シネマぞ

明治大学生田映画研究同好会ことシネマぞです。

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最近の記事

これから、"シネマぞ"、をみる。/映画編#0

こんにちは。2020年度から2022年度まで、およそ3年間?に渡ってシネマぞの広報を務めたイシヅカです。 今回のこれからシリーズは、最初で最後の、番外編。3年間の広報活動において、僕が行った戦略展開と、そして僕が行えなかったことを詳細に記します。いわば3年に渡って僕が演じてきた広報活動の、ネタバラシをします。 2022年度生明祭も終了し、学部生として最後の文化祭を終えたちょうどこのタイミングで、ひとつの文章を書こうと決めていました。少し長くはなりますが、きっと僕がここに書く

    • 2022年度生明祭を終えて。

      こんにちは。22年度まで広報を務めたイシヅカです。 もうすぐ巣立ちの季節がやってきます。この記事ともうひとつ、最後のこれからシリーズをもって、僕は広報としてのnote記事から身を引きます。もしかしたら、次の広報担当が新しい記事を投稿するかもしれません。でも、とりあえずは、最後から2番目の記事です。 2022年度生明祭が無事終了しました。来てくださったOBOGの方々、撮影に協力してくれたキャストの4人、準備を手伝ってくれたKさん&Sくん、シフトに入ってくれた皆、ほんとうにあり

      • 小説じゃない本読書会/本編#4

        9月の読書会のテーマは「小説以外」。小説形式でないおすすめ書籍を各自持ち寄り、紹介しあう会となりました。以下、当日話題にのぼった本(+α)の記録です。 ●『TRANSITトランジット(2019年の砂漠特集)』,雑誌砂漠の地政学的紹介から始まり、最先端企業が目をつける未来の砂漠の在り方なども。 TRANSIT→ひとつの国をテーマに毎号文化など紹介。″オシャレ雑誌感″がよい。文字の置き方や写真の配置がかっこいい。 (パフェは映画と一緒、フルーツならデニーズ、ちょっと大人めな

        • これから、”ディズニーアニメ映画”、をみる。/映画編#13

          世界中がレリゴー旋風に包まれてはや9年(…9年!)、ディズニーのアニメ映画は本日も快調にひとびとを魅了し続けています。そんなアニメ映画ですが、一部の作品に"ピクサー"と呼ばれる制作会社が入っていることはご存知でしょうか。 ディズニー好きもそうでないひとも、早速ですがクイズです。 ↓ ↓ ↓ 正解はaとd。 このクイズの必勝法を教えましょう。主人公がプリンセスであり、途中でキャラが急に歌いだしたら、ディズニー映画です。逆に主人公が人間じゃない(例:虫、車、ウサギ、ロ

        これから、"シネマぞ"、をみる。/映画編#0

          これから、"おしゃれ映画"、をみる。/映画編#12

          おしゃれ、とはなにか。 weblioではこう定義されています。 概ね良いのですが、じゃあ"洗練"とは?と聞かれる可能性があります。そこで今回はおしゃれを次のように定義しましょう。 おしゃれ:  あらゆる要素について細部まで特定の意志に沿って統一されている  さま。また、そのさまに自覚的である状態。   さて、最初に挙げる作品はよく"おしゃれ映画"として言及されるこちら。 ●「グランド・ブダペスト・ホテル」,ウェス・アンダーソン(2014), disney+ ときは

          これから、"おしゃれ映画"、をみる。/映画編#12

          おもしろい人文書をみつける。/本編#3

          本のジャンルに"人文書"、てのがあります。 紀伊國屋書店の企画「じんぶん大賞」では、人文書が次のように定義されています。 なんて言われるとなんだか難しそうですが。まぁ要するに文系分野のおもしろ本です。 さて、問題はおもしろい人文書を探すことがけっこう難しいということ。そういうわけで、今回は面白い人文書、自分にとって当たりの人文書を引き当てる方法を3つほど紹介しましょう。 ① Twitterアカウントをフォロー(新刊向け) 色んなコンテンツを効率的に探索する方法のひとつ

          おもしろい人文書をみつける。/本編#3

          ハマウイングの心霊写真。横浜市港湾部から東京と平成を考える。/散歩編#2

          〇"ハマウイング" 横浜市風力発電所、通称”ハマウイング”は、横浜市神奈川区の瑞穂埠頭に直立しています。風車の全長は約118m(映画「シン・ゴジラ」に登場するゴジラの身長がおよそ118m。見上げた高さは大体シンゴジラくらい!)にもおよび、一定程度の高さからであれば、横浜市内全域から視認可能。横浜インターコンチネンタルホテルやコスモクロック21など、みなとみらい地区の対岸に位置するハマウイングは、横浜市民にとっては一種のランドマークとなりつつあります。 説明によれば、ブレード

          ハマウイングの心霊写真。横浜市港湾部から東京と平成を考える。/散歩編#2

          これから、“ホラー映画”、をみる②/映画編#11

          前回に引き続き、急におどかしてこない映画を紹介します。第2回は海外編。 〇ざっくり把握、ホラー映画の歴史 本題へ行く前にホラー映画の歴史をざっくり紹介しておきましょう。前提として日本でホラー映画が脚光を浴びたのは90年代後半以降と比較的最近のこと。ホラー映画はアメリカで進化発展してきた、と理解しておけば問題ありません。また一口に"ホラー映画"と言ってもいろんなサブジャンルが存在します。(裏を返せばそうしたジャンル分けとセグメント化で延命してきた、とも言えます。) まずはオ

          これから、“ホラー映画”、をみる②/映画編#11

          これから、"ホラー映画"、をみる①/映画編#10

          連日の酷暑ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。涼をとるにはいろんな手段があります。 アイスを食う。いいでしょう。日傘を差す。いいでしょう。 そして、ホラー映画をみる。これもまた、いいでしょう。 今回は溺愛する狂人から逆に文字も見たくないほど嫌いなひとまで、好みに大きな幅があるジャンル、"ホラー"映画の紹介です。 これからシリーズでは、そのジャンルを一度も見たことがない人向けに入門に良い映画を紹介してきましたが、特に今回はホラーを食わず嫌いしている方に強く働きかけたい

          これから、"ホラー映画"、をみる①/映画編#10

          「ゲルハルト・リヒター展」に行きました。/展編#1

          この6月から東京国立近代美術館で開催中の展覧会「ゲルハルト・リヒター展」に行ってきました。 〇ゲルハルト・リヒターとは&楽しみ方20世紀ドイツを代表する作家で、視覚をテーマに据えた作品を多く発表してきました。御年90歳の今でも作品を作り続けていて、文字通り最新の作品なんかも展示されています。 展示は絵画から立体物、映像作品まで、そのほとんどをカバーしていてとにかく量が凄まじい。(1ヵ所を除いて写真撮影も許可されていました。) リヒターの代名詞的作品で今回上陸している「ビル

          「ゲルハルト・リヒター展」に行きました。/展編#1

          フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」で読書会をしました。/本編#2

          フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」をテーマに、第2回となる読書会を開催しました。今回の参加者は計5人。 〇感想&思い出した作品 ・「ひとの良いところをみよう」 ・春樹「納屋を焼く」によるオマージュ、「バーニング」 ・1回目はよく分からなかった、2回目は面白かった。 ・村上春樹作品を履修したうえでの理解が深まった ・ギャッツビーという人物の掴めなさ ・3人称視点と1人称視点 ・冒頭と最後が印象的 ・各章の書き出しほとんどに光のモチーフが描かれる ・行間を省く書き方

          フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」で読書会をしました。/本編#2

          「トップガン マーヴェリック」を観ました/映画編#9

          新宿でトム・クルーズのイメージビデオこと「トップガン マーヴェリック」を有志で観てきました!!! 珈琲西武でデッカいパフェを食う、なども!!!! おしまい!!!!!!F14!!!!! ▲2022/07/11追記 当日参加したシネマぞメンバーが演出をもとに語った文章はこちら↓

          「トップガン マーヴェリック」を観ました/映画編#9

          これから、“グザヴィエ・ドラン”、を観る。/映画編#8

          初対面のひとに、 「好きな映画監督誰?」 とあなたが訊かれた場合、最適解はこれです。 「ん〜 グザヴィエ・ドランかなぁ。(落ち着いた表情で)」 ○グザヴィエ・ドランとは何者か。 グザヴィエ・ドラン。強そうな名前の映画監督。俳優もやります。90年代にデビューし、強い作家性と演技で高い注目を集めてきました。現在30代ながら監督作品は10作近く、カンヌ国際映画祭でのグランプリ受賞経験も。 作風はひとことで言うとザ・ヨーロッパ映画。色調や構図へのこだわり、そしてちょっぴりの難解

          これから、“グザヴィエ・ドラン”、を観る。/映画編#8

          村上春樹「1Q84」で読書会をしました。/本編#1

          新歓時期にいろいろお話をきくと、村上春樹を読むひとがたくさんいて、これはもう読書会を開くしかない、というまぁそういう運びで「1Q84」読書会を開催しました。 結論から申し上げますと、これが大大盛り上がり。計6人で活発な意見交換が繰り広げられました。以下読書会のレポートになります。 (写真撮って活動感出そうとしたんですが、忘れました。ゴメンなさい!) ○「1Q84」の良かった所,微妙だった所まずは最初に発表しあった「1Q84」の良かった/良くなかった所。各人の率直な意見が新

          村上春樹「1Q84」で読書会をしました。/本編#1

          「ドクターストレンジMoM」で考えるMCUのこれから? /映画編#7

          ※以降「ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス」その他MCU作品のネタバレを盛大に含みます。悪しからず。。。 こないだ、サム・ライミ監督の映画「ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス」をTOHO新宿で観てきました(以下MoMと略します)。レーザーIMAXで観ましたが、こだわりがない限り通常版で十分楽しめます。しかしTOHO新宿の周りのギスギス感がすごい。 ●雑感1想像以上にサム・ライミ監督の個性が全面に押し出された作品でした。数多のサプライズあり、往年のホ

          「ドクターストレンジMoM」で考えるMCUのこれから? /映画編#7

          これから、"韓国映画"、を観る。 /映画編#6

          今回を起点に《これからシリーズ》と題した、超ビギナー向けの映画紹介シリーズを始めます。 サブスクで映画が飽和している現代、どれから観たらいいかさっぱりわからない! 立ち往生してしまうあなたへ、指針を授けるシリーズになります。 ●韓国映画雑感 韓国映画を超絶ざっくり分類すると以下のようになります。 1. 賞レースもの 2. 感動もの 3. 暴力もの まず賞レースもの。身も蓋もない言い方ですが、欧州のアートフィルム(物語が抽象的で映像へのこだわりが強い作品)に似た作品たち

          これから、"韓国映画"、を観る。 /映画編#6