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イノベーションのためのファシリテーション

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ワークショップでファシリテーションをしているといろんな気付きがあります。 特にビジネスの場では意図を持ったファシリテーションが大事です。 エンジニアがファシリテーションをするから… もっと読む
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記事一覧

技術者・研究者が持つ力を引き出すためのワークショップデザイン

技術者・研究者が持つ力を引き出すためのワークショップデザイン

※本記事は、「研究開発リーダー」2021年9月号に掲載したものをベースとし、一部加筆したものです。

1.はじめに ワークショップとは、主体的に参加したメンバーが共働体験を通じて創造と学習を生み出す場[1]であり、研究開発の現場でも、イノベーションを目的としたワークショップに関わる機会が増えている。また、革新的イノベーションの創出に向けた対話ツール [2]などのように、ワークショップ運営に関する知

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デザイン思考の功罪

デザイン思考の功罪

多くの企業でデザイン思考がもてはやされて実践が試みられているが上手くいかない。

上記の記事はそんな事実を受けてのものと思います。

そりゃそうです。

そんな簡単にイノベーションを起こせたら誰も苦労しません。

私は多くのワークショップに、時にはメンバーとして、時にはファシリテーターとして関わってきました。

そこで出された【くだらない】アイデアは、大きく3つに分けられます。

①AI系
カミサ

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ことわざに学ぶイノベーションの極意

ことわざに学ぶイノベーションの極意

イノベーションという言葉が社会に溢れています。

言葉の定義も人によって違うようですが、
何かが新しくてこれまでよりも良いこと
という点は共通だと思います。

企業では、「イノベーションを起こせ」と多くの人が言われていて、◯◯思考とか、◯◯モデルとか、多くのやり方や考え方が生まれています。

私自身も多くの方法を学び実践しています。
いずれの手法もよい点があり、学びはつきません。

そんな中、「こ

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なれの果てから抜け出すファシリテーション

なれの果てから抜け出すファシリテーション

ファシリテーションは、なぜ必要なのでしょうか?
下記に、ワークショップあるあるを書きました。

こうならないために、ファシリテーションが必要と考えます。

◼️そもそも何を目指すのか?アイデアを出し合い、成果を出す。成果に繋がるアイデアを出す。アイデアをアイデアで終わらせないためには?
良い成果は、参加者にとって自分事になっている必要があります。自分事となるためには、参加者のやりたいこと(will

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楽しいワークショップのなれの果て

楽しいワークショップのなれの果て

ワークショップに参加すると、

否定はNGです!
ポジティブに!
楽しみましょう!などのルールを言われることがあります。

これらのルール、どう思いますか?

こういうワークショップで出されるアイデアを分類しました。

◼️世界平和系
ポジティブに振りまくった結果、誰もが否定出来ない結論に陥るパターン。
実現出来たらそりゃいいけど、理想のみでまったく具体性がないアイデアっぽい何かにまとまる。

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技術者だからこそ出来るファシリテーションがある

技術者だからこそ出来るファシリテーションがある

ワークショップのファシリテーションをしているときに
「なぜお前がファシリテーションをしてるんだ」
「技術を作って論文を書くのが仕事だ」
と言われたことがあります。

その言葉に対する反骨心で、その後ファシリテーションの勉強を加速させました。なので、個人的には良いきっかけになりましたが、同じような考えを持っている方もいるのではないかと思います。

ここでは、技術者だからこそファシリテーションをやるべ

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イノベーションのための二種類の試行錯誤

イノベーションのための二種類の試行錯誤

研究者/技術者 兼 ファシリテーターという私の特性と経験を踏まえて整理したことを書きます。

まず、下記の3つについての違いを説明します。

1 インプルーブメント
2 インベンション
3 イノベーション◼️インプルーブメント
今のもの(製品・サービス)を良くすることです。
顧客が見えていて、何が受け入れられるかもわかっているので、後はそれをするだけ。日本企業が得意な領域ですね。
日本式のやり方に

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