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Day37 こどもと大人の2人旅



テキサス州もなんとかクリア、婦人さんにご褒美のテキサス州シールを貼った。

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あとはニューメキシコ州とアリゾナ州とカルフォルニア州だけだ、

がんばろう婦人さん。


そしていつもありがとう。


でもさ、

もうすこし大きくなってくれてもいいんだぞ。

ポンポンっ

軽く婦人さんをポンポンしたときに思い出した。

小学生の頃松屋で牛丼を食べていたとき、

いきなり知らないおっちゃんがわたしの頭をポンポンしながら「すこしはでかくなれよ」と言ってきたのを思い出した。

なるほど、


あの時おっちゃんはこういう気持、

いやわからんわ!!!!!!
あの時のわたしはこわくて震えてみそ汁こぼしたよ!!!!!


でもきっとおっちゃんもなにか思って言ってくれたんだよな。


きっと。知らんけど。

どうもどうも、ちったです。

朝、UGさんは歯を磨き、わたしは笑えればを聴いてストレッチをした。

今日はグランツという街まで140km一緒にこぐ。

なにゆえそれまでなんも街がない。


あ、もちろんわたしも歯を磨いたよ。こわがらないで。


エリックさんにありがとうと、お世話になりましたとお別れをして、玄関まで見送りにきてくれた。

さあ!!!UGさん!!!行きますか!!!


お互いチャリンコにまたがってこの旅はじめての2人旅がはじまった。


「ちった!!!!!!!」

エリックさんが大声で呼んでいる。

「ヘルメットは!?!?ヘルメット!!!!」

叫んでるエリックさん。

「ないならぼくのを持ってって!!危ないから!!」

ありがとう!!!!

大丈夫ここまでこれできたから!!!!


なんてよくわかんないこと言って出発した。

「よかったの?」

UGさんは言う。

いま思えば素直にもらっておけばよかった。

UGさんのあとに続いてわたし。


とても新鮮で胸が弾んだ。

胸が弾むというのはわたしが巨乳だからではなく、比喩というか、その、やめてくださいそんな目でわたしをみるの。なに言ってんだい。


ひとまずスーパーへ向かい朝ごはん。

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自分の装備の弱さを改めて感じる。

さよならアルバカーキ。

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かわいい家たちをするりするりと、

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通り過ぎていき、

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とうとう砂漠の果てしなさを肌で目で身体で感じることになった。


写真だとわかりづらいけど、


はっっっっっっっってしない登り坂が見えていて、


強い日差しで景色がとろけてる。


やってやろうじゃないですか。

この重いリュックを背負ってここまできたけれど、

ここまで長いこと立ち漕ぎをしていることは、

なく、

ひい、

ふう、

とても、


腰に、


くっ、

ふう、


暑くない?


ここどこ?


アルバカーキか、


くっ、


え、

アルバ、


アルバカーキ?

ちょ、


なんでここにいんの?


まって暑くない?


腰どこ?

ここ?


ああ痛くない?


汗だくだくになりながらもようやく坂を登り切った。

UGさんが上で待っててくれた。ごめんなさい遅くて。

しかし辛くはなかった。

なぜなら、


今日のわたしは仲間と一緒。

登り切った嬉しさで写真を撮った。

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装備の弱さとか、いろいろ違ってるのを再び感じた。

UGさんと出会って気づいたことがいくつかある。

まずこの婦人さんに "Junior" と書いてあること。

わたしはNYでチャリンコを選ぶ時、店前に置いてあった中古のチャリンコの中から婦人さんを見つけて一目惚れした。

日本製のFUJI。いいじゃないか。日本製だからパッと見た感じ "Japan"って書いてあるものだと思っていた。

確かによくみると"Junior"と書いてあるじゃないか!!!

そりゃあちっさいし進むのも遅いわけだ!!!


もうひとつ分かったことは、婦人さんにギアーがついていること。

ギアーは婦人さんのハンドルの真ん中に付いていた。

わたしはこれなんなんだろうと思いながら、まあ、邪魔だったからギアーを1番重いとこに設定してた。気づかずうちに。

そりゃあ坂もしんどい訳だ!!!!

ママチャリかって!!!!



グローブはないの?

ヘルメットは?

リュック背負いながら?

水着とサンダルでなにをやっているのだわたしは。

なによりも感じたのが、

後ろを走っていて自転車の性能の差。


坂って座ったまま登れるのかぁとか、

わたしのほうがペダル踏む数多いのにどんどん離れてくなぁと。


でもまあ、


婦人さんがすきだよわたしは、、、。


唯一あるガソスタに途中寄ってご飯を食べた。


パンにチョコソースをかけながら食べるわたしをみてUGさんはポテトをくれた。

物乞った。

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親指邪魔だろお?


そこから4時間ほどこいだ。

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ここで一度休憩した。

それはわたしが前を走るUGさんに大声で言ったからだ。

「UGさーん!!!おしっこしたーい!!!」


ふたりで大地に水をやった。


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一緒にこげる時間を噛みしめながら。


ここからアリゾナ州のフラッグスタッフまで登り坂が続くといろんな人に言われ続けていたけれど、

想像よりかは下り坂もあった。

んでも8割登り坂だった。

ギアーがあることを知っても使い方がよくわからないわたしは8割立ち漕ぎだった。

腰と膝がわたしに抗議してきている。


ギアーあるやん。変えろよ。って。



ひいひいふうふう必死にUGさんについていき、ようやくグランツに着いた。

ふたりしてウォールマートのトイレでシャワーを浴びる。


仲間が増えれば周りの視線も気にならなくなる。

久しぶりにバナナを買った。


はじめの頃バナナを詰んで溶けてもう二度と買うもんかこんちくしょうとなったけど、

UGさんが袋につめているのをみて、

袋につめればいいじゃないかと気づいた。

そして右耳よりな情報を教えてもらった。

"Travel information"

"Visiter center"

"Library"

には大抵Free Wi-Fi があって隣にこっそりテントをたてるのオススメと。


なるほど。メモメモ。

しかしグランツはどこもWi-Fi通ってなかったので教会の裏にテントを張った。

ちなみにマクドナルドはあるよ。

夕飯はUGさんが持っている鍋とガスコンロで自炊。


こういうの、

こういうのがしたかったんですよ!


わたしはテンションがあがった、けど、なにも手伝えなかった。

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最高の夕飯だった。


ラム酒をいただいてゆったりお話をした。いい時間。


7年かけて自転車で世界一周した人が、

旅で1番必要なものはという質問でマットと答えたらしい。


それほど旅の疲れを癒す時間の睡眠はとても重要だった。


だけど人間慣れというのは不思議なもので、

はじめの頃は全く疲れとれなくて全く眠れなかったのにいまではぐっすり眠れてる。

マットもなにもなしにゴツゴツした床に横になる、気づけば慣れていた。


その素晴らしいマットを持ってるということなので試しにテントにお邪魔して横にならせてもらった。


え?


あの、

今日テント交換しません?


、、、しませんよね。


人間、より良い環境を知ってしまうとこわいもので、


いままでの当たり前が苦痛に変わる。


ちょ、


むにゃ、

ん、


くう、

ゴツゴツ。


だけどなんのその、ぐっすり眠れる。

いつもと違う。


なぜならこれからはペドロさんからいただいたあたたかいナバホがあるからね!

はっはっはっはっはっ


ちょっとテント内がお洒落になった。


走行距離 : 140kmほど

総走行距離:4230kmほど


現在地 : Grants

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少しでもニヤリとなれたなら幸いです。 よろしくお願いします☺️