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アメリカチャリンコ横断

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2014.8.16-10.16にNYからLAまでチャリンコ横断した時のお話です。チャリンコ初心者であればパンクの直し方も分からず、テントのたて方も分からず、なにより英語全然喋れな…
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Day49 グランドキャニオン籠り6日目、歩幅2ミリの生活

Day49 グランドキャニオン籠り6日目、歩幅2ミリの生活

実はこの旅をはじめてから嫌がらせのメールが毎日届くようになった。

朝昼晩構わず画像を送ってくる。

「おはよう」

目覚めの悪さといったら。

こっちが起きるであろう時間まで計算して送ってくる。

わたしは彼を知っている。

そして彼の家も知っている。

そこ便所だろ。

下半身丸出しなんだろう?なあ、丸出しなんだろう?

「休憩中だよ」

知らんがな。彼女か。

彼岸島にでてきそうな白目のなさ

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Day48 グランドキャニオン籠り5日目、香ばしくなる

Day48 グランドキャニオン籠り5日目、香ばしくなる

朝日で目覚めた。

朝日で。

朝日?
ということは、朝日をプラトーポイントで迎えることができなかったということではないか。

というより誰だテントの入り口開けたまま寝たのは。バカじゃん寒すぎんじゃん死ぬじゃん誰だよ、ぶるぶる。

ドキ。
どうもどうも、ちったです。

だけどまあ、きれいすぎてどうでもいいなあ。

深呼吸。

気持ちよい朝ごはんタイム。残りのレタスとハムを全て挟み、サンドウィッチを

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Day47 地球の谷間に降りる、心臓の音がきこえる

Day47 地球の谷間に降りる、心臓の音がきこえる

昼間の暑さのせいで夜もなんとなく過ごせる気になってしまうけど結局死ぬほど寒い。

今回は靴下二枚履きの上からマーケットで図々しくもらった紙袋で足をくるんで寝た。

上はTシャツ4枚に長袖を着てアウターを着る。

下は水着に半ズボンに長ズボン。

ロボコップみたい。

わたしは、

高校時代やかましいほどいつも一緒にいた同級生を思い出した。

そいつは冬になると学ランの中にヒートテックとTシャツと長

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Day46 この度はじめて東に向かって走って、砂漠の中にいることを知る

Day46 この度はじめて東に向かって走って、砂漠の中にいることを知る

カチカチカチカチカチカチカチカチ

歯の高速地獄運動で目覚めた。

歯から火が出るんじゃないかってくらい。

死ぬほど寒かった。というより死ぬかと思った。

そういえば高校生の頃友達に勧められたAVのタイトル、

「高速回転ドリル地獄」だったな、、、。みてないけど。想像はつくから。つかんわ。

どうもどうも、ちったです。

気温の低さと地面からくる冷え込みで全く眠れなかった。

あれ?敷いたよね?

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Day45 Sunset on the Grand Canyon

Day45 Sunset on the Grand Canyon

朝のお口のにおいがそら豆だった。

もってる歯磨き粉がもうすぐなくなりそうで節約のために磨かない日もあったけれど、やはり磨こう。

お口がそら豆はたまったもんじゃない。

どうもどうも、ちったです。

やはり、最高に死ぬほど寒かった。

というか死ぬかと思った。

Tシャツを二枚着てロンTを着てアウターを着る。水着と半ズボンを履いて長ズボンを履く。靴下は三重。足がうなぎだったら贅沢な一品。

靴下

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Day44 Grand Canyonに吸い込まれる、地球のおっぱいを吸う、最高の乾杯

Day44 Grand Canyonに吸い込まれる、地球のおっぱいを吸う、最高の乾杯

この旅1番の、冷えた夜だった。

このまま死んでしまうのではないかと本気で思うほど寒くて、

持っている服全部着ようと思ったものの、寒すぎて股に挟んだ手を抜き出すことができずに、ぶるっくりんぶるっくりんと震えながら朝を迎えた。

どうもどうも、ちったです。

土から踏ん張って生えている草たちは凍っていた。

太陽さんがおはようと顔をだしてきて一気に暖かくなる。

太陽さんに感謝をしておテント様をた

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Day43 バカでもNYからGrand Canyonまで自転車でこれる

Day43 バカでもNYからGrand Canyonまで自転車でこれる

3時頃目が覚めた。

静かな夜だった。

昨晩のようなショッキングピンク色の声は聞こえてこない。

これはこれでさみしい感じがする。しないか。

お手洗いに行くのが億劫になるほど冷え込んでいた。

アレックスが朝ごはんをつくってくれて、

UGさんとわたしのことを撮ってくれて、

わたしはちっぽけなりにお手紙をあげた。

素敵なシェアハウスにあたたかいアレックスとジョン、最高なフラッグスタッフと妄

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Day42 アリゾナに行ったら絶対泊まりたい町、フラッグスタッフはショッキングピンク色に染まる

Day42 アリゾナに行ったら絶対泊まりたい町、フラッグスタッフはショッキングピンク色に染まる

オーイエス!

オーイエス!

わたしは綱引きをしていた。アメリカ人強い。

アレックスもジョンも相手側にいる。

わたしとUGさんは引っ張ることも出来ずにどんどん引き込まれていく。

オーイエス!

イエス、イエェス!

気づけば相手はみんな裸になっていて、目が覚めた。

オーイエス!

ん?

いえす?

3時頃、

静まり返ったフラッグスタッフ。

満天の星空の下、

一件のシェアハウスから

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Day41 フラッグスタッフ

Day41 フラッグスタッフ

ぐっすりと眠れた。素晴らしいぞ野球場。

今後野球を観にいったらテントどこに張れそうか探してしまうことだろう。

そのうち、

ピッチャー第一球、大きく振りかぶってテントを張り出しました!

なんてことがこれからあるかもしれない。

ないかもしれない。

どうもどうも、ちったです。

予報は大雨だったけど雨は降っていなかった。

いずれにせよ雨でも漕ぐしかないんだけど!

はっはっはっはっはっ

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Day40 今までで1番いい寝床で、アリゾナ州は壮大だった

Day40 今までで1番いい寝床で、アリゾナ州は壮大だった

日が昇る前に起きてテントをでる。

朝日がとてもきれいだった。

改めてみるとここがいかに素敵な場所かわかった。

深呼吸をして宇宙にいく。

なんだあの警備さん結局いいやつやん。

UGさんは歯をみがき、わたしは笑えればを聴きながらストレッチした。

もちろん、そのあとで歯をみがいた。

朝早く出発して一気に40km、

ホールブルックという町まで駆け抜けた。

ガソスタでホットドッグを買うこと

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Day39 IN ARIZONA 満天の星空

Day39 IN ARIZONA 満天の星空

ゴールしたら頭からかぶろう。

シカゴの近くにあるROUTE66博物館でROUTE66ビールを買ってゴールしたら頭からかぶると決めていた。

蓋が少し空いてて漏れていた。

悔しかったけど処分した。

ぬるっぬるのベタっベタになっていたから飲めなかった。

どうもどうも、ちったです。

とてもゆったりと朝をモーテルですごし、

UGさんは歯をみがき、

わたしは笑えればを聴きながらストレッチして1

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Day38 もう焦らなくていい

Day38 もう焦らなくていい

人々が活動しだす前にテントをたたみ、

何事もなかったですよっとよっこらしょっと。

って進み出す。

きっとそれがわたし達に与えられた朝の任務なのだ。

教会の中から野生のおっちゃんがこっちをみている。

鳥の鳴き声も、

風の音も、

列車の音も車の音もすべて聞こえないほど、

震える寒さも忘れ、

しばらくわたし達は見つめ合った。

どうもどうも、ちったです。

教会の裏は静かで寝床として素

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Day37 こどもと大人の2人旅

Day37 こどもと大人の2人旅

テキサス州もなんとかクリア、婦人さんにご褒美のテキサス州シールを貼った。

あとはニューメキシコ州とアリゾナ州とカルフォルニア州だけだ、

がんばろう婦人さん。

そしていつもありがとう。

でもさ、

もうすこし大きくなってくれてもいいんだぞ。

ポンポンっ

軽く婦人さんをポンポンしたときに思い出した。

小学生の頃松屋で牛丼を食べていたとき、

いきなり知らないおっちゃんがわたしの頭をポンポ

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Day36 無知は無敵、とあるアルバカーキの休日

Day36 無知は無敵、とあるアルバカーキの休日

目が覚めると身体が重かった。

G。すごくGを感じる。1ミリも動きたくない。

そういえばシカゴでの1日休息をとった以外毎日がむしゃらにこいできた。

特にこの3日間は濃ゆかった。

悩んだあげく、今日もう一泊していいですかと仕事にいったエリックさんにメールすると、

「いいよ( ´ ▽ ` )」

もうね、日本人。ありがとうエリックさん。

ちなみにエリックさん日本語喋る時関西弁になる。

どう

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