, and Buddha. However it might be difficult to connect these three words, we have started a project to explore a new vision of our world and cities through post-human-centered design with a perspective of these keywords. W

          Will "Smart City" augment intelligence and virtue of Humankind? :"Smart City, Fungi and Buddha" Kickoff discussion by Yasuto Nakanishi, Masashige Motoe, and Hajime Ishikawa.

          The Prologue of "Smart City, Fungi and Budda"

          Photo by Rutpratheep Nilpchr on Unsplash Our PurposeIn this note, we will archive discussions with people from various fields on the following topics as a project named "Smart City, Fungi and Buddha".  The future is just around the corner

          The Prologue of "Smart City, Fungi and Budda"

          朽ちゆく「近代都市」をリ・デザインする。 人と自然が共創する「食べられる森」 連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:ACTANT FOREST

          キラキラと輝く近代都市が朽ち果ててしまったら、我々はそれをいかにリ・デザインし、人間と自然が共創する「スマートシティ」として再生することができるのか? 地に足をつけて一本一本木を植えながら、「Design with Nature」をコンセプトに、人間と自然、都市をつなげる数々の実験的な活動を続けているデザインコレクティブACTANT FORESTのみなさんにお話を伺った。 Photo by Aaron Burden on Unsplash 南部隆一、小田木確郎、岡橋毅(AC

          朽ちゆく「近代都市」をリ・デザインする。 人と自然が共創する「食べられる森」 連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:ACTANT FOREST

          根っこを持った人工知能。スマートシティの下半分を考えていく。連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:三宅陽一郎

          未来のスマートシティが様々な人工知能に彩られているであろうことは想像に難くないが、その人工知能はどのようにあるべきか。そして、どのように人間と関係を結んでいくのか。今回は東洋的思想を人工知能研究に導入し、エージェントの実存に可能性を求める三宅陽一郎氏に日本人が考えるAI、日本発のスマートシティの可能性を訊く。 Photo by Andy Kelly on Unsplash 三宅陽一郎(立教大学大学院人工知能科学研究科、日本デジタルゲーム学会理事) 中西泰人(慶應義塾大

          根っこを持った人工知能。スマートシティの下半分を考えていく。連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:三宅陽一郎

          「発酵」という世界の窓から覗く、人間と生物とロボットのいる生活風景:連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:ドミニク・チェン

          スマートシティでは、人間、生物、ロボット、AIはどのようにコミュニケーションをし、どのように共存していくのか。今回は、ぬか床ロボット・NukaBotの開発者であり、「発酵」、人間とテクノロジーの関係性、ウェルビーイングについての研究を続けているドミニク・チェン氏を迎え、「マッチョな機能拡張」というスマートシティの既存イメージを乗り越える新たな「ビーイング」の形を模索していく。 Photo by Nishiki-ichiba, Kyoto ドミニク・チェン(早稲田大学文学学

          「発酵」という世界の窓から覗く、人間と生物とロボットのいる生活風景:連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:ドミニク・チェン

          宗教と神話がつくり出してきた「ヒトと異なる知性」。 ヒューマンセンタードを超えたワイズフォレストを求めて(後編)連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:石倉敏明

          Photo by Raimond Klavins on Unsplash 石倉敏明(秋田公立美術大学大学院 複合芸術研究科) 中西泰人(慶應義塾大学 環境情報学部) 本江正茂(東北大学大学院 工学研究科) 石川初 (慶應義塾大学 政策・メディア研究科) 知性の「座」をどこに置くのか。ヒトと異なる思考者との共異体 本江:「知性の座をどこに置くのか」というのは大変示唆的な問題設定だと思います。 中西:日本人、あるいは東洋人にしてみれば、「『人間だけに知性があるので、人間を中

          宗教と神話がつくり出してきた「ヒトと異なる知性」。 ヒューマンセンタードを超えたワイズフォレストを求めて(後編)連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:石倉敏明

          宗教と神話がつくり出してきた「ヒトと異なる知性」。 ヒューマンセンタードを超えたワイズフォレストを求めて(前編)連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:石倉敏明

          宗教や神話がつくり出してきた「ヒトと異なる知性」は、人々が暮らす都市の周縁で常に寄り添うように、そして支え合うように存在してきた。スマートシティの周縁には何があるのか。いや、何があるべきなのか。これからのテクノロジーは人類の何を変え何を変えることはないのか。今回は、宗教や神話や民俗学の視点から人類学にアプローチする石倉敏明氏に、人類がヒトと異なる知性と付き合っていく方法の来し方行く末についてうかがった。 Photo by Raimond Klavins on Unsplas

          宗教と神話がつくり出してきた「ヒトと異なる知性」。 ヒューマンセンタードを超えたワイズフォレストを求めて(前編)連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:石倉敏明

          人はスマートシティにもパンジーを植えるのか? テクノロジーに飲み込まれた第三風景にも抗う「亜生態系」:連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:山内朋樹

          スマートシティにおいてテクノロジーが繁茂し、暴走し始めた時、人類はそれにどのように抗うのか。ジル・クレマンの提唱する第三風景、そして、被災地に植えられるパンジー。それらについて考察を続ける庭師・美学者である山内朋樹氏に「自然、テクノロジー、抗うもの」の三者の関係について、それを示唆し得る視点をうかがった。 Photo by nichiiro on Unsplash 山内朋樹(京都教育大学 教育学部) 中西泰人(慶應義塾大学 環境情報学部) 本江正茂(東北大学大学院 工学研

          人はスマートシティにもパンジーを植えるのか? テクノロジーに飲み込まれた第三風景にも抗う「亜生態系」:連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:山内朋樹

          キノコの知性、森の知性。人間の想像を超えた知のネットワークが都市のビジョンを変革する:連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:深澤遊

          スマートシティの構想において、その限界となるのは実は人間の知性かもしれない。利便性や効率性だけにとどまらない都市、単なる人工物ではない都市を構築していくためには、ヒトの認識の外側にある「知」を取り込んでいかねばならないのではないか。今回は、菌類に記憶力・決断力があることを発見した森林学者、深澤遊氏を迎え、菌類、そして森が編み上げる巨大な知のネットワークについてうかがった。 Photo by Presetbase on Unsplash 深澤遊 (東北大学大学院 農学研究科)

          キノコの知性、森の知性。人間の想像を超えた知のネットワークが都市のビジョンを変革する:連載「スマートシティとキノコとブッダ」ゲスト:深澤遊